中日・宇佐見真吾、日ハム・郡司裕也…移籍の活性化につながるか 「好循環トレード」続く背景とは

2023年7月8日(土)16時10分 ココカラネクスト

日本ハムから移籍した宇佐見は攻守にわたって活躍している(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 中日は7日の広島戦(バンテリンドーム)に8−0と勝利。先発した左腕・小笠原慎之介が9回102球を投げ3安打無失点の快投で自身5年ぶりの完封勝利をあげた。

 100球以内の完封勝利「マダックス」は惜しくも逃したものの、堂々たる内容だった。直球にナックルカーブも交え、緩急つけた投球術で好調な広島打線に的を絞らせなかった。

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 大きかったのは女房役の攻守に渡っての貢献もある。6月中旬に日本ハムからトレードで移籍、この日も「5番・捕手」として先発マスクをかぶった宇佐見真吾は5回二死二塁から適時二塁打を放ち、好投を続ける左腕をサポート。守ってはたくみなリードで広島打線を散発3安打に封じ込めた。小笠原、猛打賞をマークした細川成也とともにお立ち台に上がると「こんちゃー!」と第一声。明るいキャラクターで早くもドラゴンズファンのハートをがっちりつかんだ。

 宇佐見の得点圏打率は・833と脅威的な数字を誇る。正捕手だった木下拓哉が右手骨折で離脱したことを受け、巨人、日本ハムも経験とキャリアを積んだプロ8年目の「打てる捕手」に白羽の矢が立ったが、すでにクリーンアップの一角を務めるなど見事機能している。

 一方、その宇佐見と交換で日本ハムに移籍した同じく捕手の郡司裕也も躍動している。6月30日のオリックス戦(エスコンフィールド)で一軍昇格を果たすと、すぐさま球界を代表する右腕・山本由伸から中前打をマーク。7月4日のソフトバンク戦では相手左腕・和田毅からプロ初ホームランをマークするなど快進撃を続けている。

 郡司はここまで6試合に出場し、打率・389、1本塁打、4打点(7日現在)。捕手としても9日のロッテ戦(エスコンフィールド)でマスクをかぶり、同じく中日から移籍した山本拓実とバッテリーを組むことが予定されるなど、着々とチームで足場を固めている。

 また最近ではこの宇佐見、郡司や現役ドラフト組含め、新天地で花開く選手が目立つようになってきた。

 移籍する選手は元々働き場所に飢えており、すぐに先発起用されることで意気に感じ、好循環につながっている側面はある。さらに背景にはチームにフィットしない選手に関しては飼い殺しなどはせず、柔軟に働き場所を与えていくという12球団通しての共通認識も大きいようだ。

 今季2月以降はここまで4件のトレードが成立。内、2件に巨人、日本ハム、ロッテが関わっている。こういった「成功例」を見て、各球団どのような動きを見せるのか。7月末のトレード期限まで水面下の動きもさらに活発になりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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