ラズガットリオグルがレース2でついに優勝。バウティスタは転倒リタイアを喫す/SBK第7戦イタリア

2023年7月17日(月)7時0分 AUTOSPORT web

 スーパーバイク世界選手権(SBK)第7戦イタリアラウンドがイモラ・サーキットで行われ、レース1はアルバロ・バウティスタ(Aruba.it レーシング-ドゥカティ)、スーパーポール・レースとレース2はトプラク・ラズガットリオグル(パタ・ヤマハwith・プロメテオン・ワールドSBK)が優勝した。


 イタリアラウンド前の7月13日、FIMとDWO(ドルナWSBKオーガニゼーション)によって、ドゥカティの最高回転数リミットが250rpm引き下げられ、カワサキはコンセッション・ポイントを5ポイント使用して回転数リミットが250rpm引き上げられることになった。カタルーニャでの調整と合わせると、開幕戦以降、ドゥカティは最高回転数リミットが500rpm引き下げられ、カワサキは500rpm増加していることになる。しかし、その二日後の7月15日、カワサキ・レーシングチームはプレスリリースを通じて、実際には500rpm増加していないことを明らかにしている。


 また、ROKiT BMWモトラッド・ワールドSBKチームは怪我により戦線を離脱しているマイケル・ファン・デル・マークの代役として、イタリアラウンドにレオン・ハスラムが起用された。ファン・デル・マークの代役としてはトム・サイクスが参戦していたが、イギリスラウンドのレース2の大クラッシュで肋骨を複数ヶ所骨折するなどの大怪我を負ったためである。


 土曜日に行われたスーパーポールでは、ラズガットリオグルがポールポジションを獲得した。2番手はアンドレア・ロカテッリ(パタ・ヤマハwith・プロメテオン・ワールドSBK)、3番手はアクセル・バッサーニ(モトコルサ・レーシング)で、バウティスタは4番手、ジョナサン・レイ(カワサキ・レーシングチーム・ワールドSBK)は7番手だった。


■レース1:バウティスタ、17勝目


 レース1は気温35度、路面温度58度のドライコンディションで行われた。ホールショットを奪ったのはロカテッリで、2番手にバッサーニ、3番手にバウティスタがつけ、その後ろにポールポジションから後退したラズガットリオグル、スコット・レディング(ROKiT BMWモトラッド・ワールドSBKチーム)、レイが続く。


 2周目にはバッサーニがロカテッリをかわしてトップに立った。だが、バッサーニは3周目にミスをして4番手に後退、再びロカテッリがトップとなる。2番手にバウティスタ、3番手にラズガットリオグルが浮上すると、翌周にはラズガットリオグルがバウティスタをパスして2番手となった。


 レース序盤のトップ争いは接戦だったが、5周目、ラズガットリオグルはロカテッリをかわしてトップに浮上し、続いてバウティスタとレイもロカテッリをパスした。6周目に入った時点で、トップはラズガットリオグル、2番手はバウティスタ。この二人は僅差の状態で、少し離れてレイが3番手につけていた。


 レース中盤、レイがじりじりとトップの二人に迫る。バウティスタはラズガットリオグルをかわそうと仕掛けるも、オーバーテイクには至らない。しかし12周目、バウティスタがついにラズガットリオグルをオーバーテイク。トップを奪った。


 バウティスタはそのまま優勝を飾り、今季17勝目を挙げた。2位はラズガットリオグル、3位はレイが獲得した。4位はロカテッリ、5位はリナルディが入っている。


■レース2:ラズガットリオグルが優勝、バウティスタは転倒リタイア


 スーパーポール・レースはラズガットリオグルとバウティスタによるトップ争いとなり、終盤にトップを奪ったラズガットリオグルが優勝した。2位はバウティスタ、3位はロカテッリだった。


 レース2は気温37度、路面温度59度のドライコンディションで始まった。レース2はレース1と同じく19周の予定だったが、気温の高さにより4周減って15周で行われることになった。


 1周目、2番グリッドからスタートしてトップを奪っていたバウティスタが、3コーナーでまさかのスリップダウン。バウティスタは転倒リタイアでレースを終えた。レースはポールポジションからスタートしたラズガットリオグルがリードし、少し離れてロカテッリ、レイが続いていたが、3周目にはバッサーニが2番手にポジションを上げた。


 レース中盤に入るとトップのラズガットリオグル、2番手のバッサーニにレイが接近し、3人のライダーによるトップ争いとなった。8周目、バッサーニがラズガットリオグルをとらえる。トップはバッサーニ、2番手がラズガットリオグル、3番手がレイというトップ3のオーダーとなった。


 10周目、レイがバッサーニとラズガットリオグルの二人から遅れ始める。一方、バッサーニとラズガットリオグルの差は0.2秒以内をキープしている状態だった。ラズガットリオグルは残り4周、12コーナーでバッサーニにオーバーテイクを仕掛ける。一度はクロスラインで抜き返されたものの、ラズガットリオグルはトップを奪うことに成功した。


 以降、ラズガットリオグルはバッサーニを引き離していき、2秒近くの差を築いてトップでチェッカーを受けた。ラズガットリオグルにとっては2023年シーズンのレース1または2における初の優勝で、スーパーポール・レースの勝利を含めると今季4勝目となった。


 2位はバッサーニ、3位はレイが獲得している。4位はロカテッリ、5位はマイケル・ルーベン・リナルディ(Aruba.it レーシング-ドゥカティ)だった。

レース2はバウティスタが転倒したことで、ラズガットリオグルとバッサーニのトップ争いとなった


 スーパースポーツ世界選手権(WSS)では、レース1でステファノ・マンジ(テンケイト・レーシング・ヤマハ)が優勝し、2位にマーセル・シュロッター(MVアグスタ・レパルト・コルセ)、3位にニコロ・ブレガ(Aruba.itレーシング・ワールドSSPチーム)が入った。レース2でもマンジが優勝。2位はブレガ、3位はヤリ・モンテラ(バーニー・スパーク・レーシングチーム)が獲得している。阿部真生騎(VFTレーシング・WEBIKEヤマハ)はレース1で20位、レース2では転倒リタイアだった。岡谷雄太(プロディーナ・カワサキ・レーシング)は、胃腸炎により土曜日以降、欠場している。


 スーパースポーツ300世界選手権(WSS300)は、レース1でマッテオ・ヴァヌッチ(AGモータースポーツ・イタリア・ヤマハ)が優勝した。2位はディルク・ガイガー(フロイデンベルグ KTM – パリゴ・レーシング)、3位はジェフリー・バイス(MTMカワサキ)だった。レース2はガイガーが優勝し、2位はヴァヌッチ、3位はウンベルト・マイヤー(ヤマハMSレーシング/AD78ラテンアメリカ・チーム)だった。

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