勝田貴元、エストニアで今季3度目のワークス出場「高速ステージは大好きです」/2023年WRC第8戦 事前コメント

2023年7月19日(水)7時5分 AUTOSPORT web

 WRC世界ラリー選手権の第8戦『ラリー・エストニア』が、7月20日(木)から23日(日)にかけて、エストニア第二の都市タルトゥを中心に開催される。次戦フィンランドとともに“高速グラベル(未舗装路)ラリー”として知られる今大会を前に、最高峰カテゴリーに参戦しているトヨタ、ヒョンデ、Mスポーツ・フォードの3陣営から出場予定ドライバーのコメントが発表されている。


■Mスポーツ・フォードWRT


●オット・タナク(#8 フォード・プーマ・ラリー1)


「かなり集中的に準備をした。プレイベントテストを行い、その後小規模なイベントに出た。エストニアに向けて、可能な限り好結果を出すために大きな努力をしてきたんだ。もちろんこれからの2戦は純粋にパフォーマンスが重要になる。だからそのためにすべてを注ぎ込んでいる。他のチームにどれだけ近づけるか見ることになる」


「シーズン後半戦に入った今、もちろんチャンピオンシップを手放すわけにはいかない。僕たちはパフォーマンスを増強してすべての力を尽くす必要があると感じている。フィンランドまですぐだから、エストニアで何かがうまくいかない場合は、間の1週間で全力で取り組まなければならない。エストニアでは高いレベルにすぐ達することができるよう願っているよ」


●ピエール-ルイ・ルーベ(#7 フォード・プーマ・ラリー1)


「この種のラリーを前にして、変更することがたくさんある。ケニアや、これまでのとても過酷だったラリーで目にしたものとは、ほぼ正反対だ! エストニアの道はとてもクリーンで非常にハイスピードなことが期待できる」


「車高やダンパーなど、マシンのセッティングはすべてのことについて多くの変更を加えることになるだろう。ここでのラリーを楽しみにしている。間違いなくシーズンで一番楽しいイベントのひとつだ。ストレートやコーナーのすべてが高速だから、こうしたラリー1のマシンにとってスピードを披露するための素晴らしいイベントなんだ。楽しみながら良い結果を出せるよう願っているよ!」

Mスポーツ・フォードWRTのフォード・プーマ・ラリー1
母国ラリーに臨むオット・タナク(フォード・プーマ・ラリー1)


■ヒョンデ・シェル・モビスWRT


●ティエリー・ヌービル(#11 ヒョンデi20 Nラリー1)


「ラリー・エストニアは、僕にとって毎年チャレンジングなイベントだ。高速で道幅の広い道路があるということは、平均スピードがとても速いということだ。だから集中して、走行中は落ち着いている必要がある」


「ほとんどの場合、少なくとも1回目の走行のときは車高を低くしている。2回目の走行のときは轍があるから、車高を上げる必要があるかもしれない。全体的に、精度を上げるためのマシンの硬さと方向性の感度の間でバランスを取らなければならないし、充分なトラクションを維持する必要もある。適切なバランスを見つけるのは難しいが、それが主な課題になる」


●エサペッカ・ラッピ(#4 ヒョンデi20 Nラリー1)


「誰もが知っているように、スピードの点ではこのイベントはフィンランドやチリに似ている。ドライビングスタイルはフルスロットルかフルブレーキのどちらかになり、その中間はない。通常、中央ヨーロッパのラリーでは、異なるやり方でドライビングする必要があるが、エストニアとフィンランドではフルスロットルで行く。それが一番大きな違いだね」


「主な課題のひとつだと僕が考えているのは、道路の使い方があまりはっきりしていないということだ。ブッシュ(茂み)をショートカットしたり、野原があれば道路のアウト側をうまく使うことができるが、そのように走るためにはそのスピードでの完璧なペースノートが必要だ。それを正しく作成するのが一番難しいことなんだ」


●テーム・スニネン(#2 ヒョンデi20 Nラリー1)


「エストニアでヒョンデi20 Nラリー1に乗り込むことに本当に興奮している。とくにこれは僕のお気に入りのラリーのひとつだからね。長いこと夢見ていたし、トップクラスに戻るために懸命に取り組んできたから、ここにいることができて最高だよ」


「通常、ラリー・エストニアはカレンダー全体でも最速のラリーのひとつで、スプリントのようなものだ。だから最初から最後まで全開で走行しなければならない。路面は通常かなり柔らかいので、グリップレベルはとても高い。とくに大きな轍ができる2回目の走行ではね」


「僕の一番の目標は、マニュファクチャラーズポイントを多く獲得することだ。でも同時に良いペースを見せる必要もある。フィーリングがよければ、強力な結果を目指してプッシュできるだろう」

エストニアでラリー1デビューを果たすテーム・スニネン(ヒョンデ・シェル・モビスWRT)
ヒョンデ・シェル・モビスWRTのヒョンデi20 Nラリー1(ティエリー・ヌービル)


■TOYOTA GAZOO Racing WRT


●カッレ・ロバンペラ(#69 トヨタGRヤリス・ラリー1)


「ラリー・エストニアは、間違いなく自分のお気に入りのイベントのひとつだ。エストニアでは多くの時間を過ごしてきたし、ハイスピードで流れるようなコーナーが続く道は自分のドライビングスタイルにとても合っているんだ」


「このラリーにはいい思い出があるし、いつも楽しんでいる。あまり経験のなかった2020年大会でさえ、表彰台を争うことができたし、2021年はWRC初優勝を獲得した特別な大会になった。昨年は天候が自分たちに味方したけれど、今年も金曜日はステージの出走順がトップなので、雨に恵まれることを願っているよ」


「他のラリーと同じように、今回もまた優勝したいと思っているし、このラリーは以前から得意としてきたので、とくにその思いが強くあるんだ」


●エルフィン・エバンス(#33 トヨタGRヤリス・ラリー1)


「エストニアからステージの特徴が完全に変わり、それに伴いドライバーのメンタル面も変化する。ラフで比較的低速なグラベルでの戦いが終り、路面がスムースで非常にハイスピードなグラベル戦が始まるが、次の2戦はいずれも自信を持つことと、覚悟を決めて全開で走ることが重要になる」


「ドライバーとしては自分のペースノートを信頼し、クルマにいいフィーリングを感じることが何よりも重要なので、先週のプレイベントテストでは、すべての要素を正しい方向に持っていくべく懸命に取り組んだ」


「このようなラリーでいいパフォーマンスを発揮するためには、ドライビングを楽しむことが非常に重要だ。ラリー開始直後からいいフィーリングで走れることを願っているよ」


●勝田貴元(#18 トヨタGRヤリス・ラリー1)


「エストニアとフィンランドにあるような、ハイスピードなステージは大好きです。大きなチャレンジになると思いますが、非常に楽しみです」


「エストニアのステージは全体的にとても高速ですが、道幅が狭くてツイスティなセクションもあります。また、路面がかなり柔らかい所もあるので、ステージを2回目に走行する時は深い轍ができて、さらに難しくなることもあります。ですので、ドライバーは全力でアタックするだけでなく、轍をうまく切り抜ける能力も求められます」


「自分としてはベストを尽くして戦い、高いパフォーマンスを発揮してチームにいい結果をもたらしたいと思っています」

TOYOTA GAZOO Racing WRTのトヨタGRヤリス・ラリー1(エルフィン・エバンス)
プレイベントテストを行うトヨタGRヤリス・ラリー1(TOYOTA GAZOO Racing WRT)

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