シンティアム・アップル・ロータス 2017スーパーGT第5戦富士 決勝レポート

2017年8月7日(月)12時50分 AUTOSPORT web

スーパーGT 2017 第5戦 FUJI 300km 決勝レースレポート


2017/08/07
 
 8月6日(日)、スーパーGT第5戦 FUJI 300KM RACEの決勝レースが開催されました。心配された天候は曇りながらも雲の切れ間から強い日差しが差し込む状況で、コースは完全なドライコンディションのままレースのスタートを迎えることができました。


 通常より少し遅めの15時25分からパレードラップが始まり、そのまま隊列はフォーメーションラップへと移行。GT500マシンのウォームアップを終えた15時33分から、グリーンシグナルとともに66周(GT500換算)のレースがスタートしました。
 
 シンティアム・アップル・ロータス(SGT EVORA)は14番手のポジションから追い上げを開始。第一スティントのドライバーは、エースである加藤寛規選手が担当しました。


 今回のEVORAは、これまでのレースとはひと味違う速さを序盤から発揮しました。
 
 これまでは特にスタート直後でFIA-GT勢に飲み込まれてしまうパターンが多く、その後も順位を上げられずに苦戦していたましたが、加藤選手は2周目から1分41秒台をマークして、その順位を着実にアップ。レース序盤で7番手にまでポジションを上げたのでした。


 レースは20周を過ぎたあたりで、柔らかめのタイヤで予選に臨んだチームが徐々にピットインし始めました。そしてコース状況がクリアになるにつけ、加藤選手はEVORAの速さをさらに引き出し、30周目には1分40秒875をマーク。
 
 ここから40秒台を連発し、35周目に#55 BMW M6 GT3がピットに入ると、遂にトップまでその順位を引き上げたのでした。

シンティアム・アップル・ロータス 2017スーパーGT第5戦富士

 
 加藤選手はその後も燃料が底をつく42周目までトップを走り続け、実質1位の55号車に対し50秒近いギャップを築き上げてピットイン。これを受けた高橋選手は混戦のなか、7位でコースへと復帰しました。


 しかし、ここまで順調なレース運びを展開していたEVORAに、まさかのトラブルが襲いかかりました。51周目にさしかかった1コーナーで、高橋選手はコース脇へとマシンをストップ。
 
 原因は不明ですがEVORAは全くギアチェンジをまったく受け付けず、エンジンがストップしてしまったのでした。
 
 それでも高橋選手は諦めず、メインスイッチをオン/オフするなどしてマシンをふたたび走らせることに成功。都合3分以上のタイムロスを喫したことで勝負権は完全に失われましたが、最後まで走りきって24位でチェッカーを受けました。


 レースは非常に残念な結果に終わりましたが、今回の闘いでチームは、EVORAに施したアップデートが決勝でもきちんと機能することを確認できました。
 
 また予選終了後に大きく変更したジオメトリーも、第1スティントの推移を見る限り良い方向に働いていることが予想でき、今後のレースに大きな期待が持てました。


 次戦は8月25日(土)から始まる鈴鹿ラウンドです。SGT LOTUS EVORAが最も得意とするコースでその力を存分に発揮できるようチーム一丸となって頑張りますので、応援よろしくお願い致します!


レース後コメント


チーフエンジニア:渡邊信太郎


「本当に信じられないことですが、エンジン停止の原因は思いもよらないアクシデントによるものでした。高橋選手のヘルメットに付けられたクーラーホースの遊び部分が減速Gによって伸びて、メインスイッチをオフにしてしまったことが、車載カメラを確認してわかりました。こんなことが起こるなんて……」


「ということでレースは残念な結果となってしまいましたが、アップデートが決勝レースでも機能してくれたのは本当に良かったです。正直この富士で、EVORAが抜かれずに帰ってくる姿を見たのは初めてかもしれません……」


「加藤選手も自力で8台のマシンを抜いてくれましたし、トップグループと変わらないタイムも出すことができました。これは次に向けて、大きな自信につながると思います」


ドライバー:加藤寛規選手


「今回ファンのみなさんには、申し訳ない気持ちでいっぱいです。ただマシンに関してはセッティングの成果がようやくタイムに現れ始めました。今までだめだった部分を頑張ってアップデートしてくれたチームにも、本当に感謝しています」


「とはいえここまでのテスト不足を補うところまでは行けていませんから、それをどこまでうまくまとめられるかが、鈴鹿のカギになると思います。次戦も応援、よろしくお願いします!」


ドライバー:高橋一穂選手


「5周を過ぎた時点でまずシフトダウンできなくなって、それからしばらくしてエンジンも止まってしまいました。マシンが止まってからはメインスイッチを一度切ってから入れ直したら、もう一度走り出すことができました」


「しかしコース脇にマシンを止めたときに、タイヤかすを拾ってしまって……。その後はまともに走れませんでした。自分的にも今年のEVORAにはドライビングを合わせきれない感触が強いだけに、何とかしてきちんと走りきりたかったのですが、とても残念です。次の鈴鹿も、頑張って走ります!」


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