神戸と札幌の激戦はドロー…日本最終戦のイニエスタは今季初先発、57分までプレー

2023年7月1日(土)21時12分 サッカーキング

イニエスタは自身の最終戦で今季J1初先発 [写真]=J.LEAGUE via Getty Images

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 明治安田生命J1リーグ第19節が7月1日に行われ、ヴィッセル神戸と北海道コンサドーレ札幌が対戦した。

 現在、神戸は首位を走る横浜F・マリノスを勝ち点差「3」で追いかけているが、未消化試合が1試合残っている。クラブ史上初のJ1制覇に向けて、良い形でここまでのシーズンを過ごしてきた。2連勝を目指す今節はホームで札幌と対戦。札幌は現在9位に甘んじているが、前節終了時点での得点数「39」はリーグトップの数字だ。圧倒的な攻撃力を武器に、優勝を争いを繰り広げている神戸の前に立ちはだかりたい。

 注目のスターティングメンバーには、この日が神戸でのラストマッチとなるアンドレス・イニエスタが名を連ねた。リーグ戦でのスタメンは今シーズン初。酒井高徳山口蛍武藤嘉紀らの主力も先発に入り、大迫勇也はベンチからのスタートとなった。一方、札幌は金子拓郎、荒野拓馬、浅野雄也らが先発入り。古巣対戦の小林祐希はベンチから出番を待つ。

 試合は18分、神戸は右サイドのルーズボールにジェアン・パトリッキが反応。スピードアップしてスペースへ持ち運び、ペナルティエリア右から右足を振り抜いたものの、シュートはGK菅野孝憲に阻まれた。対する札幌は23分、ペナルティエリア右角の位置でボールを引き出した田中駿汰がダイレクトでスペースへ流し入れると、抜け出した浅野が切り返しから左足フィニッシュ。今度は神戸のGK前川黛也がビッグセーブを見せた。

 均衡が破れたのは26分、札幌は敵陣中央のスペースでボールを受けた駒井が右サイドへ展開すると、金子が得意の左足に持ち替えてクロスボールを送る。飛び出してきたGK前川が先にボールに触ったものの、こぼれ球はスパチョークの元へ時間をかけずにゴールに流し込み、札幌が先手を取った。

 前半のうちに同点に追い付きたい神戸は36分、左サイドでボールを受けたイニエスタが汰木康也とのワンツーでペナルティエリア左へ侵入。対峙し相手をかわして強引に右足を振ったものの、シュートは寄せてきた2人目のDFに阻まれる。続く42分には、左サイドで齊藤未月からのパスを引き出した汰木が武藤とのパス交換でスペースに侵入。中央へグラウンダーのボールを折り返したものの、走り込んでいたパトリッキにはわずかに合わず。前半は札幌の1点リードで終了した。

 後半に入ると神戸は汰木に代えて大迫を投入。だが、後半最初の決定機を作ったのは札幌だった。53分、敵陣中央左寄りのスペースで前を向いた荒野が左足でスルーパスを送ると、中央で反応した浅野が切り返しから右足フィニッシュ。ここはGK前川が立ちはだかってゴールを許さなかった。直後にはその前のプレーで神戸の本多勇喜にハンドの疑いがあり、オンフィールドレビュー(OFR)が入ったものの、PKは与えられずに試合が再開した。

 57分になると、神戸はイニエスタを下げて佐々木大樹を投入。イニエスタはJリーグ通算113試合に出場し、神戸での最終戦を終えることとなった。

 その後、65分には札幌が再びビッグチャンスを作り出す。敵陣でのセカンドボール回収から、左サイドに開いてボールを受けたルーカス・フェルナンデスが中央へ繋ぐと、スパチョークのスルーパスから中村桐耶がペナルティエリア左に侵入。折り返しに合わせた浅野のシュートはジャストミートしなかったものの、ボールはGKの意表を突いてゴール方向へ。追加点かと思われたが、GK前川が体を投げ出して難を逃れた。

 一方の神戸は74分、敵陣でボールを回収した武藤が左サイドに流れてクロスボールを送ると、ペナルティエリア内で頭1つ抜け出した大迫がヘディングシュート。ゴール右を狙った一撃はわずかに枠を外れた。85分には神戸が右コーナーキックを獲得。初瀬亮が左足で内巻きのボールを放り込むと、ペナルティエリア内でマテウス・トゥーレルが頭で合わせる。マーカーを振り切ってフリーでゴールネットを揺らし、神戸が土壇場で試合を振り出しに戻した。

 後半アディショナルタイムには札幌の岡村大八がクロスバー直撃のヘディングシュートを放ったものの、これ以上スコアは動かない。。試合はこのままタイムアップを迎えた。神戸はイニエスタのラストマッチを勝利で飾れず、リーグ戦2連勝を逃す形に。優勝争いに向けて痛いドローとなった。一方、札幌も先制しながら追加点のチャンスを決め切れず、リーグ戦3試合ぶりの白星とはならなかった。

 次節、神戸は7日にアルビレックス新潟と、札幌は8日にアビスパ福岡と、どちらも敵地で対戦する。

【スコア】
ヴィッセル神戸 1−1 北海道コンサドーレ札幌

【得点者】
0−1 26分 スパチョーク(北海道コンサドーレ札幌)
1−1 85分 マテウス・トゥーレル(ヴィッセル神戸)

【スターティングメンバー】
神戸(4−2−3−1)
GK:前川黛也
DF:酒井高徳、マテウス・トゥーレル、本多勇喜、初瀬亮
MF:山口蛍、齊藤未月(80分 大﨑玲央);ジェアン・パトリッキ(71分 飯野七聖)、アンドレス・イニエスタ(57分 佐々木大樹)、汰木康也(46分 大迫勇也)
FW:武藤嘉紀

札幌(3−4−2−1)
GK:菅野孝憲
DF:田中駿汰、岡村大八、菅大輝
MF:金子拓郎、宮澤裕樹(60分 中村桐耶)、荒野拓馬、ルーカス・フェルナンデス(87分 深井一希);駒井善成、スパチョーク(81分 キム・ゴンヒ)
FW:浅野雄也(87分 小林祐希)


【ゴール動画】スパチョーク弾で札幌が先制も、トゥーレルの得点で神戸が終盤に追いつく

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