STC2000を戦うTGRアルゼンティーナ、トヨタ・カローラセダンのTCRモデルを開発へ

2020年8月11日(火)11時50分 AUTOSPORT web

 アルゼンチンの人気ツーリングカー選手権、スーパーTC2000(STC2000)に参戦するTOYOTA GAZOO Racing Argentinaと、その母体であるトヨタ・アルゼンティーナは、2021年のラウンチを予定する南米大陸の新TCRシリーズ、TCRサウスアメリカに向け、カローラセダンをベースとした新型モデルの開発を検討中であると明かした。


 同国のモータースポーツ情報サイト『automundo.com.ar』によれば、トヨタ・アルゼンティーナの代表を務めるダニエル・エレーロは、同国のラジオ番組に対して「セダンボディを持つTCR車両を製造するため親会社との協議を続けており、すでに承認は得られている」と語ったという。


 そのセダンがどの車種に当たるかは明言されていないものの、TCR規定のベースモデルがCセグメントを主軸にしていることを考慮すれば、北米か南米仕様のトヨタ・カローラとなる可能性が高いとみられている。


 また、エレーロ代表は「このプロジェクトにより、アルゼンチン国内でのマニュファクチャリング業務をさらに拡大することになるだろう」とも語っており、この新型モデルが南米市場以外のシリーズに向けても、デリバリーされることを示唆した。


 その車両開発を担当すると予想されるTOYOTA GAZOO Racing Argentinaは、国内ではカローラでSTC2000に参戦し、V6エンジンを搭載したカムリを走らせるTOP RACEのプログラムなども運営。そこにTCRの開発&カスタマープロジェクトを加える形が予想されている。

北米カローラの2021年モデルに設定される『Apex Edition』にはMT仕様も用意される
TGR ArgentinaがスーパーTC2000で走らせる、南米仕様のマスクを持つトヨタ・カローラSTC2000


■新TCRシリーズは現時点で35台がエントリー


 また、この8月に入ってからTCRサウスアメリカのシリーズオーガナイザーは新シーズンに向けた情報をアナウンスし、現段階で2021年初年度に対し35台のプレエントリーが集まったことを発表。その内訳は7カ国、6社のマニュファクチャラーにわたり、すでにグリッドは活況を呈していることをアピールした。


 この発表を受け、TCR規定を統括するWSCグループ代表のマルチェロ・ロッティも「我々としても、この準備段階で受け取った申請の数が当初の予定を大きく超えた水準となっていることに、大きな驚きと感銘を受けている」とコメントした。


 さらに同シリーズのスポーティングマネージャーを務めるリカルド・カバジェロも「数日前に開催した(参戦希望エントラントとの)バーチャル会議に続いて、この大きなリアクションを得たことに喜びを感じている」と歓迎の意を示した。


「この反響に基づき、我々のTCRサウスアメリカ・シリーズが明るい未来を背負った、一連のトップシリーズに連なる選手権になることは疑いようがない。その国際的なレベルは世界で活躍するドライバーたちの興味を惹き付け、この地域に新たな熱狂とプレゼンスをもたらすだろうね」


 現時点でエントリーが予定されるドライバーの出身国は、アルゼンチン、チリ、ウルグアイ、ブラジル、パラグアイ、ペルー、メキシコの7カ国と多岐にわたっており、新シリーズの最終的なエントリーリストとライセンスの割り当ては、この9月にも発表される見込みだ。

こちらはブラジルで販売される『カローラ・アルティス』。どのモデルをベースに選択するか
アルゼンチン、ブラジルともにハイレベルなツーリングカー選手権があり、TCRへもトップドライバー参戦が見込まれる


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