バナーゲートに“捕まった”タナクに災難続く「もう減速できなくなっていた」/WRCラトビア デイ3後コメント

2024年7月21日(日)13時21分 AUTOSPORT web

 7月20日(土)、WRC世界ラリー選手権第8戦『ラリー・ラトビア』のデイ3が行われ、SS16終了時点でTOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチームのカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(トヨタGRヤリス・ラリー1)が総合首位に立っている。日本人ラリードライバーの勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)は、総合7番手で大会三日目を終えた。そんなデイ3を終えた各陣営から、ドライバーたちの声が届いている。


■Mスポーツ・フォードWRT


●アドリアン・フルモー(#16 フォード・プーマ・ラリー1)/デイ3総合5番手


「今日はうまくいっていない。このステージはストレートが多すぎた。昨日と同じようにドライブしたが、現時点ではなにが悪いのか分からない。僕たちは多くを理解する必要があるようだ」(SS10)


「(エルフィン・エバンスに)追いつかれたくないので、まだプッシュする必要がある。サービスでいくつか変更を加えたよ。トラクションがあまりないと感じていたので、変更の目的はグリップを増やすことだ。少し改善できたのでうれしいよ」(SS13)


「(オット・タナクにとって)それはかなりの不運で、彼のためにも残念に思う。僕はいい状態のターマックをドライブしたけれど、素晴らしかった。グリップがとても高く、驚異的だったよ。ただ、タイヤの摩耗はかなり高かったみたいだ」(SS14)

2024年WRC第8戦ラリー・ラトビア アドリアン・フルモー(フォード・プーマ・ラリー1)


●グレゴワール・ミュンスター(#13 フォード・プーマ・ラリー1)/デイ3総合10番手


「もっと滑りやすいと思っていた。もちろん、“掃除役”はやらなければならないが、グリップは実際には問題なく、僕はこのコンディションに対して遅すぎたくらいだ。もちろん表面はきれいになるけれど、グラベルでプッシュできるし、路面にタイヤを食い込ませることもできる。こうなるとは予想していなかった」(SS9)


「どうしたらよいのか、わからなくなってしまった。トラクションにかなり苦戦しているけど、何ができるか見てみよう。(アドリアン・)フルモーと(マルティン・)セスクはもっと苦戦しているみたいだ」(SS11)


「良い時もあれば、悪い時もあるかもしれない。リヤに多くのダウンフォースがかかり、フロントが飛行機のように持ち上がるときもある。午後はバランスが変わったのか、ドライブが難しくなってきた」(SS14)

2024年WRC第8戦ラリー・ラトビア グレゴワール・ミュンスター(フォード・プーマ・ラリー1)


●マルティン・セスク(#22 フォード・プーマ・ラリー1)/デイ3総合3番手


「悪くはなかった。少しルーズなときには、今もリズムをつかんでいる。クリーンに行こうとしていたが、まだ少し慎重すぎた場所もあった。僕たちは、(セバスチャン・オジエやカッレ・ロバンペラのような)ドライバーと戦うほど経験を積んでいないんだ」(SS9)


「このステージには満足していない。ミスをしてしまった! もう少し速く走ろうとしたが、場所によってはまだ経験が足りないと感じたところもある。コーナーに入ったり、近づきすぎたり、ワイドになりすぎたりすると、少し慎重になる。最善の方法を把握しようとしているところだ」(SS10)


「ここは素晴らしかった。これは最後に高速部分がある、もっとも伝説的なステージのひとつだ。本当に多くの観客たちを目にしたよ。僕たちは楽しんだし、ステージ中も笑っていた」(SS11)


「このステージはグリップがとても高かったので、どのくらいの速さでアプローチすべきか本当に分からなかった。僕たちはまだ慎重すぎると言える」(SS14)


※いずれもSS走行直後の公式インタビューより

2024年WRC第8戦ラリー・ラトビア マルティン・セスク(フォード・プーマ・ラリー1)


■ヒョンデ・シェル・モービスWRT


●ティエリー・ヌービル(#11 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ3総合8番手


「ミスを犯さずに一日を乗り切ったし、何とかマシンに取り組み、何が改善できるかを見極めた。明日を確かなものにするのに必要なこの3ポイントを獲得することは重要だったが、失うものはあまりないので、日曜日にはもう少しリスクを冒すことができる」


「再走があったのは1ステージだけで、“掃除役”を多くやるなかで今日はベストを尽くした。明日の出走順は3番目なので、引き続き難しいだろうが、このような週末にもできる限りのことをする必要がある」

2024年WRC第8戦ラリー・ラトビア ティエリー・ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1)


●オット・タナク(#8 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ3総合4番手


「なんて一日だろう。おそらくSS14で起こったこと(バナーゲートに接触)の後、最終ステージで段差を乗り越えた際に機械的な故障が出て、ドライブシャフトが壊れたようだった」


