12歳少女への性的暴行で服役した蘭選手の五輪参戦が波紋 「選手村出禁」などの“特別措置”も反発の声止まず【パリ五輪】
2024年7月25日(木)11時49分 ココカラネクスト

オランダ代表としてビーチバレー競技に参加するファン・デベルデ。(C)Getty Images
あるアスリートの五輪参加が物議を醸している。
渦中の人物となっているのは、男子ビーチバレーのオランダ代表、スティーブン・ファン・デベルデ。19歳だった2014年にFacebookを通じて知り合った当時12歳の英国人少女に対して性的暴行に及び、逮捕。16年に英国の裁判所から禁固4年の実刑判決を受けていた。
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未成年者に酒を飲ませたうえでの蛮行だった。ゆえに当時の裁判長からも「母国を代表するという君の夢は打ち砕かれたのだ」と告げられた。しかし、その後に英国からオランダへ引き渡されたファン・デベルデは、わずか1年の服役を経て釈放。すぐさま競技復帰を果たし、18年からは国際大会にも出場した。
そして今年6月にパートナーであるマシュー・イマーズとのコンビで世界ランキング11位に浮上。パリ五輪のオランダ代表として出場権を獲得し、選出された。
ただ、彼のパリ五輪本選への参加は反発を招いている。オーストラリア選手団のアンナ・ミアーズ代表は英紙『Independent』で「そのような前科がある選手は、私たちのチームの一員には絶対になれない。厳格な方針があるからだ」と異論を述べている。
無論、ファン・デベルデの参加を認めたオランダ・オリンピック委員会も、国際的な反発を受けて“無策”というわけではない。当人との話し合いを設けた上で「選手村への入村禁止」と「メディアとの接触禁止」という措置を決めている。パリ市内にある別の宿泊施設で生活させることで、他国の選手団への影響も最小限に止める想定だ。
この苦肉の策も英国メディアからは「特別扱い」や「過保護」と非難を浴びている。こうした現状について、オランダ・オリンピック委員会は「彼は釈放後ずっとカウンセリングを受けており、専門家も再犯の可能性はゼロだと断言している」とファン・デベルデを擁護。さらに参加を了承したオランダ連盟のミシェル・エベラートGMも「排除する理由はない。彼は模範的な人物でありプロフェッショナル。我々は彼を全面的にサポートする」と説明している。
世界的な逆風が吹くなか、ファン・デベルデはいかなるパフォーマンスを見せるのか。いずれにしても、波紋は広がるばかりだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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