東京2020男子サッカーを分析予測。優勝候補は?日本に銅メダルの可能性あり?

7月9日(金)17時30分 FOOTBALL TRIBE

写真提供:Gettyimages

1964年以来57年ぶりの日本開催となる東京2020オリンピック(東京五輪)。新型コロナウイルス感染症の世界的流行に伴って1年延期となり、今年7月23日から8月8日にかけての開催予定で進められている。

1908年のロンドンオリンピックから公式種目になった男子サッカー競技。今回この種目に出場するのは、開催国である日本、アジア3カ国、ヨーロッパ4カ国、南米2カ国、アフリカ3カ国、北中米カリブ2カ国、オセアニア1カ国の、計16カ国からの代表チームとなっている。

通常オリンピックの男子サッカー競技では23歳以下(U-23)の選手と3名のオーバーエイジ(OA)枠の選手に参加資格が設定されている中、東京2020では1年の延期に合わせて24歳以下(U-24)となった。4月21日に行われた抽選会で、グループステージの組み合わせは下記のように決定。決勝ラウンドに進むのは各グループ上位2チームとなる。

  • グループA:日本、南アフリカ、メキシコ、フランス
  • グループB:ニュージーランド、韓国、ホンジュラス、ルーマニア
  • グループC:エジプト、スペイン、アルゼンチン、オーストラリア
  • グループD:ブラジル、ドイツ、コートジボワール、サウジアラビア

ここでは、イタリア人ライターのウッケッドゥ・ダビデが、東京2020男子サッカー競技の優勝候補となる代表チームについて、また日本代表の状況や可能性についてを考察。あなたの見解は?


アーセナル所属のブラジル代表DFガブリエウ 写真提供:Gettyimages

優勝候補その1:ブラジル

優勝候補から外せないのは、2016年リオ五輪で金メダルを獲得した前王者ブラジルであろう。ブラジル代表メンバーには、アーセナルに所属するDFガブリエウ、リヨンに所属するMFブルーノ・ギマランイスなど、欧州一流クラブで活躍中の選手が揃う。また、同大会でしっかりアピールし、次シーズンにヨーロッパ移籍を目指す若手選手のハングリー精神も侮れない。

力の有り余った若手選手に安定をもたらす役目を持つのは、OA枠で選出されたセビージャのDFジエゴ・カルロス、10年以上前からアトレチコ・パラナエンセ(ブラジル1部)のゴールを守っているGKサントス、そして5月に38歳となった元バルセロナ、ユベントス、パリ・サンジェルマンのダニエウ・アウベス(現サンパウロ)である。

また、今回ブラジル代表を指揮するアンドレ・ジャルディン監督にも注目したい。トップクラブでの監督経験が浅い(2018年11月〜2019年2月サンパウロのヘッドコーチとなったのみ)ことは確かにあるが、2019年からU-20とU-23両方の代表を監督しており、東京五輪に出場する若手選手の個性や性格もよく知るため、チーム全員の力を最大に生かせるはずだ。


バルセロナ所属のスペイン代表MFペドリ 写真提供:Gettyimages

優勝候補その2:スペイン

現在開催中のユーロ2020準決勝(7月7日)でPK戦の末イタリアに敗れたスペイン(1-1、PK2-4)。欧州最強を決める大会で大激戦を繰り広げた直後にもかかわらず、ユーロのメンバーからはウナイ・シモン、パウ・トーレス、エリク・ガルシア、ペドリ、ダニ・オルモ、ミケル・オヤルサバルが来日する。ユーロで果たせなかった優勝をオリンピックで挽回したいに違いない。

金メダルを狙うスペイン代表若手選手にOA枠として加わり大活躍を期待できるのは、レアル・マドリード所属のコンビ、MFマルコ・アセンシオ(25歳)と、2019年から2021年にかけてアーセナルにレンタル移籍していたMFダニ・セバージョス(24歳)である。

このOA枠の2選手は、まだ年齢的には若いながらチャンピオンズリーグ(CL)やヨーロッパリーグ(EL)の多くの試合に出場してきており、立派な国際経験を持つ。スペイン代表の大きな武器となるだろう。

元オリンピック・マルセイユのフランス代表FWフロリアン・トバン(現ティグレス)写真提供:Gettyimages

グループA、強敵フランスの不安点

フランスにとっては、日本、南アフリカ、メキシコが含まれているグループAの組み合わせは、そこまで厳しいものではない。しかし、オリンピックに出場するフランスU-24代表チームには2つの不安点が見受けられる。

1つは若手選手の国際経験だ。ポテンシャルのある選手が多く揃っているのは確かであり、チームとして噛み合えば素晴らしいパフォーマンスを見せてくれるだろう。しかし、大きな舞台(CL、ELなど)でスタメンとして活躍している選手がそれほど多くはないということ。

2つ目の不安点は、OA枠選手にある。OA枠の1人は、2020/21シーズン8位のモンペリエに所属しているMFテジ・サバニエ。確かに技術的にクオリティが高く、優れたゲームビジョンで周りの選手を生かせる選手ではあるが、29歳にしてプレーしてきたのはフランスのみで代表経験もほとんどない。また、残りの2枠に選抜されたリーガMX(メキシコ1部)ティグレスに所属しているFW、フロリアン・トバンとアンドレ=ピエール・ジニャックが、本当に戦力になるだろうか。

トバンは酒井宏樹と共にオリンピック・マルセイユでプレーし、2018/19シーズンは16得点でリーグ・アン得点ランキング4位となった。しかし翌シーズンは足首靭帯損傷負によって出場は2戦のみで、今でも負傷前の状態には戻っていない印象を受ける。ジニャックは2015年からメキシコでプレーし多くの得点を挙げているが、メキシコのサッカーレベルは高いとはいえ欧州5大リーグ(プレミアリーグ、ラ・リーガ、セリエA、ブンデスリーガ、リーグ・アン)には及ばない。トップレベルのサッカーから離れた時間が長すぎると思われる。

そんなフランスの不安点が、つまり日本にチャンスを与えてくれるのではないか…。


ヘタフェ所属の日本代表MF久保建英 写真提供:Gettyimages

グループA突破で、日本銅メダルの可能性?

グループステージを決める抽選会の発表で、日本はかなり厳しいグループの組み合わせになったと思った人がたくさんいるだろう。確かにサッカーリーグの全体的なクオリティやこれまでの代表の歴史を考えると、フランスとメキシコが強敵である。

しかし、日本代表には決勝トーナメント進出の可能性が十分あると感じている。まずはグループA第1戦となる南アフリカ戦がグループステージ突破への鍵となる。サッカーのクオリティの面では日本が有利と思われ、ここで勝利を必ず拾わなければならない。また、前述の通りフランスには不安点があり、3戦白星の結果は考えにくい。グループ1位がメキシコ、グループ2位が日本となることを信じたいものだ。

もちろん油断は禁物だが、決勝トーナメント第1戦(準々決勝)に進むことができれば、日本はグループBを突破したチームと当たる。グループBのニュージーランド、韓国、ホンジュラス、ルーマニアのどこが対戦相手となろうとも、日本が勝てないことはない。準決勝は厳しく敗れたとしても、3位と4位を決める一戦で全力を尽くせば銅メダル獲得の可能性はあるだろう。

多くの制限の中で行われる予定とはいえ、オリンピックは日本で行われることを忘れてはいけない。日本国民の応援が必ず大きな力となるはずだ。


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