マクラーレンとアロンソが契約解消との報道を、「フェイクニュース」と代表が否定

2019年7月8日(月)16時25分 AUTOSPORT web

 2019年インディアナポリス500のプロジェクトを悲惨な結果で終えてからの1カ月の間に、マクラーレンとフェルナンド・アロンソがパートナーシップを打ち切ったという説が浮上した。


『Motorsport Magazine』は、マクラーレンとアロンソの間には将来に向けたさらなる提携プランはなく、円満なかたちで関係を終了させたと報じた。


 2度のF1世界チャンピオンであるアロンソは、2018年シーズン末でF1から離れたものの、マクラーレンとは新たな契約を結び、ブランドアンバサダーの役割を担う他に、テストドライバーとしてマシン開発に協力するという取り決めもなされた。これに伴い、バーレーンGP後のインシーズンテストでアロンソは今季型MCL34で走行を行った。


 しかし、アロンソとマクラーレンの2019年インディ500プロジェクトが失敗し、F1ではカルロス・サインツJr.とランド・ノリスによりチームの調子が上がりつつあるなか、6月末にマクラーレンのマネージングディレクターであるアンドレアス・ザイドルは、アロンソを今後マクラーレンのF1マシンで走行させる計画はないと発言した。


 また、マクラーレンの広報が、アロンソとともに取り組む予定のプロジェクトは現時点で存在しないと語ったと『Motorsport Magazine』は伝えている。


「フェルナンドは、過去そして現在のすべてのマクラーレンドライバーと同じように、いつまでもマクラーレン・ファミリーの一員であり、我々は彼との間に強い結びつきを持っている」


「しかし、我々はカルロスとランドの2名に集中しているため、彼(アロンソ)を今年のF1テストセッションに再度起用する計画はない」


「彼はモータースポーツにおける他の機会を自由に検討することができる。その場合、我々は彼への支援を行うつもりだ」


■マクラーレンCEOブラウンは「アロンソとの契約に一切変更なし」と強調


 しかしアロンソとの関係解消という報道を、マクラーレンのCEOザック・ブラウンはすぐさま否定した。


「(この報道は)フェイクニュースだ」とブラウンはAP通信の記者ジェンナ・フライヤーに対してコメントした。


「我々は現在も、フェルナンドと強固な契約上の関係を結んでいる」


 続いてジェンナ・フライヤーは、マクラーレンの最新の声明を伝えた。そのなかでマクラーレンは、現時点ではアロンソとともに今後インディ500に参戦するかどうかは決まっていないと認めた。


「(マクラーレンとアロンソの)関係は何ひとつ変わっていない。マクラーレンとフェルナンドは継続的な契約上の関係を結んでおり、フェルナンドは今もマクラーレンのアンバサダーである」とマクラーレンの声明には記されている。


「現時点では、インディ500への再挑戦に関し、マクラーレンあるいはフェルナンドは結論を出していない」

予選落ちという結果で2度目のインディ500挑戦を終えたアロンソ

 両者はともに2019年のインディアナポリス500に挑戦。しかし、アンドレッティ・オートスポートと提携した2017年とは異なり、今年のマクラーレンは自チームでインディ500参戦を目指し、その結果、準備不足によりさまざまなミスが発生し、予選通過に失敗。アロンソは決勝に出場する33台のマシンに加わることはできなかった。


 アロンソはトヨタとともにWECで2度目のル・マン24時間での優勝を果たし、世界タイトルを獲得したが、2018/19年シーズンをもってチームから離脱。今後のレース活動については現時点では不明だが、トヨタとダカール・ラリーに参戦するのではないかとの噂もある。


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