ハミルトン、多様性推進の活動を継続も、フェラーリにブラックカラーのマシンは求めず
2024年6月21日(金)12時30分 AUTOSPORT web

ルイス・ハミルトンはこれまで、F1における多様性と包括性の尊重を強く訴えかけてきた。2025年にフェラーリに移籍しても、その活動を継続すると述べるハミルトンだが、フェラーリのカラーを伝統の赤から黒に変更して主義をアピールするつもりはないとしている。
ハミルトンが所属するメルセデスは、伝統的にシルバーカラーをマシンに使用してきたが、2020年シーズンに向けて、人種差別反対の姿勢を示すことの一環として、ブラックのカラーリングに変更した。そういった決断には、ハミルトンの考えも強く影響していたといわれる。当時、F1は『#WeRaceAsOne』キャンペーンを立ち上げ、持続可能性、ダイバーシティ&インクルージョン(多様性を受容し活用すること)などをアピールしていた。
メルセデスは2022年にマシンカラーをシルバーに戻したが、2023年、軽量化のためにブラックを使用、今年は両方のカラーを採用している。
フェラーリにもブラックのカラーリングを使用するよう提案する予定はあるかと聞かれたハミルトンは、「最近黒いマシンに乗っていないし、あまり早い段階でそういう主張をすることはないだろう」と答えた。
ハミルトンは、スクーデリアの伝統の重要性を尊重するとともに、加入後は、フェラーリ社および会長ジョン・エルカーンと全面的に協力し合い、多様性の推進を継続するつもりだとも語った。
「僕たちはもちろん影響のある仕事について話し合ってきたし、ジョンとチームは多くの慈善活動を行っている。『ミッション44』や、彼らが行っている影響のある活動に、密接に協力していくつもりだ」
ハミルトンは、2021年、F1とモータースポーツ界全体における多様性の問題に取り組む非営利団体『ミッション44』を設立し、このプロジェクトに2000万ポンド(約40億円)という巨費を投じた。
ハミルトンは、レースに勝つことだけを目標とするのではなく、包括性がより重視されたモータースポーツの未来を見たいという願望を抱いている。
「F1のなかで、僕たちはもっと多くのことを続けなければならないと思う。外部でも多くのことをするつもりだし、とても楽しみにしている」とハミルトンは述べた。
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