帰ってきて!今季活躍中の湘南OB選手3選【J1リーグ2023】

2023年7月14日(金)12時0分 FOOTBALL TRIBE

山根視来(左)白井康介(中)岩尾憲(右)写真:Getty Images

明治安田生命J1リーグは、6月24日〜25日にかけて行われた第18節より2023シーズン後半戦へ突入した。ヴィッセル神戸の快進撃、名門鹿島アントラーズやガンバ大阪の不調など、さまざまな話題で大いに盛り上がった前半戦だったが、ここから一層順位争いは熾烈なものとなっていく。


そんな中、苦境に立たされているのが湘南ベルマーレだ。開幕戦ではサガン鳥栖を相手に5-1と大勝し一気に波に乗るかと思われたが、ここまでの勝ち星はその開幕戦を含めわずかに2つのみ。直近は途中5連敗を含む14戦勝ち無しと厳しい状況に置かれ、最下位につける。さらに7月、ここまで攻撃を牽引してきたFW町野修斗がドイツ2部ホルシュタイン・キールに移籍。J2清水エスパルスよりFWディサロ燦シルヴァーノを獲得したが、リーグ中位の得点数にも陰りを落としかねない事態だ。


ここでは、そんなチーム状態の湘南において、ファンやサポーターから「帰ってきて欲しい」と復帰を望む声が聞こえそうな、今季現所属クラブで活躍中の湘南OB選手を3名紹介していく。




DF山根視来(湘南ベルマーレ所属時)写真:Getty Images

山根視来(川崎フロンターレ)


湘南ベルマーレ所属:2016-2019


2020年に川崎フロンターレに移籍し、2度のJ1制覇(2020、2021)に大きく貢献したDF山根視来は、近年湘南が手放した中で最も惜しまれる選手の1人だろう。湘南時代は2年目の2017年からスタメンに定着。同年はセンターバックとして37試合に出場し、J2優勝に貢献した。


川崎における右サイドバックとしての山根は、MF家長昭博ら前線の選手らと絡みながら、中央、サイド両方で決定的なチャンスを創出できることが大きな魅力。また、その技術の高さは後方からのビルドアップや持ち出しにも活き、自陣の深い位置でも安定して精度の高いプレーが可能だ。今季もここまでリーグ戦全試合にスタメンフル出場。現在怪我人も多く出ている川崎だが、加入してから不動のポジションを確立している山根が健在であることは大きい。


湘南は、開幕前に韓国代表GKソン・ボムグンを補強しているが、センターバックおよびウイングバックやサイドバックをこなせる守備陣の強化はしていない。今夏鹿島よりDFキム・ミンテを期限付きで獲得したものの、失点数がリーグワースト1位という大きな課題を1人の補強で解決できるかは疑問だ。なにより後方からの繋ぎを引っかけられ失点に繋がる場面もあったことを踏まえれば、繋げて運べる山根を欲する声が出ても不思議はない。


DF白井康介(京都サンガ所属時)写真:Getty Images

白井康介(FC東京)


湘南ベルマーレ所属:2013-2015(途中期限付き移籍含む)


国内における今夏の移籍動向で、ここまで最も大きな主力級選手の移籍と言えば、7月4日に発表された京都サンガDF白井康介のFC東京への移籍ではないだろうか。昨2022シーズンに引き続き、今季も京都において不動の右サイドバックとして君臨していた白井。豊富な運動量を武器とした上下動と、正確無比なクロスでチームを支えていただけに、発表を見て目を疑ったJリーグファンも多いだろう。


湘南のファンやサポーターからは「移籍するなら帰ってきて欲しかった」という悲痛な叫びが聞こえて来そうだ。白井は2013年に湘南に加入後すぐに福島ユナイテッドへ期限付き移籍。2014年に復帰するも、2015年には愛媛FCへの期限付き移籍を経て翌2016年には完全移籍した。実質湘南でプレーした期間はわずかであり、リーグ戦の出場は1試合に留まっている。


しかし、今ではJリーグを代表するサイドバックに成長した白井。何より90分間チームのために攻守両面で走り続けられる能力は、まさしく湘南らしさを体現してくれる選手とも言えよう。それだけに、他クラブへの移籍の報は、苦しむ湘南サポーターにとって残念なニュースであったことは想像に難くない。




MF岩尾憲(湘南ベルマーレ所属時)写真:Getty Images

岩尾憲(浦和レッズ)


湘南ベルマーレ所属:2011-2015(途中期限付き移籍含む)


今夏湘南の中盤には、MF田中聡が期限付き移籍先のKVコルトレイク(ベルギー)から復帰した。パリ五輪を目指すU-22日本代表候補の1人でもあるだけに、どれほど成長を遂げているのか後半戦の活躍が楽しみな選手の1人だ。しかし、即戦力として思い浮かぶOB選手と言えば、浦和レッズで昨年ACLチャンピオンズリーグ優勝の立役者の1人にもなった、MF岩尾憲ではないだろうか。


今では文字通り浦和の中心選手として、攻撃のタクトを振るうゲームメーカーの岩尾だが、湘南時代も含めて長くJ2で戦った苦労人でもある。特に在籍期間の長かった徳島ヴォルティス(2016-2022)では、6シーズンほぼ全試合に出場して全シーズンでゴールとアシストを記録。2020年の徳島J2優勝の原動力にもなっていた。


現在の湘南では、岩尾の主戦場である中盤低めのポジションをMF永木亮太が多くの出場機会を得て務めている。永木がボール奪取やセットプレーのキッカーなど、多くの役割を果たしていることは確かだ。しかし前線で起点となっていた町野の海外移籍に伴い、ビルドアップや中盤での作りの部分は今まで以上のレベルを要求されるだろう。ゲームメーカーとして、J1でも抜きん出た能力を発揮している岩尾の帰還を求めるファンやサポーターが多くいても不思議はない。

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