同性愛者の元ドイツ代表がサウジ移籍のヘンダーソンに失望…「サポートは本物であると信じていた」

2023年7月28日(金)16時15分 サッカーキング

アル・イテファクへの移籍が決まったヘンダーソン [写真]=Getty Images

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 元ドイツ代表のトーマス・ヒッツルスペルガー氏が、サウジ・プロフェッショナルリーグのアル・イテファクに移籍したイングランド代表MFジョーダン・ヘンダーソンについて言及した。27日、イギリス紙『デイリースター」が伝えている。

 現役時代はアストン・ヴィラやシュトゥットガルトなどでプレーし、ドイツ代表としても52試合に出場したヒッツルスペルガー氏は、2014年に自身が同性愛者であることを告白。一方、ヘンダーソンはイングランド代表の一員としてEURO2020に出場した際に、「レインボーレースキャンペーン」(※LGBTQ+などへの連帯を示すため、性的指向の多様性を表す虹色の靴紐を付ける動き)の支持を公の場で表明するなど、イングランドサッカー界を代表するLGBTQ+への理解者として知られている。

 しかし、同性愛が違法となっており、違反した場合は死刑を宣告されるケースもあるサウジアラビアへの移籍により、一部の団体からヘンダーソンに批判が集中。移籍報道がなされた段階でLGBTQ+のイングランド代表サポーターグループである『3LionsPride』はTwitter(現X)を通して声明を発表し、「サッカー界が我々を受け入れるための闘いにおける、我々の失望の原因となるでしょう」と同選手への失望を表明していた。

 ヒッツルスペルガー氏もヘンダーソンの移籍に動揺を隠せない模様。自身のTwitter(現X)に、「新しいJH(ジョーダン・ヘンダーソンの略称)というブランドがどうなるのか気になるね。古いブランドは死んだ!彼のコミュニティへのサポートは本物であると信じていた。私は愚かだ…」と強い言葉で同選手を非難した。

 また、ヘンダーソンが2019年に、サウジアラビアと同様に同性愛に厳しい罰則を設けているカタールでワールドカップが行われることに対して、「僕が愛している人、大切にしている人がLGBTコミュニティの一員だったら、僕のプレーを安心して現地へ観に来られないだろうし、居心地が悪いだろう」と発言していたことを掘り下げ、「これがすべてを物語っている。彼のゲイの仲間は、彼の試合を現地観戦したいと思っても安全ではない」と過去のコメントとの矛盾点を指摘している。


【画像】ヘンダーソンを非難したツイート

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