F1アメリカGP、開催を想定して計画進行中。レース&コンサート形式の運営は取りやめに

2020年6月26日(金)15時33分 AUTOSPORT web

 サーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)の代表であるボビー・エプスタインは、F1の2020年のカレンダーにアメリカGPを残せるかどうかに関連して、現在もまだ“明確な開催イメージ”が描けていないと語った。


 F1は今シーズン序盤のスケジュールについて、来週の開幕戦オーストリアGPを皮切りとするヨーロッパ開催の8レースを確定した。しかしこれ以降に関しては、年の後半にF1開催を望む各国で新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックがどう推移するのかに左右されるため、流動的な状況が続いている。


 したがって、当初10月23〜25日の予定だったオースティンでのアメリカGPが今年のカレンダーに残るかどうかは、特にテキサス州で新規感染者数が急増しているさなかでもあり、現時点では不透明だ。


「実際に、我々としては現時点で明確な開催イメージを持っていない」と、エプスタインは『Autoweek』に述べた。


「ヨーロッパでの状況を見て学んだことは、可能な限りぎりぎりまで待ってから決断を下すべきということだ。我々としては、オースティン開催をどういうかたちにするのか決断を下すべきぎりぎりのタイミングにはまだ至っていないと考えている」


「『観客を入れる』、『観客を入れない』、あるいはそもそもアメリカでの開催が妥当かどうかについても、確たる方針は定めていない。しかし今のところは(F1が)来るという想定で計画を進めている」


 アメリカでのレースをどうするのか、COTAが決断を下す時間的猶予はまだ残されているとはいえ、その期限をいつに設定すべきかについては、観客の有無に関するテキサス州の方針にも左右される。


「決断の期限は、入場可能な観客数によって違ってくる。そこが重要なポイントになる。たとえば1万から2万人であれば、2週間前から動いたとしても大丈夫だ」とエプスタインは語った。


「我々は1万から1万3000人規模のコンサートを年間30本運営している。2万人規模のイベントなら、短い告知期間で開催しても問題ない」


「我々として避けたいのは、多くのファンを入れる場合に、準備開始が100日前、つまり今よりも遅くなってしまうことだ。仮設のホスピタリティ設備を多くつくる必要があるためだ」


「ステージやその他の施設を多数つくり終えた後にパンデミックの新たな波が押し寄せると、多額の設備投資を行ったのに中止ということになってしまう」


「しかし1万5000人規模のファンなら、2週間前からの準備でも十分に対応できる」


■3日間のグランプリ&コンサート開催形式は取りやめ


 入場可能な観客数が今後どう決まるかにかかわらず、エプスタインは通常COTAで行っている3日間のレースとコンサートフェスティバル形式の運営については、すでに取り止めることを判断した。そしてその場合でも、ファンはより低価格となるだろうチケットに見合う楽しみが得られるはずだとエプスタインは主張する。


「ファンを入れるための準備に関していえば、我々には常設のコースを持っているという利点がある」


「短い告知期間でゲートを開けることは可能だ。しかし通常我々がF1で行っている3日間のフェスティバル、つまりグランプリとそれに付随する各種の催しのなかでは、レース以外のイベント部分がかなりの比重を占める」


「音楽、エンターテインメント、フードコーナーその他さまざまな要素があり、それらをグランプリ体験のなかに含めるためには、現時点で準備を始められる期限を過ぎてしまった」


「仮にレースがここで開催されることになり、ファンを入れるかどうかが決まったとして、3日間の祝祭イベントではなく、レース観戦に焦点を絞った内容になることは間違いない」


「それでも開催できることを期待しているが、3日間のエンターテインメントと比べれば、ファンに提供できる内容は制約されるだろう」


「チケットもそれが反映された価格になると思う。そうすれば、直前の告知になったとしても観客を動員することはできる」


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