復帰初戦で“双子ママV”なるか アン・ソンジュの心持ちは「諦めようかな(笑)」
2024年8月3日(土)17時15分 ALBA Net
<北海道meijiカップ 2日目◇3日◇札幌国際カントリークラブ 島松コース(北海道)◇6568ヤード・パー72>
2021年4月に男児と女児の双子を出産し、ママさんゴルファーとして復帰。日本ツアー5年ぶりの出場となるアン・ソンジュ(韓国)がその強さを見せつけている。1アンダーから2日目をスタートさせると、ボギーフリーの「67」でプレー。首位と3打差の6位タイにつけ、ツアー通算29勝目を視界に入れた。
初日を終えた時点では、体調に不安があったことを明かす。プレー中にハムストリングスに違和感があり、針治療を受け、今朝もケアの時間を作ったという。「きょうは諦めていこうかなと。予選に落ちても気にしないようにと思ったら、1番からバーディでした」。幸先良く8メートルを決めると、前半だけで4バーディ。流れに乗らないはずはなかった。
12番パー5では1.5メートルのチャンスを決めきれなかったが、13番では2メートルにつけて“取り返した”。「以前はミスを悔しいと思っていたけれど、いまは『出るものですね〜』って。次のショットを考えるように変わりました」。4度の賞金女王に輝いたトッププレーヤーは、現在のゴルフへの向き合い方をこう話した。
初日は「70点」の評価を与え、この日は「風が強いなかノーボギーで回れたので90点くらいはあげたい」と胸を張った。出産後、5年ぶりに戻ってきた日本ツアーで堂々の上位争い。「正直、1試合目でここまでいいスコアが出るとは考えていなかった。予選通過できたので、今週の明治の目標は十分達成しています」と、満足感を募らせているのが本音だ。
申請のミスから産休制度を利用しての復帰はかなわず、保持していたシード権を失った。主催者推薦で最大8試合に出場できるが、そこで成績を残せなければ、年末のQTを受験することも頭の片隅にある。
「シードとか優勝とかは全然考えていない」と自然体で最終日に挑む36歳。「あしたも諦めていこうかな(笑)」。リラックスするための呪文を唱えた。(文・笠井あかり)
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