メッシ、ネイマールが絶好調。コロナ禍のコパ・アメリカで際立つ2強

7月1日(木)11時5分 Sportiva

 ブラジルで開催中のコパ・アメリカはグループリーグが終了した。それぞれ5カ国で構成される2つのグループから4カ国が勝ち上がれるという甘いファーストラウンドで脱落したのは、順当ともいえる実力下位のボリビア(グループA、勝ち点0)とベネズエラ(グループB、勝ち点2)。そして準々決勝の組み合わせは下記のようになった。
アルゼンチン(グループA1位)対エクアドル(グループB4位)
ウルグアイ(グループA2位)対コロンビア(グループB3位)
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パラグアイ(グループA3位)対ペルー(グループB2位)
チリ(グループA4位)対ブラジル(グループB1位)


悲願のコパ・アメリカ優勝を目指して好調なリオネル・メッシ(アルゼンチン)
 今大会は新型コロナウイルスとの戦いでもある。感染防止策は取られているものの、早々と選手、関係者140名以上がPCR検査で陽性となったことが発表された。その後も感染者の数は増えている。

 グループAのチリには行動規律違反が判明。バブル方式でチームは外部と隔離されるはずだったが、キャプテンのアルトゥーロ・ビダル(インテル)が美容師をホテルの部屋に呼んでカットしたことをSNSで投稿。そこにはガリー・メデル(ボローニャ)ら他の選手も加わっていた。

 ビダルは大会直前のW杯予選の際も、チリ国内でバブル破りをして現在は捜査対象となっており、2015年自国開催でのコパ・アメリカの時は飲酒運転で事故を起こしている。今大会2試合目のボリビア戦では、交代を告げられるとキャプテンマークを投げ捨てたうえ、ベンチに戻らないという反抗的態度に出た。

 トラブルメーカーのビダルだが、チームでは「エル・レイ(ザ・キング)」と呼ばれる絶対的存在。ビッグネームではないマルティン・ラサルテ監督は彼をコントロールできず、「美容師事件」の際は辞任をほのめかしたと伝えられている。

 アルゼンチンは隣国の利点を生かし、自国でキャンプを行なっている。試合前日にブラジル入りし、試合後は当日中に帰国。協会所有の宿泊練習施設はブエノスアイレスのエセイサ国際空港から5キロほどの好立地にある。大規模感染国ブラジルでの滞在時間を最小にする妙案だが、それでも落とし穴はあった。

 ブラジルには、リオネル・メッシ(バルセロナ)のタトゥーを背中一面に入れた名物サポーターがいる。前泊のホテルからアルゼンチン代表が会場へ移動する際、メッシはこのサポーターを発見。自ら歩み寄り、渡されたマジックペンで背中にサインしてグータッチをかわした。このシーンは美談として報じられていたが、明らかに「部外者との接触」に該当するだろう。

 一方、成績のほうは好調で、3勝1分けの1位通過。メッシはこれまでコパ・アメリカに5回出場しているが優勝には届かなかった。6回目、そしておそらく最後となる今回は、悲願の栄冠奪取に燃えている。ボリビア戦ではアルゼンチン代表最多出場となる148試合の新記録を達成。ここ2年ほど、代表ではPKによる得点だけだったが、今大会はFKや流れの中からもゴールを決め、絶好調だ。

 今回からグループリーグは南米大陸を南北に分け、グループAが南ゾーン、グループBが北ゾーンとなった。広大なブラジルは、サンパウロやリオデジャネイロといった主要都市は大陸南部にあるが、アマゾン地帯は北部なのでグループBに入っている。ブラジルを南ゾーンにすると、アルゼンチンと同組となるため、それを避けるための措置でもある。以前はこの分け方をすると、ブラジルとそれ以外の北部勢との格差が大きすぎ、南部勢から不公平感を持たれたが、ここ20年ほどのエクアドルとコロンビアの躍進で、実現の運びとなった。

 しかし、蓋を開けると「ブラジル一強」に逆戻りしていた。

 コロンビアはブラジル戦でルイス・ディアス(ポルト)のゴールにより先制したが、ネイマールのパスが主審に当たる展開から同点にされ、10分という長いアディショナルタイムに決勝ゴールを奪われた。コロンビアのレイナルド・ルエダ監督や選手たちは判定に対して不満を露わにしているが、VARでの確認も行なわれたので、判定に問題はない。

 ポゼッションはブラジルの7対3でシュート数は8対2と実力差は歴然。コロンビアはエースのハメス・ロドリゲス(エバートン)がコンディショニング不良で不参加とはいえ、1勝1分け2敗は期待を裏切る成績だ。

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 また、エクアドルは最終戦で主力温存のブラジルと1−1で引き分けて4連勝を阻止したものの、最下位とは勝ち点1差のきわどいベスト8進出だった。

 コロナ禍でのコパ・アメリカ開催反対を訴えて、ボイコットも示唆していたブラジル代表は、圧倒的な強さを見せている。チームを引っ張っているのがネイマール。バルセロナ時代から超一流のスター選手であったが、周囲を大物に固められ、自由気ままにプレーを楽しんいるきらいがあった。

 だが、パリ・サンジェルマンでプレーを続けていることが奏功したのか、年齢を重ねたためなのか、現在のネイマールはチームの主軸としての自覚に目覚めている。「チームへの貢献と勝利」をいつも口にし、試合ではその言葉を具現化している。

 コパ・アメリカはこれまでブラジルで5回開催され、いずれも地元優勝を飾っている。ネイマールの活躍でその記録を伸ばす可能性は高そうだ。


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