「アイドル顔なのにマッチョ」。衝撃ギャップで話題の筋肉美女に会ってきた

7月26日(月)11時0分 Sportiva

『みんなで筋肉体操』(NHK)で有名芸能人が筋肉美を披露したこともブームに一役買い、コロナ禍になってからはひとりで黙々とできることで人気に拍車がかかった『筋トレ』。メディアに取り上げられる筋肉系タレントも格段に増え、SNSでも筋肉系のネタは右肩上がりだ。

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【写真】筋肉美女・廣島美沙季さんフォト集【10枚】


ネット界隈で大きな話題となった廣島美沙季さん
 そのなかでも最近、爆発的に注目された人物がいる。女子フィジーカー(※)の廣島美沙季(旧姓:櫻井)さんだ。アイドル顔負けのルックスで鍛え上げられた筋肉を披露し、「そのギャップがすごい!」とネットを中心に大きな話題となった。

※女子フィジークとは、女性らしさを競うボディビル競技のこと。男子ボディビルがより大きな筋肉を競うのに対し、女子フィジークは鍛え抜かれた肉体全体のバランスの美しさを競い合う。

「最初はSNSで話題になるのが恥ずかしかったし、今も恥ずかしさはあるんですけど、注目してくれる人が増えるのは本当にありがたいですね。SNSで話題になってからマハラージャンさんのミュージックビデオのお仕事をいただいたり、メディアの出演が増えたりして。温かい言葉をかけてくれる方が増えたので、それが大きな力になっています」

 美沙季さんがボディメイクに目覚めたのは、2年前の2019年夏。それまで情熱を傾けていた陸上競技を故障によって25歳で断念することになった時、友人の誘いでフィットネスジムに行ったのが始まりだった。

「中学で始めてから高校、専門学校、社会人と、陸上を生きがいにしてきました。それから離れた喪失感はすごく大きくて、代わりになるものを探していた時、ボディメイクを勧められたんです」

 始めたばかりの頃は、筋肉への負荷の効かせ方もわからなかったが、それでも当初からジムに週5日も通うほどボディメイクに没頭した。ほどなく大会への出場を決意し、その4カ月後に初めてフィジークの大会に参加。そしてこの大会が、人生のターニングポイントになった。

「初めての大会出場は惨敗でした。ボディメイクを始めてすぐに出場を決めたので、筋肉量を増やす時間が全然なくて。減量に追われてしまって、大会の時は身体がスカスカの状態。勝つ気でいたので悔しかったですが、あの負けが今の私をつくった一番大きなものでしたね」

 負けず嫌いの美沙季さんがリベンジを期した2020年は、年明けから世界が新型コロナウイルスに飲み込まれ、大会どころではなくなった。だが、競技キャリアの浅い彼女にとっては、徹底的に身体を鍛える貴重な時間になった。

「身体を作り込むことができて、筋量を大きく増やすことができました」

 美沙季さんの特長のひとつが、肩を中心にした筋肉のボリュームの大きさだ。男性に比べて筋肉量の少ない女性は三角筋(肩まわり)、上腕(二の腕まわり)のカット(※)が現れにくい傾向があるが、美沙季さんのボディには美しい境界線がくっきりと浮かび上がる。

※カット=筋肉と筋肉の境界線がキレイに分かれている状態や、筋肉に力を入れて収縮させた時に表れる細かい筋。

「いろんなベクトルから(筋肉に)アプローチした成果だと思います。『押す』『持ち上げる』『引く』『高重量』『ハイレップ(高回数)』などをやっています。あと、増量も効果が高かったと思います。

 去年は大会がなかったので体重を10kgほど増やし、トレーニングで扱える重量も増えました。それで筋肉が大きくなったあと、今度は扱える重量を維持しながらプチ減量を繰り返していって、それがうまくハマったと思います」

 ただ、目立つ存在になるにつれて、SNSで言葉の暴力の標的になることも増えた。ドーピングの使用を疑う心ない言葉を向けられることもあるという。だが、それをきっぱりと否定して、こう続ける。

「私はトレーニングの限界値が高いんです。それに耐えられるのは、陸上競技を長く真剣に取り組んできた経験があるから。どんなにキツい状態でも、「もう1回!」をしっかり出し切れる。その1回の差が1カ月や1年のタームになると大きな積み重ねになるので、この身体につながっていると思います」

 美沙季さんがトレーニングを継続するうえで大切にしているのが、自身の肉体との会話だ。

「ボディメイクに限ったことではないですが、好きで楽しくて始めたことなのに、それをやるのがつらいと感じるのは違うと思うんですよね。だから、自分の身体としっかり向き合って声を聞いてあげる。ケガをしたら元も子もないので、体も心も疲れていると感じた時はスパッと休むことも大事にしています」

 競技を続けていれば、トレーニングに精を出せば出すほど、故障の危険性も忍び寄ってくる。だが、美沙季さんはそうした故障を「ポジティブな思考」で乗り越えていると明かす。

「ケガをすると、もちろんネガティブな気持ちになりますよね。私も以前はそうだったんですが、今はケガを負ったとしても『(ケガをしていない)別の部位を鍛えるために与えられた機会だ』と受け取るようにしています」

