沼沢聖一プロ(72)が考える「運転免許返納」問題

7月19日(木)7時0分 NEWSポストセブン

沼沢聖一プロ(AFLO)

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 日々の生活の足となり、仕事道具となるなど、長い年月を車とともに過ごしてきた高齢ドライバーが、運転をやめたり免許返納を迫られている。そんな社会の流れに従う人、抗う人はどんな感情を抱いているのだろうか。プロフゴルファー・沼沢聖一氏(72)に聞いた。


 * * *

 74歳で運転免許証の書き換えですが、80歳になったら返納しようかなと思っています。その頃にはすべてにおいて鈍くなるだろうし、物損ならまだしも、人を傷つけたら取り返しがつかないですから。


 僕は今も現役のプロゴルファーとしてプレーやレッスンをしていますが、やはり年齢を重ねると目から入る情報を処理し切れなくなって、注意力が散漫になります。


 車の操作にも影響するため、できれば自分で運転したくないのだけど、ゴルフバッグを積んで“職場”に通うにはどうしても車が必要です。だから都内では法定速度を守って走り、高速道路でも100キロを出すことはなく、追越車線にも入りません。ずっと走行車線をノロノロと走っています。


 特に、周りが見えづらくなる夜の時間帯はハンドルを握らず、日の短い冬場はなるべく電車で移動するようにしています。歩行者や自転車、バイクにもこれまでの何倍も気をつけています。


 中でも最も注意しているのは、路地から出る時です。車をゆっくりスタートさせてから横断歩道があれば、その手前で止まり、左右の確認を欠かしません。若い頃はすべて一瞬で判断できていたけど、今はそれだけ注意力が低下しているんです。


 それでも事故を起こしそうになりますよ。歩行者に細心の注意を払って、左折しようとした脇を自転車やバイクがサッと走り抜けてヒヤッとしたり、右折する時に歩行者を見逃して、慌てて急ブレーキをかけることがあります。それで、他人から言われる以上に自分の衰えを自覚しているんです。


 あまりに怖かったので、今年から様々な安全装置のついた車に乗り換えました。後方からバイクや自転車が接近したら知らせてくれるし、車線からはみ出すと警告してもらえる。


 すべて信頼しているわけではないけど、安全性の高い車に乗り換えたおかげで運転寿命が10年は延びた気がします。この車がなかったらマジでヤバかった(苦笑)。


 正直、運転は怖いですよ。昔はそんなこと思わなかったけど、今は「凶器」を走らせているという意識があります。あと1度か2度免許を更新したら、もう潮時でしょうね。


※週刊ポスト2018年7月20・27日号

NEWSポストセブン

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