サインツを逃したザウバー/アウディの有力候補はボッタス。アルピーヌはドゥーハン起用か

2024年8月3日(土)8時15分 AUTOSPORT web

 ウイリアムズF1チームが、2025年のレースドライバーとしてカルロス・サインツの加入を発表したことから、来季F1シートを確保していないドライバーたちのターゲットは、キック・ザウバー/アウディとアルピーヌに定められることになった。確かに2025年以降にセルジオ・ペレスがレッドブルに残留するのか、RBでの角田裕毅のチームメイトが誰になるのかは明らかではないものの、このふたつのレッドブル系チームは、今シートを探しているドライバーたちの選択肢にはならない。


 キック・ザウバー/アウディとアルピーヌは、最近トップマネジメントが交代した。新ボスたちにはF1サマーブレイクを楽しむ余裕はないだろう。チームのファクトリーが閉鎖されている間も、可能な限りベストのドライバーを2025年に向けて確保するために全力を尽くす必要があるのだ。


 ただ、アルピーヌに関しては、ピエール・ガスリーのチームメイトはリザーブドライバーのジャック・ドゥーハンになるものとみられている。フラビオ・ブリアトーレがエグゼクティブアドバイザーに就任した後、新チーム代表にオリバー・オークスが決定。それまではブルーノ・ファミン代表が、サインツとバルテリ・ボッタスを優先する形でドライバー交渉を進めていた。しかしサインツはウイリアムズを選び、ボッタスに関してはブリアトーレが乗り気ではなかった。最近加入したオークスにもドライバー選択についての発言権があり、彼はFIA F2にハイテック・パルスエイトで走るポール・アーロンを推すかもしれないという説もあったが、ドゥーハンが最有力候補であるようだ。

2024年F1第9戦カナダGP ジャック・ドゥーハン(アルピーヌ)


 キック・ザウバー/アウディはすでにニコ・ヒュルケンベルグとの契約を結んでいる。COOおよびチーフテクニカルオフィサーに就任したマッティア・ビノットが、セカンドドライバーに何を求めるのかは今のところ不明だが、元々の経営陣は、安定性、技術的フィードバック、労働倫理の高さ、チームプレイヤーとして行動できる特性を重視し、ボッタスを少なくともあと1年残留させることを考えている。

2024年F1第14戦ベルギーGP バルテリ・ボッタス(キック・ザウバー)


 一方、ビノットがフェラーリ時代に共に働いた経験を持つミック・シューマッハー、ザウバー傘下のテオ・プルシェールとゼイン・マローニも候補リストに含まれている可能性がある。さらに、レッドブルがリザーブドライバーのリアム・ローソンの契約オプションを行使しなかった場合は、ローソンも強力な候補者になるだろう。

2024年F1第8戦モナコGP リアム・ローソン(RB リザーブドライバー)


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