CLでプレーしたい!フェイエノールト上田綺世&ヒメネス。ストライカー比較

2023年8月11日(金)14時0分 FOOTBALL TRIBE

サンティアゴ・ヒメネス(左)上田綺世(右)写真:Getty Images

現地時間8月3日、オランダ1部フェイエノールトへの加入が発表された日本代表FW上田綺世は、クラブ史上最高額となる移籍金900万ユーロ(約14億1000万円)で2028年までの5年契約を結んだ。7日の入団記者会見では、同クラブを選んだ理由の1つとして「UEFAチャンピオンズリーグ(CL)でプレーしたい」ことを挙げている。


しかし、フェイエノールトには素晴らしいストライカーが既に存在する。メキシコ代表FWサンティアゴ・ヒメネスだ。昨2022/23シーズンに同クラブに加入したヒメネスは主に3トップ中央でプレーし、リーグ戦8試合連続ゴールを決めるなど点取り屋としてチームのリーグ優勝に大きく貢献。1年目から結果を残したことでチームメイトからも信頼されていることだろう。


ヒメネスが上田にとって最大のライバルになることは間違いない。ここでは、両選手の2022/23シーズンの成績や代表経歴、そしてプレースタイルについて比較してみよう。




フェイエノールト FW上田綺世(サークル・ブルッヘ所属時)写真:Getty Images

上田のベルギーでの躍進


1998年8月28日に日本で生まれた上田は、身長182cm体重76kg。昨年7月に鹿島アントラーズから完全移籍したベルギー1部のサークル・ブルッヘで、昨2022/23シーズン41試合に出場して22ゴール2アシストを記録した。内訳はリーグ戦40試合で22ゴール2アシストと国内カップ戦で1試合の出場だ。


シーズン開幕から先発出場してベルギーデビューするも、10試合で2ゴールと序盤は苦しんで先発から外れることがあった。しかし、2022年のFIFAワールドカップカタール大会を前に調子を取り戻し、チームのトップスコアラーにまで大成長。終わってみれば、リーグの得点ランキングで2位に入り込んでいる。




フェイエノールト FWサンティアゴ・ヒメネス 写真:Getty Images

ヒメネスの昨シーズンの貢献


一方、2001年4月18日にメキシコで生まれたヒメネスは、身長182cm体重69kgと上田に体格がとても似ている。昨2022/23シーズン加入初年度のフェイエノールトで公式戦45試合に出場して23ゴール2アシスト。内訳はリーグ戦32試合で15ゴール2アシスト、UEFAヨーロッパリーグ(EL)9試合で5ゴール、国内カップ戦で4試合に出場して3アシストだ。国内だけでなく、欧州の舞台でも結果を残した。


シーズン序盤は適応に苦しみ途中出場が続いたものの、終盤にはレギュラーを掴み不動のエースストライカーにまで成長した。前述したリーグ戦8試合連続ゴールに加え、最後の10試合では9ゴールを決める活躍で優勝に大きく貢献。リーグの得点ランキングでは4位に入り込んでいる。


日本代表 FW上田綺世 写真:Getty Images

上田の代表キャリアとプレースタイル


上田は日本代表においては、法政大学時代の2019年5月に五輪世代中心のA代表に初選出され、同年6月のコパ・アメリカ(チリ戦)でデビューしている。その後、東京五輪のU-24日本代表とカタールW杯のメンバーに選出。W杯のグループステージ第2戦コスタリカとの試合で先発出場するも、前半のみで交代した。代表初ゴールを決めたのは、2023年6月15日に行われたエルサルバドル戦(キリンチャレンジカップ)のPKだ。デビューから15試合目での初ゴールとなった。


上田は得点感覚に優れたストライカーである。オフ・ザ・ボール(ボールを持っていないとき)の動きに優れ、より危険で、常に得点することを考えたポジショニングとボールタッチで相手に脅威を与える。そして何よりシュートがとてもうまい選手だ。単独で状況を打開するよりかは、タッチ数少なく味方を使い、ゴール前で最も実力を発揮する。


サークル・ブルッヘで共にプレーしたFWテーン・ウィルク(現リザーブチーム)も「アヤセ(上田)はフィジカルが強い。どれだけ高く跳べることか。足にとてつもないパワーとポテンシャルがあって、とても速いスプリントもできる」「ゴール前でも常にとても冷静。混戦のなかでも素早くシュートまで持ち込み、フィニッシュする能力がある」と、蘭メディア『テレグラーフ』で上田のゴール前でのプレーを賞賛している。




メキシコ代表 FWサンティアゴ・ヒメネス 写真:Getty Images

ヒメネスの代表キャリアとプレースタイル


一方、ヒメネスはメキシコ代表において、2020年10月にA代表に初招集。約1年後の2021年10月27日にデビューを果たし、同年12月9日に行われたチリ戦(親善試合)で初ゴールを決めている。


カタールW杯のメンバー入りは叶わなかったものの、今年6月から7月にかけて開催されたCONCACAFゴールドカップ(北中米カリブ海サッカー連盟が主催する大陸選手権大会)では全試合に出場。決勝のパナマ戦では、試合終了間際に大会2点目となるゴールを挙げて母国を2大会ぶりの優勝へ導いた。


ヒメネスの特徴はゴールパターンの豊富さだ。クロスに対して足元で合わせたり、打点の高いヘディングで合わせてゴールを奪うことができる。ボールをキープして前進する強いフィジカルに加え、ゴール前では、単独で状況を打開してシュートに持ち込むテクニックも兼ね備えている。


上田はヒメネスの壁を越え、CL出場を果たせるか。フェイエノールトの両ストライカーに注目である。エールディヴィジ(オランダ1部リーグ)2023/24シーズンは、日本時間8月12日に幕を開ける。

FOOTBALL TRIBE

「上田綺世」をもっと詳しく

「上田綺世」のニュース

「上田綺世」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