 美沙季さんの特長と言えば大きく盛り上がった肩まわりだが、「今は肩と同じくらい脚にも自信がある」と誇る。その自信を手に入れるキッカケも、肩の故障だった。

「ローテーターカフ(肩の回旋筋腱板)の故障でトレーニングができない時期があって。肩が強みなのに練習できないと不安になるところですが、私は弱点だった脚を鍛えることにしました。今では肩も脚も私の強みになっています」

 ボディメイクを始めて3年目となる美沙季さんは今年、競技でもプライベートでも大きな転換点を迎えた。競技では、所属団体をJBBF(日本ボディビル・フィットネス連盟)に移し、8月に2大会、9月に1大会、10月に1大会に挑む。

「来年の世界選手権につながる大会もあるので、10月までしっかりがんばりたい」と意気込む表情には自信がみなぎっている。大会出場は2019年以来となるが、前回は苦戦した減量にも手応えを掴んでいるようだ。

「今年は3月ごろから緩やかに減量をスタートしたのですが、順調に来ています。7月半ば以降はハードに食事量を削るんですが、それでも2年前のような失敗はしないと思います。2年前は大会直前の1週間は玉子1個の生活で、身体も心もスッカラカンになっちゃいましたから」

 ちなみに、美沙季さんの普段の食事はほとんどが自炊で、1日5〜6回に分けて摂取するという。トレーニング前に白米や玄米、オートミールなどで炭水化物を摂り、魚や肉でタンパク質を補うそうだ。

「肉は鶏肉が多いんですけど、牛フィレ肉がもっとも体に合いますね。しっかりパンプ(膨張)もするし、トレーニングもがんばれるんですけど、値段が高くて(笑)。量は鶏肉なら1食で100グラムくらい、牛肉なら150グラムくらいは食べますね」

 美沙季さんがボディメイクにのめり込むのは、新たな波を起こしたいからだ。

「女子フィジーク選手の平均年齢はだいたい50歳超だと思うんです。そのなかで年少の私が優勝したら、私よりも若い選手が現れるようになるんじゃないかなと期待しているんです」

 その根源にあるのは「日本の女子フィジークを世界で戦えるものにしたい」という思いだ。

「国内の女子フィジークの評価基準は、世界とは違うんです。世界の選手たちはバリバリに絞って仕上げても、筋肉は大きくて迫力がある。日本もひと昔前までは同じような評価基準だったそうなんですが、今は筋肉の大きさよりもバランス重視になっている。

 私はそれを世界で戦うための基準に変革したいと思っているんです。そのためには、まずは私が圧倒的な存在になるしかない。そういう覚悟を持って取り組んでいます」

 これを実現するのは、言葉で表すほど容易くはない。しかも、美沙季さんの注目度は抜群に高いものの、国内の女子フィジークで実績があるわけではない。それにもかかわらず自らにプレッシャーをかけるように大きな目標を公言するのは、この2年間で肉体の変化で得た自信と、そこから生じた明確なキャリアプランがあるからだ。

「JBBFの定めるエリートプロ資格を取って、世界に行きたいという目標があります。今27歳なので、2〜3年後にピークを迎えて、そこでエリートプロになりたいんです」

 JBBFでは日本選手権で優勝するとプロになる資格が与えられる。男子ではプロになる選手もいるが、女子は資格を手にしてもプロにならない人がほとんど。美沙希さんは厳しい道だと理解しているが、「その流れを変えたい」と取り組んでいる。

 そして、時代を変える選手になることを目指す美沙季さんには、心強い援軍もいる。それが、今年6月に入籍した4歳下の夫の存在だ。

「もともとSNSでつながりはあったんですけど、初めて主人と出会ったのが2019年の大会。プライベートでもあの大会は転機になりました(笑)。彼もボディビルをやっているので、ポージングなどでアドバイスをしてくれたり、今は私の競技のことを最優先に考えてくれていて。そうした気持ちに結果で応えたいですし、それができたら次は私が彼の背中を押せるようになりたいなと思っています」

 女子フィジークは身長別で競われ、身長163.5cmの美沙季さんの体重は取材時で59kg。ほかの選手たちは40kg台後半で仕上げてくるなか、美沙季さんは筋量を減らさずに57kgで勝負をかけるという。バランス重視の女子フィジークで、圧倒的な筋肉量がどう評価されるのか。

 明確な未来像に向かって邁進する美沙季さんが、8月8日から始まる国内大会で女子フィジークの新たな伝説をつくりだしていく----。


【profile】
廣島美沙季(ひろしま・みさき)
1994年1994年4月28日生まれ、群馬県高崎市出身。高崎女子高校卒業後に柔道整復師の専門学校に進む。社会人になっても陸上を続けたが、2019年に故障のためキャリアにピリオドを打つ。その後ボディメイクに転向。現在は柔道整復師やサプリメントアドバイザーの資格を活かしながら、パーソナルトレーナーなどを務めている。身長163.5cm。血液型=O型。株式会社結(むすび)代表取締役。廣島美沙季さんのInstagramはこちら>>@misamisa_0428_fit


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