「衝撃的な事実だ」加藤未唯が明かした“失格騒動の舞台裏”に欧米メディアが反応 全仏の姿勢を猛批判「呆れるほかにない」

2023年6月25日(日)16時0分 ココカラネクスト

失格処分を受けた当初は「誰とも話したくなかった」という加藤。そんな彼女に主審たちから告げられた言葉は驚くべきものだった(C)Getty Images

 テニス四大大会「全仏オープン」で起きた一大騒動は依然として世界を騒がせている。

 事の発端となったのは、現地6月4日、女子ダブルス3回戦だった。

 加藤未唯(ザイマックス)が、アルディラ・スーチアディ(インドネシア)とペアを組んでマリー・ブズコワ/サラ・ソリベストルモ(チェコ/スペイン)組と対戦。その第2セット第5ゲームで、加藤の返球がボールガールの頭部に直撃。驚いた少女は涙が止まらなくなり、審判は警告を言い渡した。

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 これにブズコワとソリベストルモが執拗に抗議。判断を仰がれて介入した大会スーパーバイザーが主審と協議を重ねた結果、最終的に加藤は失格処分となり、試合の中止が決まったのである。

 故意ではなかった。それは加藤が「わざとやったんじゃない」と涙ながらに主張したところからも明らかだ。しかし、「グランドスラムの規定通りだった」(大会ディレクターのアメリ・モレスモ氏談)とした大会側は女子ダブルスでの賞金とポイントを剥奪。さらに罰金を科した。これらの決定を不服とした加藤は撤回を求めて提訴していたが却下された。

 世界中で波紋を呼んだ騒動はここにきて、再び注目を集めている。キッカケとなったのは、加藤の証言だった。現地6月22日にテニス専門メディア『CLAY』のインタビュー取材に応じた際に、主審とスーパーバイザーと交わした会話を告白したのである。

「審判とスーパーバイザーが私に話しかけて、『ボールキッズが男の子だったら大丈夫だったと思うよ』と言いました。また、少女が15分以上泣き続けたので決断を下さなければならなかった、5分後に泣き止んでいればすべては大丈夫だっただろう、とも彼らは説明していました。『ボールが彼女の足や腕に当たったとしていたとしても問題なかったが、首に当たったので決断しなければならなかった』とも言われました」

 舞台裏を赤裸々に語った加藤の告白は驚くべき内容だ。ゆえに海外メディアも続々と反応し、ローランギャロス(全仏オープンの愛称)に厳しい見解を投げかけている。

 アメリカのテニス専門サイト『Tennis World USA』は「多くのファンを激怒させたカトウへの不履行は『ボールガール』ではなく『ボールボーイ』に当たっていた場合には失格にならなかったというのだ。これは衝撃的な事実だ」と糾弾。さらにドイツの地方紙『Express』は「“ボールボーイスキャンダル”と言っていいだろう」と加藤の証言を強調。そのうえで「多くの人々の心を揺さぶった失格は、カトウ自身の振り返りによって思わぬ反響が起きている」と記した。

 また、ポーランドのニュースサイト『Onet』も「ローランギャロスでの衝撃的な裏話だ。失格処分となったカトウに対して大会側が行なった説明はあまりに不条理だ。呆れるほかにない」と伝えている。

 なお、加藤は現地7月3日に開幕する「ウインブルドン」(英ロンドン)に、スーチャディとペアを組んで参戦予定となっている。ブズコワとソリベストルモもエントリーしているだけに、両ペアの再戦が実現した場合には大きな注目を集めそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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