フォード、サインツとロマに託す新型ラリーカー『ラプターT1+』発表。2025年のダカールに投入へ

2024年7月12日(金)21時47分 AUTOSPORT web

 フォードは7月12日、“スピードの祭典”ことフェスティバル・オブ・スピード(FoS)が開催されている、イギリスのグッドウッドで、新型クロスカントリーラリーカー『フォード・ラプターT1+』を発表した。


 フォード・パフォーマンスの長期的パートナーであるMスポーツとのコラボレーションによって誕生した『ラプターT1+』。このマシンは『フォード・レンジャーT1+』の後継型にあたり、2024年のダカールラリーで得られた知見を応用するとともに、より過酷なラリー・レイドの地形を克服するため、調整式フォックス・バイパス・ダンパーを備えた先進的なサスペンションを採用する。


 また、脚元には8.5インチ×17インチのアルミホイールに37インチのタイヤを装着し、フロントとリヤに355mmのアルコン製ベンチレーテッドディスクと6ピストンモノブロックキャリパーが組み合わされた。


 スチール製スペースフレームとカーボンファイバー製ボディパネルで構成されたトラックの心臓部はコヨーテべースの5.0リッターV8だ。このエンジンには独自のドライサンプオイルシステムと、ダカールでのチャレンジのために設計されたチューンドエキゾーストが装備される。


 オフロードでの安定性を向上させるワイドスタンスボディの全幅は2300mm。アプローチアングルは70度以上で、最低地上高は400mmとなっている。最低重量は2010kgだ。

フォード・ラプターT1+は、2025年のダカールラリーに4台体制で参戦する


 大きく「FORD」と書かれたグリルで存在を主張するラプターT1+を初公開した、フォード・パフォーマンスのグローバル・ディレクターであるマーク・ラッシュブルックは、「ダカールラリーのような過酷なレースに挑むことは、フォード・パフォーマンスの全員によって気の遠くなるような仕事だが、我々は挑戦を避けたことはない」と語った。


「この挑戦を受け入れるために、私たちはMスポーツとレッドブルという世界最高のパートナーと提携した。このプロジェクトにどれだけ真剣に取り組んでいるかを示すものだと考えている」


「フォード・ラプターT1+は、フォードのグローバル・オフロード・ビジョンの礎となるものだ。私たちは最高のものに挑み、地球上でもっとも過酷な場所で自分たちの力を証明したいと考えている。ラプターT1+から学んでいることは、バハ1000やフィンケ・デザート・レースでのストック・トラックとの競争だけでなく、私たちのラプターをお客様にとってより良いものにするためにも役立つことだろう」


 すでに過酷なコンディション下におけるテストで1万kmを走破しているというフォード・ラプターT1+は、今年8月からダカールラリーに向けた実戦テストのフェーズに移行する。


 レンジャーT1+で今年のダカールに挑んだナニ・ロマと、アウディの電動マシンを駆り61歳でダカールラリー通算4勝目をマークしたカルロス・サインツSr.がドライブするフォードの新型ラリーカーは、まず最初の1台が8月8〜10日に開催されるバハ・ハンガリーで公式戦デビューを飾り、10月のラリー・デュ・モロッコでは2チームから2台が出走する予定だ。


 そして、2025年1月4〜17日にサウジアラビアで開催されるダカールにおいて、フルラインアップの4台体制が築かれ総合優勝に挑戦することになる。なお、追加のドライバーとナビゲータ、およびチームは今年後半にアナウンスされるという。

テストではすでに1万キロを走破しているフォード・ラプターT1+
設計・開発はレンジャーT1+と同様に、フォードとの関係が深いMスポーツとのパートナーシップのもとで行われた
4台体制のうち2台のマシンのラインアップはすでに確定
ディフェンティングチャンピオンとして2025年大会を迎えるカルロス・サインツSr./ルーカス・クルツ組がそのうちの1台を
引き続きフォードから参戦するナニ・ロマ/アレックス・ハロ組がもう一台を走らせる
Mスポーツのディレクターでダカールチームマネージャーのマシュー・ウィルソンは「このような機会は一生に一度しか訪れない。この新型フォード・ラプターT1+でダカールに向かうフォード・パフォーマンスをサポートすることは、素晴らしい冒険になるだろう」と述べた。
「もっとも過酷な条件下での1万kmのテストをすでに完了しており、来月のバハ・ハンガリーから始まるこの究極の挑戦に挑む準備ができている」とウィルソンは続けた。


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