スーパー耐久参戦2戦目を迎えたニッサンZ Racing Concept。フロントの外観上に変化も

2022年7月8日(金)19時35分 AUTOSPORT web

 7月9日〜10日、宮城県のスポーツランドSUGOで開催されるENEOSスーパー耐久シリーズ2022 Powered by Hankook第3戦『SUGOスーパー耐久3時間レース』。スーパー耐久機構(S.T.O)が参加を認めた開発車両が参加できるST-Qクラスには今回5台が参戦するが、第2戦NAPAC 富士SUPER TEC 24時間レースで登場した新型ニッサンZをベースとした『ニッサンZ Racing Concept』は、Max Racingから1台が継続参戦。2戦目の挑戦を迎えている。今回はさらなる開発が進められ、フロントにも違いが見られた。


 発売を前に世界中から注目を集めているニッサンZ(日本名フェアレディZ)のさまざまなモータースポーツカテゴリーでの参戦の可能性を探るべく、開発が進められているニッサンZ Racing Conceptは、6月5〜5日に富士スピードウェイで開催されたスーパー耐久第2戦富士24時間に登場。NISMOから参戦した230号車はカーボンニュートラル・フューエルを、Max Racingから参戦した244号車は通常のガソリンを使用して参戦し、230号車は決勝でトラブルに見舞われたが、2台が揃ってチェッカーを受けた。


 迎える第3戦はスポーツランドSUGOでの3時間レースだが、2台のうちMax Racingの244号車は田中哲也/田中徹/三宅淳詞のラインアップで継続して参戦。カラーリングは大きく変わってはいないが、Max RacingがスーパーGTでも車両名に記載している化粧品、健康食品ブランドの『81マテラ』のロゴが大きく描かれた。


 さらに、富士では装着していなかったリップスポイラー、カナードがフロントに装着され、よりレーシングカーらしい外見となった。ドライバーの田中哲也によれば、富士とはコース特性も異なるため一概に比較はできないが、「見た目どおり、フロントのダウンフォースが増えた印象があります。アンダーステアが減り、曲がりやすくなりました。前戦からさらに良い方向に変化していると感じます」と手ごたえを得ている様子だ。


 今回の第3戦に向けての変化について日産モータースポーツ&カスタマイズの石川裕造NISMO RACING事業部開発・購買担当常務執行役員に聞くと、「富士でもお伝えしたとおり、ニッサンZのさまざまなモータースポーツカテゴリーでの可能性を探るべく開発を進めていますが、その過程でいろいろなことをやっています」という。見える部分では先述のリップスポイラーとカナードだが、内面でも改良が進められているとのこと。


「富士24時間を走り気づいた点もありますが、今回間に合うもの、間に合わないもの、また改良したり別の仕様を試したりと、いくつか変更をしています」と石川常務執行役員。


 こういった改良に取り組めるのも、ST-Qクラスという性格ならではだ。石川常務執行役員も「富士ではカーボンニュートラル・フューエルを試したりもできましたし、規則に縛られないなかでやることができます。レースで試すというのはやはり効率的でもありますし、今回もチームにご協力いただきながらできている。経験に基づく意見も聞けるのでありがたいです」という。


 今回はフロントに違いが見られているが、次戦オートポリス以降も「毎戦変わっていくと思います。ぜひ楽しみにしていただければ」とのこと。市販車の発売に先駆け、スーパー耐久を舞台に進化を続けるニッサンZ Racing Conceptは今後も見逃せない存在なのは間違いない。

スポーツランドSUGOを走るMax Racingの244号車ニッサンZ Racing Concept
スポーツランドSUGOを走るMax Racingの244号車ニッサンZ Racing Concept
244号車ニッサンZ Racing Conceptのフロント。リップスポイラーとカナードが追加された。
第2戦富士24時間での2台のニッサンZ Racing Concept

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