「もっと射撃を愛して」韓国射撃女子が“人気爆発”に本音 SNS反響への苦悩も吐露「急に人気はなくなるんじゃ」【パリ五輪】

2024年8月4日(日)10時30分 ココカラネクスト

パリ五輪をきっかけに大きな反響を集めたキム・イェジ。(C)Getty Images

 ありとあらゆる娯楽が尽きないパリ五輪にあって、ひとりの射撃選手が時の人となった。女子10メートルエアピストル個人で銀メダルに輝いた韓国のキム・イェジだ。

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 理由は明白。射撃をする彼女の姿が「あまりにもかっこよすぎる」というものだった。大会期間中にクローズアップされたのは、今年5月にアゼルバイジャンで開催されたワールドカップでの様子だった。だが、黒の帽子を前後ろに被り、射撃用メガネ越しに無表情で的を射抜くキム・イェジのSNSで瞬く間に拡散された。

 独特の雰囲気を醸し出す射撃風景に米大物起業家のイーロン・マスク氏も「アクション映画にキャスティングしよう。彼女なら演技力はいらない」と関心を示すなど、彼女の存在は文字通り世界的なトレンドともなった。ここ日本でも銀メダル獲得もあり、「キム・イェジ」が話題となったのは記憶に新しい。

 突然、“大スター”になった。その事実に当人は少々困惑気味だ。今五輪の全出場種目を終えたキム・イェジは、日刊紙『スポーツ京郷』で一大フィーバーに「私にこんなことが起こるなんて信じられないし、とても光栄に思います」と告白。喜びをかみしめながらも、こう笑っている。

「Instagramのダイレクトメッセージ(DM)は、本当にたくさん受けました。大会中は読む時間がなかったので、今は少しずつ読んでみようとは思ってます。ただ、いろんな国から、それも全く違う言語で来ているDMを全て読まなきゃと思うとちょっと頭が痛いですね。正直、どこまで対応するべきかを悩んでます。

 正直、私はそこまでSNSをよくしているわけではないので、本当の私だとは思っていない人も多いのではないかと感じてます。あえてアカウントを公開しようとは思いませんが、急に人気はなくなるんじゃないかという考えもあります」

 SNS隆盛の時代だからこその不安を口にした彼女は、現地時間8月2日に自身が最も得意とする女子25メートルピストルに出場。しかし、3秒以内に打たなければいけないルールの中でまさかのタイムオーバー。0点を記録する致命的なミスを犯し、決勝に進むことができなかった。

 そうした結果もあって「私が変に話題となってしまったことで、皆さんの失望感はより大きくなったと思う。申し訳ないです」と猛省したキム・イェジ。それでも「温かい応援と関心に感謝しかないですし、そういう人たちを失望させないようにもっと努力する姿を見せたい」と語った彼女は、こう言い残している。

「多くの方にもっと射撃という競技を愛してもらいたい」

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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