《こぼれ話》可夢偉が語るル・マン24時間ファイナルラップの裏話&WEC富士のアロンソへの心配

2018年7月8日(日)12時34分 AUTOSPORT web

 スーパーフォーミュラ第4戦富士の予選後に開催された、10月のWEC(世界耐久選手権)第4戦富士開催に向けた記者会見。WEC富士アンバサダーの寺田陽次郎氏、そして今年のル・マンで見事優勝を飾った中嶋一貴、2位の小林可夢偉が会見に出席したが、可夢偉が話す意外な裏話が記者たちを盛り上げることになった。


 今年のル・マン24時間でワン・ツーフィニッシュがほぼ確実な状況になったファイナルラップ、7号車のステアリングを握っていた可夢偉はトップで8号車をドライブしていた一貴と並び、ランデブー走行でチェッカーを受けようとしていた。


「僕はファイナルラップで本当に記念撮影をしたくて、チームに『ゆっくり走っていいか?』とかいろいろ根回しをしていて、一貴にも『僕が後ろに行くから、ゆっくり走ってくれよ』ってしっかりと伝えていたんですけど、一貴は最終コーナーでいきなり全開でポルシェを4台くらい抜いていった。その謎の動きに僕は驚きを隠せなかった」


「僕は無線で『なんで抜いて行くんだ』『もういいじゃないか』と叫びました。お陰さまで記念撮影には(GTEクラスの)フェラーリまでご一緒させて頂いて、本当に一貴に『空気読んでくれよ!』と。2台できれいに写真に収まりたかったのに」と可夢偉。寺田陽次郎氏とともに、隣の一貴、そして記者たちと合わせて会場は大爆笑に包まれた。

可夢偉の裏話に笑顔で応えた一貴

 続いての10月WEC富士に向けての意気込みをひと通り語り終わった後には、可夢偉が「これは話していいかどうがわからないんですけど」と神妙な雰囲気で前置きしながら、今年からチームに入ったフェルナンド・アロンソについて話しはじめた。


可夢偉:「今年、僕の心配はフェルナンドがトヨタに入ってきて、(WEC第4戦)富士の宿は僕らはビジネスホテルなんですけど、あのフェルナンド・アロンソを日本のビジネスホテルに泊めていいのかなと」


可夢偉:「フェルナンド、特にその時は3週連続のフライアウェイ中なはずなんですよね」


一貴:「6週間連続らしいよ」


可夢偉:「6週連続のフライアウェイで日本に来るので、結構なトランクの大きさだと思うんですけど、日本のビジネスホテルの部屋でトランクを開けられるかな? と心配しています」


 WECトヨタチームの外国人ドライバーたちの間では、日本のビジネスホテルが結構な話題となっているらしい。


可夢偉:「彼ら、日本のビジネスホテルに行くのを本当に楽しみにしているんですよ。彼らにとってはサバイバルなんですよ。まず、トランクをどうやって開けるかとか、(トヨタのアドバイザー兼アンバサダーで長身の)アレックス(ブルツ)はベッドに寝たら足が出るらしいですからね」


 記者席側にいたトヨタのアンバサダー、脇阪寿一が可夢偉に突っ込んでこの話題は終了となったが、可夢偉らしさ全開の裏話で、会場の記者たちを盛り上げることになった。

ル・マン24時間、そしてWEC第4戦富士のこぼれ話で会場を沸かせた可夢偉


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