オランダGPの開催地ザントフォールトのディレクターが警告「2025年が最後になる可能性がある」

2024年8月2日(金)18時11分 AUTOSPORT web

 サーキットディレクターのロバート・ファン・オーバーダイクは、来年のオランダGPがザントフォールトで開催される最後のグランプリレースになる可能性があることを認め、オランダで警鐘を鳴らした。


 オーバーダイクは、オランダ政府が最近発表した税制の変更に反応し、レースを開催するコストがグランプリの民間プロモーターの能力を超えて増加すると主張している。


 オーバーダイクは、現時点でF1と交渉が進められていないことを明らかにした。さらに、少なくとも今のところはゴーサインが出る見通しがないとし、オランダのメディアに対して自身の懸念を説明している。


「2025年に向けてファンがどれほど熱狂しているか、ビジネス界がどれほど熱狂的であるかを感じたい。そしてその時までに、9%から21%へ引き上げられる付加価値税について、政府が実際にどのように対処するかが分かるようになるはずだ」


「2026年以降の市場の状況について、具体的な案を検討することができるように、全体像を正確に描き出したいものだ」


「今はまだ2024年だ。2026年に世界がどうなっているかは誰にも分からないが、新しい契約を締結する前に、明確な感触を持ちたいと感じている」


 ほぼ10年前にオランダに登場したマックス・フェルスタッペンのファンが突然いなくなってしまうわけではないが、オーバーダイクは「オランダでこのような世界的なイベントを開催できることは、そう簡単ではない」と認めた。

2023年F1オランダGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル)の勝利を喜ぶマックス・ファンたち


 そしてオランダ政府に懇願し、次のように付け加えた。


「シルバーストンと我々の国を除き、レースが開催される世界の都市と政府が頻繁に介入するやり方を見れば、この規模のイベントを任期が残るうちに開催し続けることは、当たり前なことではないと理解できるはずだ」


「とくに、第三者となる民間機関が関係している場合は、長期的に実行可能であることを確認する必要がある。そして、我々はまだその点を確立できていない」


 今年のグランプリは完売の見通しだが、オーバーダイクは将来について楽観視していない。


「何かが確実に変わった。新政府は、9%から21%への付加価値税の増税を実施する予定だ。つまり、少なくとも12%の価格上昇をチケット購入者に転嫁する必要があるのだ」


「そして、ここ数年はソールドアウトしているが、周辺国の過去のグランプリを見れば、かなり難しくなってきていることも分かる。これらは考慮すべき兆候だ」


「我々はそこから逃げているわけではなく、終わりかけているわけでもないが、バランスの取れた判断を下さなければならないのだ」


 オーバーダイクによると、状況がより明確になるのは今年のレース後か、2025年の初めになってからだという。フェルスタッペンのファンは、ホームレースが2026年以降のF1カレンダーに留まるか否かを知るのに、もう少し待つことになるだろう。

2023年F1オランダGP ザントフォールトに集まったファン


投稿 オランダGPの開催地ザントフォールトのディレクターが警告「2025年が最後になる可能性がある」autosport webに最初に表示されました。

AUTOSPORT web

「オランダ」をもっと詳しく

「オランダ」のニュース

「オランダ」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