【J2リーグ2023】新加入で大活躍中の日本人選手5選

2023年8月4日(金)20時0分 FOOTBALL TRIBE

北爪健吾(左)柿谷曜一朗(右)写真:Getty Images

2023明治安田生命J2リーグは、8月5日6日に第29節(全42節)を控え後半戦に突入。順位争いは一層熾烈になっていくことが予想される。冬に大型補強を敢行した町田ゼルビアが、現在首位独走態勢に入りつつあり一歩リード。今シーズンより町田に新加入となったFWエリキやFWミッチェル・デュークらの活躍が後半戦でも大いに期待される。


他のクラブでも、現在得点ランキングでトップに立つV・ファーレン長崎のFWフアンマ・デルガドや、ヴァンフォーレ甲府のFWピーター・ウタカなど、数年ぶりに古巣へと復帰し新メンバーとなった外国籍選手が期待通りの活躍を果たしているが、日本人選手たちも負けてはいない。


ここでは、2023シーズンより完全移籍でJ2クラブへ加わった日本人選手の中でも、特に目覚ましい活躍を果たしている選手5名を紹介していく。




ザスパクサツ群馬 FW佐藤亮(当時ギラヴァンツ北九州)写真:Getty Images

佐藤亮(ザスパクサツ群馬)


J3のギラヴァンツ北九州から個人昇格を果たし、2023シーズンはJ2で戦うFW佐藤亮。開幕からここまで(7月29日第28節)全試合に出場し、現在8位と躍進するザスパクサツ群馬を支えている。


ゴール数5、アシスト8、のいずれもチームトップの成績で、加入初年度ながらチームの中核であることが数字からも見て取れる。魅力は何といっても高精度な左足のキックだ。クロス、セットプレーと多くのチャンスを演出。また、逆サイドから崩す場面では的確にゴール前にポジションを取ることで、攻撃に厚みを持たせている。


20位だった昨シーズンと比べ、ここまで絶好調のシーズンを送っている群馬。直近8試合は引き分けが多いものの負けなしが続く。しかし、佐藤と同じく5ゴールを挙げて攻撃を牽引してきたFW長倉幹樹が、この7月J1のアルビレックス新潟へ移籍。得点源を1つ失ったことで、残りのシーズンますます佐藤に期待がかかるだろう。




清水エスパルス DF北爪健吾 写真:Getty Images

北爪健吾(清水エスパルス)


J1柏レイソルより新たに清水エスパルスに加わったDF北爪健吾。開幕からゼ・リカルド監督の下ではリーグ戦での出場機会が少なかったが、秋葉忠宏監督に替わって以降右サイドバックとしてチームに欠かせない存在感を示している。


最大の魅力はそのスピード。好機と見るや右サイドを駆け上がり、そのままゴールへ向かうシーンを幾度となく作りここまで3ゴールをマーク。同サイドのMF中山克広との関係性も良好で、前後だけでなく内外の使い分けで攻撃に幅をもたらしている。


今夏の清水には、昨年末からスイスのグラスホッパー・クラブ・チューリッヒへ期限付き移籍していたDF原輝綺が帰還。原は昨年まで右サイドバックを主戦場としていただけに、今後激しくなるだろうポジション争いも注目される。スピード、スプリント力、決定力など多くの魅力を兼ね備えている北爪。厳しい序列争いをしながら、さらにチームに勢いを与える活躍に期待したい。


徳島ヴォルティス FW柿谷曜一朗 写真:Getty Images

柿谷曜一朗(徳島ヴォルティス)


J1名古屋グランパスから徳島ヴォルティスへ移籍したFW柿谷曜一朗。過去にも2009年途中から2011年まで期限付きで徳島でプレーしていた。2023シーズン主に中盤で起用された序盤戦は、チームが不調に陥り11戦勝ち無しでJ3降格候補までに。しかし、柿谷が前線へ固定された第11節以降は好転し、第28節終了のここまで連勝こそないものの、地道に勝ち点を積み上げることに成功している。


得点数はここまで7と際立って多いわけではないが、最前線からのゲームメイクで能力を遺憾なく発揮している印象を受ける柿谷。安定したポストプレー、多くの試合でタッグを組むFW森海渡を活かすプレー、そして代名詞とも言える華麗なボールタッチと高い能力の健在ぶりが光る。


とはいえ、現在20位の徳島は、降格圏チーム(21位)との勝ち点差が0。一方、中位勢との勝ち点差も1桁台と決して上昇が不可能な数字ではない。安全圏への脱出と1つでも上の順位を狙うためにも、帰還したベテラン柿谷にかかる期待は今後さらに膨らむことだろう。




ロアッソ熊本 写真:Getty Images

島村拓弥(ロアッソ熊本)


冬に多くの主力選手を失いながらも、勝ち点差が小さいとはいえ降格圏をは脱している2023シーズンのロアッソ熊本。4位で終えた昨シーズンから、MF平川怜やMF竹本雄飛らチームに残った選手たちの存在は大きい。しかし即戦力として期待された新加入組の活躍もまた、それ以上に大きいと言えるのではないだろうか。


特に際立つ活躍を見せているのがJ3のFC今治から加入したMF島村拓弥だ。同じくJ3のガイナーレ鳥取から加入したFW石川大地が9ゴールと大きな働きを示していたが、第17節で負傷し復帰には時間を要する診断結果に。稼ぎ頭を失った熊本で、島村は右サイドを主戦場に躍動。試合の流れで中央へ顔を出す場面も多く、縦への推進力、高精度のラストパス、裏へ抜ける鋭い動き出しと攻撃で抜群の存在感を示している。


現在15位と苦しいシーズンを過ごしている熊本だが、得失点差はプラス。あと1歩突き抜けて上位を狙うためにも、島村にはこれまで以上に得点に絡む活躍を期待したい。




V・ファーレン長崎 MF増山朝陽(ヴィッセル神戸所属時)写真:Getty Images

増山朝陽(V・ファーレン長崎)


J1での経験も豊富なサイドアタッカーMF増山朝陽。2023シーズン、大分トリニータからV・ファーレン長崎へとJ2内で移籍し、第28節終了時点で24試合に出場。主力の一角を担っている。


質の高いクロスが大きな持ち味で、ここまで3アシストをマーク。セットプレーのキッカーも任されていることから、今後も得点に絡む活躍が十分に期待できる。特に今季の長崎には、現在得点ランキングトップのFWフアンマ・デルガドがいる。中央に明確なターゲットがいることも、プラス要因と言えよう。


直近の第28節ロアッソ熊本戦(4-1)では、相手の出鼻をくじくスーパーミドルで先制点をマークし勝利に貢献した増山。3戦勝ち無しと伸び悩むチームに活力を与える活躍を見せた。


長崎は現在6位とプレーオフ圏内にいる。とはいえ、下に続くチームとの勝ち点差は極めて小さい。また、上位との勝ち点差も小さく自動昇格も狙える位置につけている。それだけに増山のチャンスメイク力は、今後さらに激化していくであろう順位争いには必要不可欠と言えよう。

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