着実な進化を実感する名取「トラブルが出なければ、上位に行ける自信はある」/FIA-F3オーストリア

2019年7月9日(火)13時38分 AUTOSPORT web

 FIA-F3第3戦オーストリアの予選で名取鉄平は、同じくホンダ育成の角田裕毅をしのぐ21番手タイムを出した。しかし本人は、「もっと上に行けた」と、満足していない。


 迎えたレース1はスタートでクラッチトラブルが起きてしまい、1周すらできず、リタイアに終わった。


「スタートの出だしはよかったんですが、シフトアップが一度もできなかった。フランスのときのような、電源が落ちたトラブルではないようです。おそらくクラッチだと思います。どうも、うまくいかないです」と、そのときのトラブルを名取は振り返った。


 しかし、決勝レース1はリタイアに終わったが、予選での走りは自信になったようだ。


「予選がほんとにうまく行っただけに、すごく残念です。1回目のアタックですぐに9番手くらいの速さが出せて、その後も12番手くらいをキープできた。2回目は十分トップ10にいけるポテンシャルがあったんですけど、ばりばりアタック中に赤旗に邪魔されてしまいました」


「僕自身のミスも、少しありましたけど。チームメイトより、全然速かった。とにかく今は、レースをちゃんと走りたいです。このレッドブル・リンクはまったく初めてで、フリー走行もセーフティモードの問題でしっかり走れなかったんですね。それだけにほぼぶっつけ本番の予選であの速さが出せたのは、逆に自信になりました」


「コースの習熟は、もう十分です。ジェットコースターみたいで、楽しいサーキットみたいですね。プッシュできるレイアウトだし、ただ抜くのは難しそうです。とにかくレースができてないので、レース2は完走して次に繋げたいですね」


 翌日のレース2はトラブルフリーの走行となった。レース序盤は数台を抜きながら快走を見せるが、タイヤが持たず、中盤以降は我慢の周回が続き22位での完走となった。

名取鉄平(カーリン・バズレーシング)


「レース1が走れていなかったので、どうしても探りながらの走りになってしまいました。このコースは抜きづらいレイアウトだとエンジニアからも言われていたので、スタートで勝負しようと思いました。しっかりと集中して、昨日のようなトラブルもなく、いいスタートができました」


「スタートで9番手くらい順位を上げたんですけど、攻めすぎてタイヤが苦しくなってしまいました。1周目から振動も出て、ペースが保てなかったですね。コースオフをしたとか、そういうことではなく、スタート直後のプッシュでブレーキングで無理をしたりして、それでタイヤに負荷をかけすぎてしまった」


「1周目にアウト側から2台まとめて抜いたときに、タイヤがロックしてしまいました。あとはただただ、きついレースでした」


 レース結果には満足していないが、着実な進化を実感しているという。


「今回、ようやくレースができたのはよかったです。リザルトにはもちろん満足してませんけど、走り切ることが最優先でしたから。こうやって完走できたことで、ちょっと流れも変わったかなと」


「でも、もっともっと学ぶことはあるし、特に今週末は予選ですね。2回目のアタックがちゃんと決まっていたら、7番手グリッドのタイムだったと言われました。進化が実感できたし、毎セッション走れたらもっとよくなる手応えを得られました。3レース連続のリタイアは、正直痛いです。早くその遅れを、取り戻さないと」


「来週はハンガロリンクでユーロフォーミュラオープンを走りますし、そこで流れを変えたいですね。オーストリアでレース1が走れなかった分、本来なら防げるはずのブレーキロックをしてしまったり、いろいろ残念なところはありました」


「(FIA-F3で)次のシルバーストンも未知のサーキットですけど、フリー走行から順調に走れれば、予選で上位グリッドを獲れる自信はあります。マシントラブルが出ないことを、祈るばかりです」

名取鉄平(カーリン・バズレーシング)


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