「ホンダが自信を取り戻したことが、パフォーマンス向上につながっている」とトロロッソTD

2018年7月14日(土)9時1分 AUTOSPORT web

 トロロッソのテクニカルディレクター、ジェームズ・キーは、ホンダはパートナーシップをスタートしたころに比べ、自信をもって作業に取り組めるようになってきたと語った。それがパフォーマンス向上につながっているという。


 ホンダはマクラーレンとの契約を3年で終了し、2018年からトロロッソにパワーユニットを供給している。


 それはトロロッソにとっても大きな変化で、初めてワークス体制でF1活動を行うことになり、大きなプレッシャーを感じていると、キーは言う。


「トロロッソがワークスのパートナーシップを結んだのは初めてだ。カスタマーだった時にはベンチテストを行うこともなく、与えられたPUを受け取るだけだったので、ワークスとしてやりたいと常に思っていた。しかし、いざそのチャンスを与えられると、特に経済的リソースの面で、『一体どうやったらいいんだ?』と思ってしまった。おかしな話だよ」とキーはホンダ公式サイトのインタビューにおいて語った。


「本当に大きなチャレンジだし、責任も重大だ。シャシーチームを信頼してもらっており、その期待に応えなければならない。そのための人員補給をしたわけではなく、それまでのメンバーで対応している。メンバー全員がこのチャレンジに非常にうまく立ち向かっている」


「我々にとっては昨シーズンよりプレッシャーが少ないだろうと多くの人が言っているが、そんなことは全くない。もちろんプレッシャーはあるが、それをネガティブなものではなくポジティブなプレッシャーにしようとしている」


 ホンダとの協力関係は非常にうまくいっており、それがチーム全体の向上につながっていると、キーは考えている。また、過去3年に苦戦してきたホンダが、自信を取り戻しつつあるとの考えも示した。

ホンダF1テクニカルディレクターの田辺豊治氏

「我々はお互いにとてもオープンで、誠実に向き合っている。このことが、課題を解決し、スムーズに進歩していく上で役立っている」


「相手を非難することなく、オープンにコミュニケーションを取っている。パートナーシップがスタートした当初は、昨シーズンまで難しい状況だった影響でホンダは少しナーバスで自信をなくしているように見えた。我々としては、彼らがそういう状態をリセットし、状況の整理ができるようにする必要があった。彼らはとてもうまくやったと思う」


「組織変更を行ったことも助けになったと思う。ひとりが担っていた非常に重い役責が今はふたりに分けられたことで、複雑なタスクをうまくカバーできるようになったと思う」


「ホンダは多くのリソースを持った力のある企業だが、新たなインプットが必要だったと考えている。我々は昨年まで他のパワーユニットを使っていたので、何をどう進めていくべきか、何が実現可能かを、おおむね理解していた」


「我々が考えるホンダの役割についても話し合うことができた。彼らには十分な人員、能力、資金力などがあったので、かなり素早く対応することができた」


「彼らはうまく対処し、内部での作業がうまく進んでいると思う。信頼性に対する懸念がない状況で仕事を進められている」


「さらに私が気付いたのは、彼らが自信を深めてきていることだ。我々と働き始めたころと比べると、リスクを冒してチャレンジしようとしている。この調子で続けていけば、いい方向に進んでいくだろう」
 
 キーは、カナダに導入されたパワーユニットのアップグレードにより、パワーが向上したと認めている。
  
「いくつか小さな故障はあったが、ほんのわずかだった。彼ら(ホンダ)がパフォーマンス向上に集中して取り組めたことがよかった。そういった取り組みが実を結び始めている」とキーは今シーズン前半を振り返って語った。


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