大阪桐蔭に破れて1年 履正社が完成させた歴代最強打線

8月8日(木)16時0分 NEWSポストセブン

履正社の主将・野口海音選手(写真/共同通信社)

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 近年、甲子園での全国大会に劣らぬ注目を集め続けているのが、北大阪大会における大阪桐蔭と履正社の対戦だろう。今年は、大阪桐蔭が準々決勝で敗れて直接対決はかなわなかったが、履正社が3年ぶりに夏の甲子園大会に戻ってきた。7日に行われた1回戦では茨城・霞ケ浦に11対6で快勝。5本塁打を放つなど、強力打線が勝利を呼び込んだ。ノンフィクションライターの柳川悠二氏が、地区大会で大阪桐蔭から敗れて1年、履正社が積み重ねてきた打線の強化についてレポートする。


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 昨年、春夏連覇を達成した大阪桐蔭を最も苦しめたのは、北大阪大会の準決勝で対決した履正社だった。


 根尾昂(現中日)や藤原恭大(現ロッテ)らを擁した最大のライバルとの大一番に、岡田龍生監督は、1年春以降、投手経験のなかった濱内太陽(現筑波大)を先発マウンドに送る「大博打」に出る。


 これが奏功し、大阪桐蔭打線は併殺の山を築く。履正社は9回2死まで1点リードしながらも、濱内が4者連続四球の押し出しに、適時打を浴びて力尽きた。


 その試合で捕手を守っていた現主将の野口海音(みのん)は、「一球の怖さを知った」と振り返る。


 昨年のリベンジは、大阪桐蔭が準々決勝で金光大阪に敗れてかなわなかったが、決勝では同校を強力打線で粉砕。3発の花火を打ち上げた。


「例年より筋力トレーニングに時間を割いた。それが打線の強化につながったと思います」(岡田監督)


 履正社には寮がなく、練習時間も限度がある。一冬をこえた春先、本来は技術練習に時間を割きたいところ、あえて筋力トレーニングに時間を費やしたという。


 4番の井上広大(こうた)は、決勝で高校通算46本目となる同点ソロを左翼席に運んだ。軽く当てただけのように見えても、打球が伸びていくのは、「身体の中心で打てているから」と本人談。


 野口、井上と共に注目の打者が、3番の2年生・小深田(こぶかだ)大地。肩甲骨を回しながらバットを身体の正面に持って来て、芯の部分を凝視。そして、構えに入っていくルーティンにも注目だ。


「中学生の頃から取り組んでいます。自分の間合いに、投手を呼び込む。そんな目的もあります」


 打線の破壊力は、寺島成輝(現ヤクルト)や安田尚憲(現ロッテ)を擁した16年以上。大阪を制し、夏の主役候補に躍り出た。


※週刊ポスト2019年8月16・23日号

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