山本尚貴が2日目午後、そして総合トップタイムを記録。大きなアクシデントなく順調に2日間のテストを終える

2023年6月24日(土)16時59分 AUTOSPORT web

 6月24日(土)、静岡県の富士スピードウェイで2023年全日本スーパーフォーミュラ選手権の公式テスト2日目の走行が行われ、12時30分から2時間行われたセッション4では、山本尚貴(TCS NAKAJIMA RACING)が最速タイムをマーク。今回のテストの総合でもトップで終える結果となった。


 上空の雲も増え、ストレートでは時折向かい風が吹く富士。セッション3終了後、2時間のインターバルを挟んで開始されたセッション4では、山下健太(KONDO RACING)を先頭に各車一斉にコースに入っていく。なお、このセッションでは金曜日のセッション2に続き、OTS(オーバーテイクシステム)の使用が認められている。


 各車が3周目に入ろうというタイミングで、国本雄資(Kids com Team KCMG)がパナソニックコーナーでハーフスピンするシーンが見られたが、国本はすぐにマシンを動かし、ピットへと戻っている。最初にコースインした段階で唯一1分22秒台に入れてきたのは、1分22秒955を記録したリアム・ローソン(TEAM MUGEN)で、2番手には0.101秒差で宮田莉朋(VANTELIN TEAM TOM’S)が続いている。


 各ドライバーは5、6周の走行を終えると一度ピットへと向かい、マシンのチェックを行う。一方、TCS NAKAJIMA RACINGの山本尚貴と佐藤蓮、牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)は、そのまま周回を続け、1分24秒台後半のタイムを刻みながら12周を走行し、ピットにマシンを戻している。セッション3で4番手の小林可夢偉(Kids com Team KCMG)は、2回目のコースインでタイムアップし、3番手へと浮上する。


 そして、セッション開始から45分が経過したタイミングで平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)が1分22秒773を記録し、序盤にローソンが記録したタイムを0.058秒上回って首位に。

2023スーパーフォーミュラ富士公式テスト 平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)


 セッションも中盤に差し掛かると、コカ・コーラコーナーから100Rにかけて次第に追い風が吹き始め、ラインを膨らませながら走るマシンも見られるようになってくる。その後も各ドライバーは、時折コーナーごとにペースを落としてマシンの確認をしながら周回を重ね、なかでも山本、坪井のふたりは一定のペースを維持しながらロングランの確認を行う。


 その後、坪井とそのチームメイトの阪口晴南(P.MU/CERUMO・INGING)はそれぞれペースをあげ、3番手と5番手のタイムを記録する。続いて、ロングランを続けていた佐藤蓮(TCS NAKAJIMA RACING)が4番手タイムを記録するも、ハイペースを維持する坪井はそのタイムを上回って再び3番手に。


 セッション開始から1時間20分が経過した段階では、各チームともマシンを一度ピットガレージに入れてセットアップの調整などを行い、コース上を走っているのは7台ほどとなる。各マシンは10分ほどの確認を終えコースへ戻り、このタイミングで走行を再開した可夢偉は2周のスローラップを挟んでペースアップ、1分22秒714を記録してトップに浮上する。


 セッションも残り7分となり、とニュータイヤを装着して最終アタックへと向かうマシンも現れ始める。最初にアタックに向かった大津弘樹(B-Max Racing Team)がまずは自己ベストを更新し、9番手に浮上。そして新たにトップタイムを更新したのは、セッション4で積極的に周回を重ねていた山本で、可夢偉のトップタイムを0.250秒上回る1分22秒464を記録。


 そこに0.243秒差の2番手に続いたのは、同じくセッション4で周回を多くこなした牧野。しかし、そのほかには上位タイムを更新するものは現れず。第5戦SUGOの予選でポールポジションを獲得した大湯都史樹(TGM Grand Prix)が最後に自己ベストを更新するも、1分23秒292で14番手とどまる結果となり、セッション4は終了となった。


 一方、チャンピオンの野尻智紀(TEAM MUGEN)、そして前回のSUGOで優勝を果たしてランキングトップの宮田は最後のセッションでニュータイヤを履かなかった様子。今回各マシンに分配されたニュータイヤは後半戦以降にも持ち越すことができるため、温存したチーム、ドライバーも多いようだ。


 小雨や曇りとさまざまなコンデションで行われた今回の富士公式テスト。今回の2日間にわたる公式テスト全4セッションでの総合トップタイムは、初日午後に1分21秒897をマークした山本尚貴となった。今回のテストはクラッシュなどの大きな中断もなく、各マシンが多くの周回をこなし、それぞれの課題を試せた2日間となったようだ。近年のスーパーフォーミュラでは珍しいシーズン中に開催された公式テスト。各車、今回のテストで得たデータを後半戦のスタートとなる7月15〜16日の第6戦富士でどのように活かせるだろうか。

2023スーパーフォーミュラ富士公式テスト 牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
2023スーパーフォーミュラ富士公式テスト 小林可夢偉(Kids com Team KCMG)

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