メルセデスSLC生産終了、「ファイナルエディション」発売 SLKオリジナル・イエローで

7月2日(火)7時19分 財経新聞

特別仕様車「SLC Final Edition」。(画像: メルセデス・ベンツ日本の発表資料より)

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 メルセデスベンツ・SLCが、2019年後半に生産を終了する。「SLK」と称していた時から見ると、23年の歴史が終わることとなる。その最後を飾るモデルとして、「ファイナルエディション」が6月28日、国内で発売された。

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 「SLC」と言えば、ベンツの代名詞とも言える「SL」の「Cクラスバージョン」と言えるものだ。その歴史は「300SL」にさかのぼり、ベンツを代表する2座席スポーツカーの大衆版とも言えるメルセデスSLCに、今何が起こっているのか。

 「メルセデスベンツ・300SL」と言えば「ガルウィング・ドア」で有名だ。ガルウィングを装備する最近の量産車は、テスラの一部車種のみで、さらに特定のドアに採用されているだけのようだ。やはり実用性が問題となって、ベンツ・SLもオープントップに替えられていった。

 そして、1957年5月にガルウィングクーペモデルは生産終了し、オープントップに替えられたが、オプションとも言うべき着脱可能な「ハードトップ」が造られた。後に登場する「パゴダルーフ」という、日本のお城の屋根の形から発想したと伝えられる独特のルーフの形が似合っていた。

 「SLC」の前呼称「SLK」は、この「着脱式ハードトップ」を利便性の高い「電動格納式ハードトップ」にした先駆者としても知られている。しかし、幌馬車の幌から発想された「ソフトトップ」と呼ばれる「幌式格納屋根」の耐久性や、遮音性が劇的に上がってくる中で、BMW・Z4のように「ハードトップ」を設定しなくなってきている(兄弟車、トヨタ・スープラとの棲み分けとも取れるが)。これは、「電動格納ハードトップ」にすると、トランクルームが事実上なくなるほど狭くなってしまうので、実用性が乏しくなるのを嫌っているからだ。

 また「幌式格納ソフトトップ」と「着脱式ハードトップ」の装備は、ブリティッシュ「ライトウエイトスポーツ」の伝統からきている。家には広いガレージがあり、ファーストカーはロールスロイスで、買い物カーはバンデンプラスプリンセス、趣味はモーガンという英国風情。休日には、晴天であればハードトップは外してガレージに置き、ワインディングロード走破に出かけるというライフスタイルが、イギリス貴族の名残なのだ。

 そんな歴史があるクルマのルーフだが、現代では合理化が進んでいる。「電動格納式ハードトップ」から、耐久性があり省スペースで軽量な「電動格納式ソフトトップ」となってきている。その意味でも、ベンツ・SLCは去り行く2座席スポーツカーであり、一方BMW・Z4は新時代の実用性の高いオープンスポーツカーと言える。

 自動車のパッケージングとしては「古くなった」と言えるのであろうが、ベンツ・SLCの事実上の「ファイナルエディション」は、一時代の終焉を飾るにふさわしい出来栄えであると言える。数々の装備品は現代では当然とも言えるが、鮮やかなイエローのカラーリングはSLK登場時のオリジナルカラーリングの再現であるようだ。

財経新聞

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