FIAがF1ハンガリーGPリザルト修正版を発表。ベッテルが2位から暫定失格扱いに変更。ハミルトンが2位に

　F1第11戦ハンガリーGP決勝翌日の8月2日、FIAは決勝リザルトと選手権ランキングの修正版を発表した。それ以前に発表されたものには、セバスチャン・ベッテル（アストンマーティン）が2位に記載されていたが、最新バージョンではベッテルは暫定ながら失格扱いになっている。

　ベッテルは2位でフィニッシュし、表彰式にも出席したが、レース後、彼のマシンから規則で定められた1.0リットルの燃料サンプルを採取できなかったことで、失格を言い渡された。アストンマーティンはこれに対し、“上訴の意向”を正式に示した。これによりチームは、上訴の権利を確保した上で、実際に上訴手続きをとるかどうかを検討することができる。

　アストンマーティンが正式な“上訴の意向”を示した直後、FIAは、現地日曜23時45分付けで、ハンガリーGP決勝リザルトと選手権ランキングを発表、そこにはベッテルを2位として記載した上で、「現在、所定の技術的検査を実施中。この順位は暫定であり、アストンマーティン・コグニザント・F1チームがスチュワードの決定59に対して提出した上訴の意向の結果を待って決定」との注意書きが付されていた。

　しかし、その翌日、FIAは決勝リザルトと選手権ランキングの修正バージョンを公表した。ここではベッテルは2位の位置に記載された上で失格扱いとなっており、3位フィニッシュ以下のドライバーたちがひとつずつ繰り上げられている。また、決勝リザルトには、「5号車は技術違反により失格（スチュワードドキュメント59）」と記され、前のバージョン同様に「現在、所定の技術的検査を実施中。この順位は暫定であり、アストンマーティン・コグニザント・F1チームがスチュワードの決定59に対して提出した上訴の意向の結果を待って決定」という注意書きも記されている。

　選手権ランキングの新バージョンにも、同様に、アストンマーティンの上訴の行方を待って確定するものであり、現時点では暫定であると記載されている。

　新バージョンのリザルトでは、3位以下でフィニッシュしたルイス・ハミルトンをはじめとするドライバーたちがひとつずつ繰り上がり、11位フィニッシュのキミ・ライコネンが10位となり、1点を与えられている。

　これに伴い、ドライバーズポイントはハミルトンが195点でトップ、2位マックス・フェルスタッペンは187点と、8点差となり、前バージョンより2点ギャップが拡大している。これはコンストラクターズ選手権においても同様だ。

　なお、コンストラクターズ選手権では、新バージョンではランキング3位は同点ながらマクラーレンからフェラーリに変わり、6位はアストンマーティンではなくアルファタウリに変更になっている。

■2021年F1第11戦ハンガリーGP決勝　暫定結果（8月2日発表バージョン）

■ドライバーズランキング（8月2日発表バージョン）

■コンストラクターズランキング（8月2日発表バージョン）