NPB復帰を目指す元中日助っ人右腕 「スピードガンコンテストで終わったら意味ない」

7月29日(月)13時28分 フルカウント

BCリーグ・福島で活躍する元中日のホルヘ・ロンドン

 2017年に中日に在籍したホルヘ・ロンドン投手が、ルートインBCリーグ・福島レッドホープスでNPB復帰を目指している。竜の守護神候補と期待されながら、わずか1年で自由契約になった豪速球右腕。一度は米国に新天地を求めたが、すぐに契約解除となって昨季途中から福島に加入した。31歳のベネズエラ人は、岩村明憲監督ら周囲の誰もが認める真面目さで、若手選手たちを導く”アニキ”的な存在になっている。

 試合を終えて観客が帰った後、ロンドンはチームメートたちと外野席へ向かう。フェンスに結び付けられたスポンサーの横断幕を取り外す役目をこなす。特別扱いのない、独立リーガーのひとり。若い選手たちのお尻をわざと強めに叩いて戯れながら、コミュニケーションを欠かさない。「このチームでは、僕の経験を伝えるのも大事なことだと思っています」。福島に来て、もう丸1年が過ぎた。

 チーム内で、経歴は群を抜いている。14年からの3年間カージナルスなど4球団でメジャーを経験し、通算13試合に登板。15年にはベネズエラのウインターリーグで最優秀リリーフ投手にも選ばれた。球速160キロに迫るストレートを名刺がわりに、17年に中日へ。オープン戦では球団最速となる159キロを計測した。周囲の期待はふくらんだが、シーズンの蓋をあけてみるとわずか4試合登板。「日本のやり方やリズムがうまく合わなかった」と省みる。

課題はストレート以外の球種「空振りが取れる変化球とコントロールがないと」

 メジャー傘下のチームで開幕を迎えた18年。5月に契約を解除されたが、すぐに新たな道に恵まれた。米国の代理人経由で岩村監督の耳に情報が入り、6月には福島への入団が決定。昨季は20試合で20イニング1/3を投げて防御率0.00(2失点)。指揮官は「もちろんNPBに送り出したい気持ちもありますが、チームにとってはもう頼みの綱ですよ」と信頼を寄せる。

 その存在の大きさは、マウンドの上だけではない。球団事務所の上の階にともに住む外国人選手たちの中で、お兄さん的な存在。若い日本選手たちの前でも、見本となって常に冷静に行動するといい、チーム関係者は「誰よりも大人です」と言う。岩村監督も「内申点が高いというか、チームの雰囲気を乱すことなく、本当にひたむきに取り組んでくれている」と眼を細める。

 家族と離れてでも、ロンドンが異国で続ける挑戦。「中日にいた時のように、もっとレベルの高い場所でプレーをしたいんです。日本もアメリカも難しい環境ですが、アメリカはもっとチャンスが少ない。それに日本が好きですしね」。BCリーグ2年目の今季は、7月25日時点で19試合に登板して0勝3敗7セーブ、防御率3.32。直球の最速は156キロと変わらない威力を誇る。

 NPBでの雪辱へ、課題も明白にある。「スピードガンコンテストで終わったら意味ないわけだから。やっぱり空振りが取れる変化球とコントロールがないと」。そう指摘する指揮官の言葉を、ロンドン自身も胸に刻む。「左打者にはフォーク、右打者にはスライダー。しっかり低めに投げていかないといけません」。今季返り咲くためには7月31日がリミットとなるが「アピールを続けていきます。今年も、来年も、まだやりたい」。東北の地でたぎらせる情熱は、一向に冷めそうにない。(小西亮 / Ryo Konishi)

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