「もう減速できなくなっていたのだが、僕たちは真っ直ぐにそのまま超低速コーナーに入っていった。干し草の塊を使ってマシンを減速させなければならなかった」


「今週末はとても良い週末だとは言えない。はるかに良くなる可能性があったからね。でも少なくともラリーの前半部分は終わったし、明日はゼロからのスタートになる。先頭集団にいることに集中する必要はない。むしろ、このイベントからできるだけ多くのポイントを獲得するんだ」

2024年WRC第8戦ラリー・ラトビア バナーゲートが覆いかぶさったオット・タナクのヒョンデi20 Nラリー1


●エサペッカ・ラッピ(#4 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ3総合10番手


「今日は良いことをたくさん発見できた。間違いなく昨日の10倍は良かったと思うし、自分の自信のためにも素晴らしいものになった。気分も良かったよ」


「つねに不安を感じないでいることが違いを生む。昨日よりもずっとグリップがあったので、全体的にポジティブな一日だった。明日と、フィンランドの両方に向けて取り組んでいくための基盤があるので、非常に興味深いステップを踏み出せたと思う。今日の経験からすると、明日誰かが前にいることで、僕たちのステージタイムは変わるだろう」

2024年WRC第8戦ラリー・ラトビア エサペッカ・ラッピ(ヒョンデi20 Nラリー1)


■TOYOTA GAZOO Racing WRT


●エルフィン・エバンス(#33 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ3総合6番手


「全体的には、今日の結果にはあまり満足できていない。午前中は悪くはなかったが、完璧ではなく、午後も思うように行かなかった」


「スピードが少し足りず、走りのフィーリングもいまひとつだった。リズムをつかむのに苦労し、コーナーリングラインがワイドになってしまったことで、貴重な数秒を失ってしまった箇所もあった」


「ただし、少なくとも土曜日までのポイント獲得は確実なので、明日いい走りをすることに今は集中していきたい。ここまでの出走順とスピードの関係を考えると簡単ではないが、とにかくチャレンジし、最大限の結果を得たいと思う」

2024年WRC第8戦ラリー・ラトビア エルフィン・エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1)


●カッレ・ロバンペラ(#69 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ3総合首位


「自分たちの今日の戦いには満足しているし、とてもハッピーだ。クルマのフィーリングは非常に良く、全体的には昨日よりも楽しく感じられた一日になった」


「正直なところ、それほどハードにプッシュする必要はなく、危ないと感じた瞬間もヒヤッとすることもなく、とてもクリーンな一日になった。セブ(セバスチャン・オジエ)とともに、チームに多くの、そして重要なポイントをもたらすことが可能な状況にもっていくことができたので、明日もさらに多くのポイントを獲得できるように努力するつもりだ」


「明日の最終日に向けて良い出走順を得ることができたので、それを最大限に活用しなくてはならないね。トップに立っていたとしても総合優勝を獲得するのは簡単ではありませんが、良いペースを保ち、良い仕事ができるように頑張るよ」

2024年WRC第8戦ラリー・ラトビア カッレ・ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1)


●セバスチャン・オジエ(#17 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ3総合2番手


「今日は完璧な一日ではなかったが、総合2番手という結果には満足するべきだろう」


「午前中は自分のパフォーマンスに不満を感じており、充分にプッシュすることができず、少しミスをしたこともありタイムを失ってしまったんだ。午後はかなり短いループだったが、状況は良くなり、ちょっとしたセットアップの変更が奏功したと思う」


「カッレ(・ロバンペラ)はこの週末、まるで別世界にいるようだったが、今夜は2番手に入り、チームの目標だったワン・ツーフィニッシュを達成することができた。もちろん日曜日の戦いも今やポイント獲得の面でとても重要だが、2回目の走行時は深い轍が掘れると思うので、難しくなりそうだ」

2024年WRC第8戦ラリー・ラトビア セバスチャン・オジエ(トヨタGRヤリス・ラリー1)


●勝田貴元(#18 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ3総合7番手


「今朝はすべてが順調で、トップタイムに迫る走りができました。しかし、ループ最後のステージのシケインでつまらぬミスを犯し、オーバーシュートしてしまいました」


「コースに戻ることはできたのですが、衝撃でパワーステアリングが効かなくなり、残念ながらそのせいでステージの残りの区間でかなりタイムを失ってしまいました」


「午前中と同じ気持ちで、午後のループに戻ることは簡単ではありませんでしたし、一日が終わった時点での順位は自分が望んでいたものではありませんでした。それでも、自分はこのクルマで走ることを楽しんでいますし、自信も持っています。そして、このようなステージではそういったことが重要なのです」

2024年WRC第8戦ラリー・ラトビア 勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)


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