今夏にリーグ・アンからプレミアリーグにステップアップした6人の選手たち

2018年8月10日(金)17時15分 サッカーキング

活躍の場をリーグ・アンからプレミアリーグに移した6人 [写真]=Getty Images

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 リーグ・アン発プレミアリーグ行きのチケットは、多くの選手のキャリアを変えてきた。エデン・アザールはリールで名前を売った後、チェルシーで世界的な選手へと成長した。リヤド・マフレズはル・アーヴルで頭角を現し、レスターでプレミア王者となった。エンゴロ・カンテもカーンでの活躍が認められたことでレスターに引き抜かれ、今や世界有数のミッドフィルダーに成長した。時代を遡れば、ロベール・ピレスも、ディディエ・ドログバも、マイケル・エッシェンも、リーグ・アン時代の活躍がプレミア移籍につながっている。

 今夏、リーグ・アンからプレミアに進出する選手たちの中からも、自身のキャリアを大きく前進させる者が現れるかもしれない。今回は、注目すべき“プレミアへの挑戦者”6人を紹介していこう。

■マテオ・ゲンドゥージ(年齢:19歳/主なポジション:MF/昨季所属先:FCロリアン/今季所属先:アーセナル)

 才能の宝庫と呼ばれている、パリ郊外のポワシー出身。パリ・サンジェルマンのアカデミーに所属後、ロリアンでプロデビュー。ロリアンからアーセナルへの移籍と言えば、ローラン・コシールニーが思い出される。当時全く無名だったコシールニーは、自らの力で“ガナーズ”のキャプテンを任されるまでに成長した。その先輩と同じ道を辿るだけのポテンシャルを、ゲンドゥージは秘めている。トップレベルの経験が不足している面は否めないが、パススピードやパスレンジの長さ、相手のプレッシャーをさらりとかわす技術は、プレミアのハイテンポで激しいサッカーに向いている。

■イヴ・ビスマ(年齢:21歳/主なポジション:MF/昨季所属先:LOSCリール・メトロポール/今季所属先:ブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオンFC)

 “ネクスト・ポグバ”の呼び声高い、マリ代表のセントラルミッドフィルダー。フィジカル能力を生かしたボール奪取と、高いテクニックを生かしたパスに定評があるが、最大の魅力は強烈なミドルシュートだ。リールではマルセロ・ビエルサ監督の指示で、全く経験のなかった右サイドバックでもプレー。プレミア初挑戦がビッグクラブではないため、プレッシャーも少なく、出場機会は得やすいはずだ。サプライズに期待したい。

■ファビーニョ(年齢:24歳/主なポジション:MF、DF/昨季所属先:ASモナコ/今季所属先:リヴァプール)

 2016−17シーズンにおける、モナコのリーグ・アン優勝の原動力となった一人。強靭なフィジカル能力と卓越したボールスキルを備える。高い危機察知能力を買われて、右サイドバックからディフェンシブミッドフィルダーへとコンバートされたことで、才能が開花した。どのようなタイプの選手とでも一緒にプレーできる柔軟性も魅力。怪我が少なく、継続してハイパフォーマンスを発揮できるだけに、プレミアにもすぐに順応可能だ。余談ではあるが、リーグ・アンではPK成功率100%のPK職人でもあった。

■ラシド・ゲザル(年齢:26歳/主なポジション:FW、MF/昨季所属先:ASモナコ/今季所属先:レスター・シティFC)

 フランスのデシーヌ=シャルピュー出身だが、アルジェリアにルーツを持ち、A代表もアルジェリアを選択した。リヨンのアカデミーで頭角を現した後、モナコに移籍。怪我の影響もあり、モナコでは本来の力を発揮しきれなかったが、恵まれた体格を生かしたダイナミックなプレーはプレミア向きかもしれない。得意とするのは右ウイングのポジションで、中央へと切り込みシュートやスルーパスを狙う。左サイドでのプレーも可能だ。プレミアのスタイルに慣れるまでは、スーパーサブとしての起用が考えられる。

■ジャン・ミシェル・セリ(年齢:27歳/主なポジション:MF/昨季所属先:OGCニース/今季所属先:フラムFC)

 2017年の夏には、夢にまでみたバルセロナへの移籍が目前に迫りながらも破談に終わり、失意の1年を過ごした。しかし、心機一転、今夏にはプレミア挑戦が決まった。豊富な運動量と読みを生かした守備はカンテとも比較されるが、ゴールやアシスト能力ではフランス代表ミッドフィルダーを上回る。ポルトガルでもプレーしていたため、環境の変化は今回が初めてのことではない。しかも、ニースでチームメイトだったマキシム・ル・マルシャンも一緒に移籍するのは心強いはずだ。

■ジョアン・モウティーニョ(年齢:31歳/主なポジション:MF/昨季所属先:ASモナコ/今季所属先:ウルヴァーハンプトン・ワンダラーズFC)

 所属クラブやポルトガル代表で、圧倒的なボールコントロールの上手さと広い視野を生かし、攻撃をリードしてきた。モナコでは台頭する若手選手にポジションを譲ることもあったが、不満を漏らすことなく、確実に結果を残してきた。主戦場はトップ下だが、セントラルミッドフィルダーやサイドでもプレーできる。小柄な体格はプレミアではハンデとなり得るものの、これまでの経験と的確な状況判断があれば特に問題ない。ヌーノ・エスピーリト・サント監督からすれば、実に“計算できる”選手だろう。

サッカーキング

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