ブズコワは“悲劇のヒロイン”!? 加藤未唯の失格騒動でチェコメディアは母国戦士を徹底擁護「不愉快な出来事」

2023年7月11日(火)7時0分 ココカラネクスト

ウインブルドンに参戦中のブズコワ。全仏オープンでの騒動後、彼女に対する注目度は奇しくも高まっている(C)Getty Images

 テニスの4大大会「全仏オープン」での一大騒動は、いまだ海外でクローズアップされている。

 事の発端となったのは、現地6月4日に行なわれた全仏オープンの女子ダブルス3回戦で見られた一幕だ。アルディラ・スーチャディ(インドネシア)とペアを組んだ日本の加藤未唯(ザイマックス)が、試合中に何気なく相手コートへ打ち返した打球が、コートの近くで待機していたボールガールの頭部を直撃してしまったのだ。

【動画】波紋を広げた加藤の失格騒動。 物議を醸したボール直撃の瞬間をチェック

 この時、主審は一度警告を言い渡したが、対戦ペアのマリー・ブズコバ(チェコ)とサラ・ソリベストルモ(スペイン)が猛抗議。事態を重く見た大会側からスーパーバイザーが介入。主審との協議の結果、裁定が覆り、28歳の日本人はまさかの失格処分に。さらに獲得賞金とツアーポイントの没収も後に決まった。

 この騒動で世界中から非情なバッシングを受けたのは、ブズコワとソリベストルモだった。主審に対する執拗な抗議により彼女たちには「スポーツマンシップに反している」と批判が殺到。SNSでは誹謗中傷を受け、インスタグラムのアカウントは一時的に閉鎖に追い込まれた。

 この騒動は依然として何かと話題になるのだが、ブズコワの母国メディアは徹底擁護の姿勢を見せている。ニュースサイト『aktualne』は、一連の出来事を「不愉快な騒動」と指摘。あくまで加藤に非があると強調し、「あの騒動の後でもブズコワはファンを失わなかった。彼女はウインブルドンのシングルスで16強に進出した後、スタンディングオベーションだけでなく衝撃的な雰囲気を楽しむことができた」と指摘。目下、開催中の4大大会のウインブルドン選手権における人気の健在ぶりをアピールした。

 さらに同じくチェコのニュースサイト『Blesk』は、今月5日に母国の記者団に対して「彼女(加藤)はすべてを引き起こしていたし、私たちを敵に回した。彼女は私たちを悪者にした」とコメントしたブズコワを「素敵な女性だ」と紹介し、「彼女はまだローラン・ギャロス(全仏オープンの愛称)で起きた女子ダブルスの出来事から、悲しみを抱えたままロンドンに到着した」と回想。そのうえで「ブズコバとウインブルドンの愛の物語は間違いなく続く」と、今回のグランドスラムにおける快進撃を予想した。

 チェコ国内では「悲劇のヒロイン」として取り上げられているブズコワ。彼女の一挙手一投足は、今夏に大きな注目を集め続けそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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