多様性推進に取り組むハミルトン、ラルフ・シューマッハーのカミングアウトは「ポジティブなメッセージ」
2024年8月5日(月)6時58分 AUTOSPORT web
元F1ドライバーのラルフ・シューマッハーが同性愛者であるとカミングアウトした時、モータースポーツに長く携わってきた人々は驚かなかったが、一部のファンや一般メディアの反応は、いまだにセクシュアルマイノリティがスポーツ界でどのように見られているかについて、多くのことを物語っている。マイノリティの強力な支持者であるルイス・ハミルトンは、人々の意識が良い方向に変わりつつあるとする一方で、F1がより包括的になるためにはまだ多くのことが必要だと主張した。
7度のF1チャンピオンであるハミルトンは、セバスチャン・ベッテルとともに初期からLGBTの権利を支援し、ブラック・ライブズ・マター運動でも声を上げてきた。ラルフ・シューマッハーが自身のセクシュアリティについての情報を公にするまでになぜこれほど長い時間をかけたのだろうかと尋ねられたハミルトンは、「これまでそのことを口外するのに十分な安心感を得ていなかったのだと思う」と答えた。
「このことは、僕らがようやく一歩を踏み出すことができ、恐れる必要がない時代にいることを示している。人々がそう感じることを願っている。今のところ、人々からは好意的な反応しか聞いていない。それは僕たちが生きている時代と、変化のためだと思う」
ハミルトンは、2021年にはハンガリーの反LGBTQ政策に対する抗議の姿勢を示し、人権問題を抱える国でのF1開催に注意を促すなどしてきた。
「すべてはセブと僕がここのグリッドに立って、政府がここで行っていることに対して戦ったことから始まった。サウジやカタールで(レインボーの)ヘルメットをかぶっていたとき、ラルフがそのようなことをするのはよくないと言ったのを知っている」
「でもその後、彼は考えを変えた。彼があの一歩を踏み出したことは、とてもポジティブなメッセージになっている。他の人々が解放の行動を起こすきっかけにもなる」
ハミルトンは、この問題に関してまだやるべきことは多いと語った。
「でもスポーツにはまだ非常に長い道のりがあると思う。包括的だということと、実際に人々が環境の中で安心だと感じられることは別のことだ」
「ここは男性優位の空間だ。僕の知る限り、彼はそうしたことを公に発言した最初の人物の一人だ。僕たちはチーム内では排他的ではないが、人々がより快適に感じられるように、女性がこの空間でより歓迎されていると感じられるように、F1はもっと努力し続ける必要があると思う。なぜなら、この世界で彼ら全員が良い扱いを受けているわけではないことを知っているから。僕たちはもっと多くのことをしなければならない」
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