富士公式テスト総合首位の山本尚貴「理解が今までより深まった」。手応え得て後半戦復調のトリガーとなるか

2023年6月24日(土)21時9分 AUTOSPORT web

 6月23〜24日、静岡県の富士スピードウェイで行われた2023年全日本スーパーフォーミュラ選手権の富士公式テストを総合トップで終えた山本尚貴(TCS NAKAJIMA RACING)。終盤のアタックで首位タイムを記録したセッション4の走行後に、今回のテストでの好調の要因と得た手応えについて語った。


「シーズンに入ってからではなかなかできないようなことを、いろいろと試すことができました」と、まずは和かな表情を見せた山本尚貴。今回のテストでは前半戦で感じていたマシンのセットアップの課題に取り組んだ。


 今シーズンは開幕前のテストから好調で、復活の予感が漂っていた中で開幕戦で4位。しかし、そこからパフォーマンスを上げることができずに、第4戦オートポリスでは9位入賞を果たしたものの、前半戦ではその4位が最高位となってしまった。


「今年の前半は、(開幕前)テストでよかった部分をレースウィークに入ってから踏み外してしまったり、クルマの根本の部分が悪くなくてもその良さを週末でうまく合わせきれなかったりした点が多かったように思います」と今シーズンのこれまでを振り返る山本。


「今回はその課題をチーム内で再共有して、さらに自分たちがレベルアップするためにどうしたらいいか、ということを考えてテストに臨みました」と続けた。


 今回のテストでは4セッションすべてで30周以上の周回を重ね、積極的に走行を続けていた山本。


「外してはいけない点と、狙うべき点に対しての理解が今までよりも深まりました」と振り返る。


「(マシンのバランスを)少しずつ変更していって、よい組み合わせにたどり着けたかなと思います。結果的にはこれまで持っていた良かった点も見つかりましたし、逆にダメ出しもできました。(土曜日のテスト)午前中に合わせきれなかった部分についても、最後にはしっかりとセットアップを見つけていいタイムを出すことができました」と足回りや空力など、セットアップをあらゆるエリアで細かく見直し続け、走行を重ねていったという。


 テスト初日、金曜日の午後セッションでもトップタイムを記録して「2日間連続トップで終えられたので自信は深まりました」と今回のテストで自信を得た山本。それでも、今回の公式テストセッション1とセッション3でトップタイムを記録しているTEAM MUGENの2台について警戒する。


「無限の2台は最後にアタックをしていませんでしたし、午前中の結果を見ても彼らが(レースウィークで)踏み外すことはないだろうと思います。彼らはずっといい調子で、それを維持することがすごく大変だということはわかっているので、僕らは彼ら(無限)に挑む立場としてなんとしても一矢報いるように、チームのみんなで踏み外さないようにしてレースウィークを迎えたいです」


 開幕戦前のオフテストに続き、シーズン中盤の仕切り直しとなる今回の公式テストで手応えと自信を得た山本尚貴。3度のタイトルを獲得した元チャンピオンが次の第6戦富士でどのような走りを見せるのか。復調の兆しは次の富士で明らかになる。

2023スーパーフォーミュラ富士公式テスト 山本尚貴(TCS NAKAJIMA RACING)
2023スーパーフォーミュラ富士公式テスト 山本尚貴(TCS NAKAJIMA RACING)

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