巨人・戸郷翔征 魂の149球熱投も首脳陣から課せられている「エースノルマ」とは

2023年8月4日(金)11時29分 ココカラネクスト

今季から投手キャプテンも務める戸郷(C)Getty Images

 巨人は3日のヤクルト戦(東京ドーム)を2−1と勝利。先発した戸郷翔征が9回を投げ、プロ最多となる149球、5安打1失点の熱投でリーグ単独トップの10勝目をあげた。打っては主砲・岡本和真が自身初の2試合連続の2本塁打を放つなど投打の活躍で価値あるゲームをものにした。

 東京ドームに「戸郷!戸郷!」の大合唱が鳴り響く。8回に岡本和にこの日、2本目となるホームランが飛び出し、2−1と勝ち越し。自身で志願したという9回のマウンドに上がるといきなり先頭の塩見泰隆に安打を許し、さらに続く村上宗隆に四球を与え、無死一、二塁のピンチを招く。

【動画】プロ最多149球の熱投!ファンからも戸郷コールが沸き起こった場面

 しかしここで再びギアを上げる。迎えたサンタナには150キロ外角低め直球で見逃し三振を奪うと、代打・青木宣親をスライダーで二ゴロ、最後は宮本丈を150キロ直球で左飛に打ち取り、ゲームセット。渾身のガッツポーズで場内の大歓声を浴びた。

 自身最多の149球、9回のマウンドに上がっても150キロ超の直球を連発と気迫のこもった投球でさながら東京ドームは「戸郷劇場」と化した。

 次カードは猛暑との戦いともなる敵地での広島3連戦。厳しい夏場の戦いを前に中継ぎ陣を休ませられたことも大きく、戸郷の熱投にはヒーローインタビューをベンチで見守った中継ぎ陣が感謝を示し、頭を下げるシーンも見られた。

 原辰徳監督もBS日テレで放送された試合後インタビューで戸郷の力投について聞かれると「最後まで球威が落ちず、最終回も自分の信じる真っすぐを投げ込めて勝ったのが大きい」と高く評価。さらにこの日は岡本和が2発と今季の投打主将がそろって活躍した試合となったことを受け、「チームは平均年齢が若くなっている象徴だと思いますね」とも語った。

 これで節目の10勝目をあげた戸郷だが、さらに高みを目指してもらいたいとの声もある。 

 巨人の元木大介作戦兼内野守備コーチは元巨人左腕エースの高橋尚成氏のYouTubeチャンネル「高橋尚成のHISAちゃん」に出演した際に戸郷にかける期待について語るシーンもあった。

 7月25日までに更新された動画内では後半戦のキーマンに関して打では若武者、秋広優人の名を挙げるとともに、若きエース、戸郷に対しても「20勝いくか、いかないか」ぐらいの圧倒的なパフォーマンスを求めた。

 昨年キャリアハイの12勝をあげた戸郷もローテーションに定着した2020年、21年は9勝どまりと10勝の壁を越えられない時代が続いた。昨年も節目の10勝に到達したのは8月10日の中日戦だったが、その後、後半戦は勝ち星を伸ばせず。終盤失速する原因の一つに春先に飛ばしすぎて、後半戦持たないことも指摘されていた。

 苦しくなってくる勝負の後半戦にいかにチームに勝ち星を届けられるかはエースの試金石ともいわれるだけに、周囲の期待も高まっている。

 チームは投打かみあっての快勝で3位DeNAにゲーム差なしに迫っている。勝負の後半戦でも戸郷は腕を振り続ける。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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