ドイツ系ラリーチームがメルセデス陣営へ。GTマスターズでエンゲルとストルツを起用

2019年8月9日(金)12時38分 AUTOSPORT web

 WRC世界ラリー選手権のWRC2 proクラスや、ERCヨーロッパ・ラリー選手権を戦うドイツの強豪ラリーチーム、トックスポーツWRTが今週末の8月10〜11日、オランダ・ザントフールトで開催されるADAC GTマスターズ第4戦でシリーズデビューすることが決定。メルセデスAMG GT3を投入し、ワークスドライバーであるマーロ・エンゲルとルカ・ストルツを起用するとアナウンスした。


 ニュルブルクリンク至近のクイデルバッハに本拠地を構えるトックスポーツWRTは、この週末に開催されるADAC GTマスターズ第4戦ザントフールトと、続く第5戦ニュルブルクリンクの2戦にエントリーし2020年シーズンのフル参戦に向けたテストプログラムを計画している。


 チームはこれまでにもFIA-GT3カーで数戦の24時間耐久レースを経験しており、直近ではメルセデスAMG GT3でポルトガル・ポルティマオの24Hシリーズにエントリー。その他、ドイツ国内のポルシェカレラカップにも参戦するものの、そのメインプログラムはやはりシュコダ・ファビアR5を中心とするラリー・フィールドとなっている。


 前述のとおり2019年シーズンは主要なラリー選手権でR5カーを走らせており、WRC2 proのチリ戦ではカリ・ロバンペッラを擁して勝利を挙げ、ERCではイギリスの新鋭、クリス・イングラムが選手権3位につけるなど、ジュニア登録のERC1ではタイトル獲得が現実味を帯びてきている。


 メルセデス・カスタマーレーシングのファクトリードライバーであるエンゲルとストルツのペアリングは、ブランパンGTシリーズでブラックファルコンのマシンをドライブするレギュラー・チームメイトでもあり、その相性は抜群といえる。

チームの主戦場は、シュコダ・ファビアR5を使用したラリー活動がメインプログラムに
WRC2proのチリ戦では、カリ・ロバンペッラを擁してクラス勝利を飾っている
直近ではメルセデスAMG GT3でポルティマオの24Hシリーズにもエントリーした


 ふたりは2019年シーズンのGTワールドチャレンジ・ヨーロッパの選手権ランキングでも、アンドレア・カルダレッリ/マルコ・マペッリ組を抑えて首位を堅持しており、スプリント戦での強さを証明している。


「ADAC GTマスターズでふたつのレースウイークエンドに参加できるなんて、本当に素晴らしい機会だよ」と語るのは、トックスポーツWRTのメルセデスAMG GT3のステアリングを握ることになったストルツ。


「メルセデスAMGのドライブ経験が豊富な『ふたりの優秀なドライバー』がいることからも、僕らの存在がチームを助けることになると思う。もちろん、トックスポーツWRTというチームのことは知っていたし、彼らは本当にプロフェッショナルな仕事を続けている」


 チーム代表を務めるエムレ・ビュクバラムも「ADAC GTマスターズは世界でもっともタフなGT3選手権のひとつだ」と続ける。


「したがって、我々ドイツ系のチームがシリーズのラインアップに加わることは非常に理にかなっている。我々はこのシリーズがいかにコンペテイティブかをよく知っているからね」


「我々は2020年シーズンに向け、2台のメルセデスAMG GT3を投入することを計画している。そのため、今回の2戦で可能な限り多くの経験を積むことを目指しているんだ」


「それにマーロとルカという考えうる最強のドライバーラインアップが実現したので、トップポジションを巡って争えることを期待しているよ」


 このADAC GTマスターズ第4戦の週末は、同じくドイツの選手権であるTCRドイツ・シリーズが併催となり、こちらのツーリングカーにはWRC世界ラリー選手権のスタードライバー、ティエリー・ヌービルのゲスト参戦が予定されている。

ERCではクリス・イングラム(手前)が選手権総合3位、ERC1首位に立っている
ブランパンGTシリーズでブラックファルコンのマシンをドライブするレギュラー・チームメイトでもあるマーロ・エンゲルとルカ・ストルツ

Toksport WRTとしては、2020年にADAC GT Mastersへ2台体制でのフル参戦を目指している


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