【ACLグループG展望|ラチャブリFC】“全試合ホーム”が最大のアドバンテージ

2021年6月22日(火)17時30分 サッカーキング

[写真]=Getty Images

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2つの幸運が重なってACLに初出場
■試合日程(日本時間)
6月22日(火) 19:00 対 浦項スティーラース
6月25日(金) 23:00 対 ジョホール・ダルル・タクジム
6月28日(月) 19:00 対 名古屋グランパス
7月1日(木) 23:00 対 名古屋グランパス
7月4日(日) 19:00 対 浦項スティーラース
7月7日(水) 23:00 対 ジョホール・ダルル・タクジム

 ラチャブリFCは、予選も含めて初めてのAFCチャンピオンズリーグ出場となる。昨季のタイリーグは新型コロナウイルスの影響によって急遽、年をまたいでの開催となったため、ACL出場権は昨年末時点のリーグ戦順位で決定することとなった。ラチャブリFCの最終順位は8位だったが、昨年末の時点で4位に位置していたため初のACL出場権を手にした。

 さらに、もともとはプレーオフからの出場予定だったが、中国王者の江蘇FCがACLから撤退することが決まったため、プレーオフ免除で浦項スティーラース(韓国)とともに本戦ストレートインでグループGに進出することが決定。ラチャブリFCにとっては2つの幸運が重なってのグループステージ参戦となった。

 ラチャブリFCは2004年創設の比較的新しいクラブで、2013年シーズンに1部リーグ昇格。以降、2014年の4位を最高順位として、上位をうかがう中堅クラブとして存在感を見せてきた。昨季は開幕4連勝を飾るなどスタートダッシュに成功し、一時は首位に立つなどダークホース的存在としてリーグ前半戦を盛り上げた。

 昨シーズンはドイツ人とのハーフでタイ代表のフィリップ・ローラーが、リーグのタイ人選手最多となる14ゴールをマーク。しかし、フィリップはこのオフに同じくACLに出場するポートFCに移籍し、ラチャブリFCにとっては大きな戦力ダウンとなった。今月に入って獲得したスイス出身のMFセバスティアン・ヴュートリッヒ、ともにタイ代表クラスの技巧派MFであるサンラワット・デーミットとカシデート・ウェータヤーウォンといった中盤の新加入選手たちに期待がかかる。

 ラチャブリFCはタイリーグでも中堅クラスのチームであり、戦力的にはグループステージを突破する可能性が高いとは言えない。しかし、グループGが全試合タイで開催されることは大きなアドバンテージであり、地の利を生かしてサプライズを演じる可能性も否定できない。まずは格上と言っていい浦項スティーラースと対戦する初戦が、ラチャブリFCのグループステージを占う試金石となるだろう。

【KEY PLAYER】FW 11 スティーブン・ランギル

 2019年シーズンからラチャブリFCに所属するフランス領マルティニーク島出身のMF。中盤の左サイドを主戦場として昨季はリーグ3位となる11アシストをマークし、得点もチーム内2位の7ゴールと攻撃のキーマンとして核を担った。

 ランギルとともに両サイドから攻撃をけん引したフィリップがチームを離れただけに、ランギルと新戦力との融合がラチャブリFCのカギとなるだろう。

文=本多辰成

サッカーキング

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