DTMとスーパーGTがノリスリンクで共同会見。『クラス1』技術規定を公開

2018年6月24日(日)0時26分 AUTOSPORT web

 6月23日、DTMドイツツーリングカー選手権第4戦が開催されているドイツのノリスリンクで、スーパーGTをプロモートするGTアソシエイションの坂東正明代表と、DTMを運営するITR e.Vのゲルハルト・ベルガー代表が共同記者会見を行い、長年両シリーズが完成に向けて協議を進めてきた『クラス1』の共通テクニカルレギュレーションを公開した。


 DTM第4戦ノリスリンクの会場で行われた記者会見では、各国のメディアが訪れるなか、長年に渡って協議が続けられてきた両シリーズの技術規定統一化が、ひとつのピリオドを迎えることになった。


 この日、両シリーズの代表はお互いに技術規則書を交換。2019年からDTM車両は、空力を削減しつつ、すでにスーパーGT GT500クラスでも使用されている2リッター直4直噴ターボを使用し、『クラス1』規定に100パーセント合致した車両でレースを行い、スーパーGTでもモノコックの変更タイミングとなる2020年から『クラス1』規定に沿ったものになることが発表された。ただし、DTMのスプリント、スーパーGTのセミ耐久に合わせた変更は引き続き行われる。


 この規定について、これまで坂東代表とともに規定統一を進めてきたベルガー代表は、「この規則は安全性、コスト低減、平等な機会というみっつを大きな柱として策定された。この規則は世界のモーターレーシングの金字塔となる」と評した。


「坂東代表、そしてクラス1規則に取り組んだ皆さんに感謝したい。DTMとスーパーGTの最終目標である”共同でのレース開催“に向けて非常に大きな一歩を踏み出したことを大変うれしく思っている」


「2019年から新規則を完全採用するDTMは、マニュファクチャラーにとって魅力的なプラットフォームであり続けることを約束する」

ノリスリンクで行われたDTMとスーパーGTの共同記者会見の様子
スーパーGT500クラスの3台とDTMの3台によるデモランが、ツインリンクもてぎでついに実現した。


■交流戦も早ければ2019年に実施へ


 また、坂東代表は「スーパーGTとDTMが同じ目的を持って進めきたクラス1規則が、その詳細に至るまで完了し、発表を迎えることができました。ベルガー会長、マニュファクチャラー各社、関係各位のこれまでのご尽力に心からの感謝を申し上げます」と語っている。


「同じパーツを使った車両によるレースがヨーロッパのDTM、アジアのスーパーGTとして行われるという、私たちが追い求めて来た理想に大きく近づき、そして交流戦が現実のものとなりました」


「昨年、両シリーズ車両によるデモンストレーションを日本とドイツで実施し、成功裏に終えたことからも分かるとおり、私たちのコラボレーションは深化しております。2019年にここドイツと日本で、今度はデモンストレーションではなく、両シリーズの車両が競い合う交流レースを行います」


「両国の、そして世界のモータースポーツファンに、史上初の試みとなるレースをお楽しみいただくことができます。今後、両シリーズがともに発展していくことを強く信じ、2019年のスーパーGTとDTMの交流戦を、今から待ち遠しく思っております」


 坂東代表が語るとおり、この日は双方からGT500マシンとDTMマシンによる交流戦が早ければ2019年にこの時点の車両(BoPで調整)で行い、ヨーロッパとアジアで各1回を開催、さらに2020年以降の交流戦は両シリーズともクラス1車両で行われることも発表された。


 これまで数多くの困難を乗りこえながら、日独のシリーズによる統一規定がついに実現した。両シリーズがともに戦うシーンまであとわずかまで近づいているこの日の発表内容となった。

ノリスリンクで行われたDTMとスーパーGTの共同記者会見の様子
2017年もでぎでデモランを終えた6台のマシンと、GTA坂東代表とITRベルガー代表


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