【インハイプレビュー】多士済々! 豊富な色を持つ攻撃武器に「トータルで勝つ」(尚志)

2018年8月6日(月)22時5分 サッカーキング

尚志の2年生FW染野唯月 [写真]=安藤隆人

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「今年の尚志は相当良い」

 インターハイを前に関係者の間ではこう囁かれているように、9年連続の出場となる福島県代表の尚志は各ポジションにタレントを配置し、質の高いサッカーを展開している。

 注目はU−17日本代表の2年生FW染野唯月が頂点に君臨し、その後方を左のレフティー・吉田泰授、右の快足ドリブラー・加瀬直輝、トップ下の二瓶由嵩のテクニックに秀でた3シャドーが相手守備網を破壊していく攻撃陣。さらに高性能のクロスが光る左SB・沼田皇海がアクセントを加える。

 このストロングポイントの活かし方もチームとして徹底されている。高い位置からの連動したプレスが尚志の魅力だが、ボールを奪ってからショートパスを細かく繋いで崩すパターン、ミドルパスを駆使してサイドを変えながら崩すパターン、ポストプレーもできる染野をターゲットにしてからの崩すパターンと、多彩なカウンターの形を持っている。さらにポゼッションも得意としているため、素早い攻めが無理ならば、もう一度作り直すことができるのもの魅力だ。

 相手に的を絞らせない様々な顔を持つ攻撃の形だが、今年のチームは「スタートで出たメンバーがレギュラーとは限らない状況」と仲村浩二監督が表現するように、先発メンバーは流動的で、「敢えて試合を決められる存在を途中投入にすることもある」と、不敵な笑みさえ見せる。

 左MF吉田のポジションには決定力のあるMF伊藤綾汰、もしくは右の加瀬が入ることもある。右MFには打開力に秀でたMF河村匠もおり、さらに左SBは高橋海大が急成長し、沼田のポジションを脅かしている。

 まさに多士済々で、誰が出てきてもおかしくないチームは、勢いに乗れば上位に進出できるブロックに入った。これまでのインターハイ最高成績は2011年度のベスト8で、選手権を含めると全国ベスト4が最高だ。今大会は十分にそれ以上の成績を狙える力を持っている。

「攻撃陣はたくさん変化をして行くと思う。夏で消耗が激しくなるので、前のポジションのオプションを増やした。今年のテーマは『トータルで勝つ』。この意識を持ってインターハイに臨みたい」(仲村監督)

 これまで積み上げて来た歴史を塗り替えるべく、チーム全体の個性が70分を通して一つになるサッカーを体現する。

取材・文=安藤隆人

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