樋口新葉と坂本花織も大技に挑戦。ロシア勢に対抗できるか?

7月27日(月)6時30分 Sportiva

【画像集】美しき氷上の妖精たち。フィギュア女子・グランプリファイナルより

 7月21日、大阪・関空アイスアリーナで公開されたフィギュアスケートの全日本シニア強化合宿。女子では、樋口新葉(わかば)の動きのよさが目立ち、坂本花織は挑戦的な練習に取り組んでいた。

全日本シニア合宿で練習する樋口新葉。トリプルアクセルに注力した

坂本花織は4回転トーループに果敢に挑んだ
 樋口は昨季、全日本選手権で3年ぶりの2位と復調。代表に選ばれていた3月の世界選手権は新型コロナウイルス感染拡大の影響で、中止となり、オンラインでの取材に応えた樋口は当時のモチベーションを振り返った。
「(世界選手権が)中止になってからしばらくは『何の練習をしたらいいのかな……』という感じでした。外出自粛期間も初めのうちは不安でした」
 コロナ禍で氷上練習ができなかった約2カ月を経て、6月2日からリスタートした。ただ、スケートリンクの一般滑走はまだ人数制限をされているため、氷上練習は例年に比べて1日1〜2時間減少。その分は陸上トレーニングで補っているという。
 それでもこの日の練習は、引き締まった体でキレのある動き。ステップシークエンスなどの滑りもシャープで、昨季よりも余裕を感じさせた。

 今季のプログラムは昨季と同じく、SPは『バード・セット・フリー』、フリーは『ポエタ』。樋口はプログラム持ち越しの理由を説明した。
「今年も海外の振付師さんに頼んでいますが、(コロナの影響で)リモートで指導を受けることになりました。なかなかリンクで滑れない状況が続いたので、昨年と同じプログラムで、精度を上げていった方がいいと考えました」
 2021年の北京五輪プレシーズンだが、あまり意識はしていないといい、「去年と同じように自分ができることをしっかりやり切りたいです」とハキハキと述べた。
 そんな樋口にとって大きな課題がトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)だ。この日の練習でも、1時間の練習時間のうち約20分を使って意欲的に挑戦。両手を組んだシングルアクセルで動きを確認した後、繰り返し取り組んだ。両足着氷になったり、ステップアウトを耐え切れずに転倒したりしていたが、ジャンプはしっかり回転し切っていた。
「昨年は最後の最後に入れられたという感じだったので、今年こそはシーズン前から安定させたいです。最近の練習はすごく調子がよくて、質のいいジャンプが跳べているのではないかと思います。しっかり着氷できるように練習をしていきたい」

 樋口はトリプルアクセルについて、SPは組み込む予定はないが、フリーで跳べるように調整していくとのこと。今後の見通しを話す樋口の表情は落ち着いていた。
 一方、坂本も意欲的な練習を見せた。大きな動きでステップシークエンスを滑った後、ダブルアクセルを跳び、3回転フリップ+3回転トーループ、そこから3回転ルッツにつなげる滑りを確認していた。
 曲かけではダブルアクセルから3回転フリップ+3回転トーループ、3回転ルッツをしっかり決めた。フライングキャメルスピンの入りで転倒して苦笑いを見せたが、そのままステップシークエンス、レイバックスピンにつなげた。
 その後、フリーの曲かけで、終盤のコレオシークエンスからの3回転ループ、チェンジフットコンビネーションスピンを流れるようなにつないだ。練習後半は、昨季の四大陸選手権で初挑戦した4回転トーループの練習も繰り返した。すべて転倒し、回転不足のジャンプも多かったが、惜しい場面もあった。
 しかし、坂本は今回の合宿について、充実した表情でこう話した。
「全日本合宿は他の選手の動きを見られるので、男子の4回転や自分が習得していきたいジャンプを研究するいい機会です。すごく勉強になります」

 チームメイトの三原舞依も練習に復帰したことで、再び切磋琢磨して成長していける環境も整ってきた。  新シーズンの振り付けは共にブノワ・リショー氏。フリーについては、昨季の『マトリックス』を持ち越し、SPは新しいプログラムに挑む。曲名については「フランス語でちょっとよくわからないんです(笑)」と、力の抜けた坂本らしい答えが返ってきた。
「振り付けの指導はビデオ通話を使いましたが、難しかったですね。画面上だと左右や正面がどちらかわかりにくいので、最初は手こずりました。ショートは今までと少し違う雰囲気のプログラムです。『大人の女性』を演じられたらいいなと思います。フリーのマトリックスは、去年よりカッコよくやりたいと思います」
 坂本は昨シーズンを振り返り、顔つきを少し厳しくすると、「2度とあんな成績を残したくない」と強調。「今、前向きなモチベーションでいます。今季は試合数が少なくなるだろうから、一試合一試合に集中して自分の演技をしていきたいです」と続けた。
 坂本も樋口共にそれぞれ課題とする種類のジャンプを「自分のもの」にすることが、昨季のグランプリファイナルを制したアリョーナ・コストルナヤや4種類の4回転ジャンプを跳ぶアレクサンドラ・トゥルソワら強力なロシア勢に近づく一歩となる。

Sportiva

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