長友佑都、今こそ経験値の完全解放を。2連勝で決勝Tへ…日本が挑むセネガルは過去最強【ロシアW杯】

6月21日(木)10時30分 フットボールチャンネル

山場は2戦目。次なる相手はアフリカの雄・セネガル

 決勝トーナメント進出の有力候補と見られていたコロンビアを撃破し、合宿地のカザンに戻った日本代表。大一番を終えたばかりだが、ロシアワールドカップはまだまだ続く。次なる相手はセネガルだ。アフリカでは異端とも言える欧州的なスタイルを標榜し、傑出したタレント力も備える過去最強のセネガルをいかに攻略するか。長友佑都は独自に研究を進めていた。(取材・文:元川悦子【カザン】)

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 圧倒的な格上と見られたコロンビアを2-1で撃破し、ロシアワールドカップのグループリーグで白星発進を果たした日本代表。歴史的勝利から一夜明けた彼らはベースキャンプ地・カザンに戻り、24日の第2戦・セネガル戦に向け再始動した。

 20日は前日のスタメン11人と本田圭佑が室内調整となり、グラウンドには姿を現さなかったが、それ以外の11人はフィジカル系のメニューやボール回し、セットプレーの確認、ハーフコートのゲーム形式の練習などを1時間程度消化した。同日午前のカザンは悪天候に見舞われ、雨も降ったため、練習も短めで終了となった。

 国内でのコロンビア戦視聴率が48.7%にのぼるなど、大会前の下馬評の低さから一転、西野ジャパンの評価は急上昇している。選手たちのところにも祝福メールが殺到しているという。

 だが、8年前の南アフリカワールドカップのグループリーグ第2戦・オランダ戦の苦杯を経験している守護神・川島永嗣は「グループの中で一番の山場は2戦目」だと断言する。「セネガルはタレント力や能力、スピードだったりが他の国と違うものを持っている。コロンビア戦よりかなり難しいゲームになるんじゃないか」と厳しい戦いを予想しているようだ。

 確かに南アフリカ大会のオランダを振り返ってみると、初戦の相手だったカメルーンとは全く別のタイプのチームだった。日本は駒野友一がクロスを上げられ、田中マルクス闘莉王のクリアが小さくなり、川島がシュートを止められないという小さなミスが3つ続いてヴェスレイ・スナイデルに決勝点を叩き込まれた。

 強豪相手の一戦でミスの連鎖は致命傷になりかねない。コロンビア戦では幸いにしてそういうシーンが出ることなく終わったが、セネガルはフィジカル的に日本をはるかに上回る国だけに、これまで以上に守備を徹底しなければ、粉砕される可能性もゼロではない。

長友が進めてきた秘密の研究の成果

 それは同じく8年前の生き証人である長友佑都も感じていること。百戦錬磨の左サイドバックも顔を曇らせるほどだった。

「南アフリカの時もカメルーンに勝った後、危機感は持っていた。ただ、今回のセネガルは普通に臨んだら勝ち目はないってくらいのレベルですね。コロンビア戦で出した以上の一体感を出せないと難しい。僕はまだメディアのみなさんの前では言ったことはないけど、自分でもグループリーグで当たる3試合を分析していた、セネガルはその中で一番強い。アフリカのチームなのに組織がしっかりしていて、なかなか穴がない。みんなの意識も高いし、ホントに突きどころが難しい」

 セネガルのアタッカー陣ではリバプールに所属するサディオ・マネの実績と知名度が高いものの、タレントはそれだけではない。ポーランド戦で2トップを組んだエムバイェ・ニアンとマメ・ビラム・ディウフの長身FWコンビの迫力は凄まじいものがあるし、若干20歳のイスマイラ・サールの勢いと破壊力も侮れない。

 当初、長友はサネをマークする形になると見られたが、ポーランド戦ではサールが右、マネが左に入っていて、未知なる敵との対峙が有力視される状況だ。

「一番驚いたのは、サールっていう20歳の(自分が)マッチアップするであろう選手。めちゃくちゃスピードがあるので、これからビッグクラブでプレーする選手になるんじゃないかっていうくらいのポテンシャルがある」と長友も警戒心を募らせている。

 その若武者に持ち前の突破力を出されてしまったら、日本はゴール前にいいようにクロスを上げられ、失点は免れないだろう。最悪のシナリオを阻止するためにも長友と酒井宏樹の両サイドバックは1対1の守備で勝ち続けるしかない。

経験値をフル活用せよ。セネガルに勝って決勝トーナメントへ

 幸いにして、長友は4年越しの宿敵だったコロンビアのフアン・クアドラードを前半途中での交代に追い込んだばかりで、乗りに乗っている。単純なスピードと推進力ではサールの方が上かもしれないが、日本屈指の左のスペシャリストには豊富な国際経験に裏打ちされた駆け引きの力がある。それを駆使し、相手を焦られるような展開に持ち込めれば、彼自身も日本も勝機が見えてくるはずだ。

「これまでいろいろなビッグプレーヤーと対戦してきた間合いの感覚っていうのは、自分の中で整理できている部分があるから、それをうまく使いながらやりたいですね。ビデオで見ていても実際に対戦するのは全く違う。実際にやる方が速いなと感じることも多い。マッチアップして最初の彼のスピードを感覚的に確かめたいなと思います」

 長友は頭脳的な入りを見せ、相手を揺さぶっていく考えだ。

 過去のワールドカップ経験者が多い今回の日本は心理戦で優位に立てるかもしれない。長友を筆頭に、吉田麻也、長谷部誠、香川真司らが、若い世代を中心に据えるセネガルをメンタル面で追い込むような雰囲気に仕向けていくことが非常に重要になる。

 ここまではコロンビア対策にほとんどの時間を割いてきたため、セネガル対策を徹底する余裕はないかもしれない。それでも限られた時間でできるだけの準備をして、ラウンド16進出のかかる大一番に万全の状態で臨みたいところだ。

(取材・文:元川悦子【カザン】)

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