チーム三菱ラリーアート、タイで『トライトン』AXCR参戦車両の耐久テストを実施

2022年7月15日(金)18時20分 AUTOSPORT web

 三菱自動車は7月15日、同社が技術支援するチーム三菱ラリーアートが、今年11月にタイと隣国のカンボジアで開催されるAXCRアジアクロスカントリーラリー2022に向け、『ミツビシ・トライトン』競技車両の耐久テストを行ったと発表した。


 耐久テストは6月27日から翌28日までの二日間、AXCR2022開幕の地となるタイで行われ、同国のオフロードコースでの走行テストを通じて、総走行距離1700kmに及ぶラリーに参戦するミツビシ・トライトンが順調に仕上がっていることを確認したという。


 この競技車はFIAグループT1カテゴリーに属する改造クロスカントリー車両であり、タイ仕様のダブルキャブがベースとなっている。山岳部や密林地帯、泥濘路、川渡り、砂漠など、さまざまなコンディションの中で戦う過酷なラリーに投入するため、ボンネットや前後ドア、内装部品などが軽量化されており、同時にロールケージやアンダーガードを装着するなどボディの要所が補強された。


 また、ラリー専用のサスペンションを装着することで優れたハンドリング性能を実現するとともに、前後LSDの採用や大径オフロードタイヤと軽量アルミホイールを装着によって悪路での走破性が大幅に高められた。


 2.4リットル・ディーゼルターボエンジンについてもフリクションロスの低減と軽量化を中心としたチューニングが行われ、主にラリーで使用頻度の高い中速域での応答性が向上。さらに、AXCRでは川を渡るステージもあるため、各部のシーリングの強化やシュノーケルと呼ばれる吸気ダクトの装着など、水回りの対策も実施されている。

今年で27回目を迎えるアジアクロスカントリーラリー2022は、11月21日(月)にタイ東北部のブリラムで開幕。25日(金)にカンボジアに入国し、26日(土)にアンコールワットを擁するシュムリアップでゴールを迎える。


 そんなトライトンAXCR参戦車両で行われた今回のテストでは、本番を想定した高負荷の耐久試験によって、主に車体とエンジンの信頼性・耐久性が確認された。また、荒れたハイスピードの砂利道と道幅が狭く曲がりくねった荒れた林間コースを組み合わせた1周約10キロのコースで、より本番に近いコース設定とし、ラリー車の性能確認が行われている。


 テスト終了後、チームの三菱ラリーアートの総監督を務める増岡浩は次のように語った。


「トライトンは実績のある堅牢なシャシーフレーム構造でありながら優れたハンドリング性能を持ち合わせており、市販車の素性を生かした必要最低限の軽量化を施し本戦に投入します」


「終始期待どおりのパフォーマンスを発揮、2日間のテスト走行で800キロ以上を走破し本番に向けて確かな手応えを感じています」


■「チーム三菱ラリーアート」AXCR2022チャレンジ 耐久テスト#1



■ミツビシ・トライトンAXCR2022参戦車両 諸元表




















































































全長5300mm
全幅1815mm
ホイールベース3000mm
トレッド(前/後)1520mm/1515mm
エンジン形式4N15型4気筒 MIVECターボディーゼル
燃料噴射装置高圧コモンレール
排気量2442㏄
最高出力133kW
最大トルク430N・m
変速機6速マニュアル
4WDシステムスーパーセレクト4WD−II
フロント/リヤデフCUSCO製 差動制限装置付
フロントサスペンション独立懸架/ダブルウィッシュボーン式コイルスプリング
リヤサスペンションリジッド/リーフスプリング
ショックアブソーバーCUSCO製 減衰力調整式ダンパー
ステアリング形式ラック&ピニオン(パワーステアリング)
ブレーキ形式ENDLESS製 4ポットキャリパー+ベンチレーテッドディスク
ホイールWORK製 アルミニウムホイール(17in×8J)
タイヤ横浜ゴム社製 GEOLANDAR M/T G003(265/70R17)
その他特徴カーボン製フード、前後ドアパネル


ミツビシ・トライトン AXCRアジアクロスカントリーラリー参戦車両
タイ国内のオフロードで耐久テストを行うミツビシ・トライトンAXCR2022参戦車両
AXCRのステージには川を渡る箇所もあるため、各部のシーリングの強化やシュノーケル(吸気ダクト)の装着など、水回りの対策も行われている。

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