尿テスト要求は「どうかしている」 メイウェザーが発した井上尚弥への“ケチ”に米記者が嘆き!「偉大さを貶めるのはやめろ」

2023年8月10日(木)17時13分 ココカラネクスト

フルトンを破った井上(右)の勝利にケチをつけたメイウェザー(左)。その言動に異論が噴出している。(C)Getty Images

 カリスマファイターの発言が話題となっている。

 注目を集めているのは、現地8月8日に米ボクシング専門メディア『Fight Hype』のYouTubeチャンネルに出演した元世界5階級王者のフロイド・メイウェザー(米国)が、井上尚弥(大橋)に放ったコメントだ。

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 先月25日に東京・有明アリーナで行われたボクシングの世界スーパーバンタム級タイトルマッチで、井上は2団体統一王者のスティーブン・フルトン(米国)を撃破して王座を奪取。序盤から圧倒し続けての8回TKO勝利は世界に小さくない衝撃を与えた。

 新階級での初陣にして、21戦無敗の王者を打ち破った井上をメイウェザーは「たしかにイノウエはとんでもないファイターだと思う」「悪く言うつもりはない。俺の技術を学んでいるところもあるから好きなんだ」と賛辞を立て続けに送った。一方で、「俺はどんな時も同胞の味方だ。『イノウエはあれをやったぞ』とか『彼はこれをした』とは言われても、『おお、そうかいいね』としか思わない」とし、こう論じてみせた。

「俺がイノウエに求めるのは、アメリカにきて俺たちと同じ土俵で戦うべきだということだな。ランダムの尿テストや採血テストを受けたうえで、こっちでやってほしい」

 さらにメイウェザーは「ガーボンダ(・デイビス)と契約体重で戦えるのかが見てみたい。凄まじい試合になる」と、自身の愛弟子とも言うべき現WBA世界ライト級レギュラー王者との対戦要求も口にした。

 しかし、百戦錬磨のカリスマの発言は物議を醸した。尿テストや採血テストをクローズアップするなど、井上の勝利に対する“ケチ”を重ねたために、米識者から異論が噴出したのだ。

 アメリカのボクシングジャーナリストであるマイケル・モンテーロ氏は自身のX(旧ツイッター)で「フロイドは122ポンド(スーパーバンタム級)で初戦を戦ったばかりのファイターをライト級に呼ぶ一方で、エリートからは避け続けている。これが彼のやり口だ」と指摘。そのうえで「テストを要求して相手を挑発する行為に世間は何度も同じ手に引っかかっている。どうかしている」と嘆いた。

 また、米ボクシング専門ポッドキャスト『Tha Mic Check』などに出演するジャーナリストのクイントン・D・ライリー氏も自身のXで「ありえない」とメイウェザーを批判。そして、「なぁ、自分の選手にもっと脚光を当てるために、他のファイターたちの偉大さをわざわざ貶めるのはやめてくれ。タンク(デービスの愛称)がいる階級に、より下の階級の選手を上げさせて『戦え』と言うのもやめろ」と主張した。

 安易な階級上げは井上も「階級をひとつ上げるのはそう簡単なものじゃない」と慎重な姿勢を示す通り、危険な行為ではある。そうした背景もあってメイウェザーの一連の言動に対する批判はしばらく続きそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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