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マリン自動車博物館で開催中の「シトロエン展」をご紹介

日本版Autoblog8月13日(日)5時0分
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【ギャラリー】Mullin Museum Citroën Exhibit60

米国人の場合、自動車の歴史に興味を持って知識を深めていく中でも、フランスのことは忘れがちだ。無理もない、アメリカにはフォードにGMがある。そしてオーバーン、チェッカー、デソート、デューセンバーグにハドソンもあるし、パッカード、スチュードベーカーにタッカーもあるのだ。そして、これらの会社を作り上げた「異端者」や「幻想家」と呼ばれる様々な背景を持つ人物がいる。アメリカはラッキーだったのだ。だがしかし、我々一般人が乗る自動車の歴史を語るとき、新境地を開拓して来たのはアメリカだけだという思い込みをしてはいけない。

自動車の黎明期、大きな影響を及ぼした画期的な国はフランスである。当時、美しさを極めた自動車を生み出しただけでなく、レースでは圧倒的な強さを見せ、エンジニアリングの面でも優れていたのがフランスだ。ブガッティ、ヴォワザン、 ドライエ、タルボ・ラーゴ、ルノーなどのブランドは聞いたことがあるだろう。そしてあのシトロエンである。

自動車メーカーにはそれぞれ歴史があるものだが、シトロエンの歴史は伝説の宝庫とも言える。画期的な自動車、先駆的なテクノロジーに加え、その創始者であるアンドレ=ギュスターヴ・シトロエン、その人だ。シトロエンは大量生産で成功し、工業化時代に導入したダブル・ヘリカル(へリングボーン)ギアはあのタイタニックにも使われ、同社のロゴのモチーフになっている。またエッフェル塔を広告塔として使うことを構想・実現したのもシトロエンである。1925年から1934年まで、25万個の電球を使い人気過熱気味の鉄塔の側面に「CITROEN」の文字を浮かび上がらせたのだ。また、シトロエンという名前自体にも逸話がある。アンドレの祖父がオランダ・アムステルダムで果物商人だった頃は「Limoenman」(レモンマン)を名乗っていたが、フランスに移住して宝石商に転向した際に、名前をオランダ語でレモンを意味する「Citroen」に変えたという。

さて、ざっとここまでが、我々が本日カリフォルニア州オックスナード工業団地のど真ん中まで来た理由である。フランス製クラシックカーの個人収集家として世界最大級のコレクションを有するピーター・マリン氏が自身の名を冠したマリン自動車博物館で、「シトロエン: 人物、ブランド、神秘性(Ctroen: The Man, The Marque, The Mystique)」と題して来年春まで全館をシトロエンに捧げているのだ。

写真家のドリュー・フィリップスを引き連れて、我々はこの博物館のガイド付きツアーに参加した。

1919年製シトロエン「タイプA」は、シトロエンが最初に作ったクルマだ。文字通り、生産番号1番である。当時、ヨーロッパの自動車メーカーはシャシーのみを販売し、顧客はこれをコーチビルダーと呼ばれる架装業者に持ち込んで好みのボディを仕立ててもらうのが一般的だった。だが、シトロエンは最初から完成車を販売しようとしたのだ。

1935年製シトロエン「7C アヴァン カブリオ」:「トラクション アヴァン」は量産車としては世界初の前輪駆動車で、モノコック構造を最も早い時期に採用した1台である。だが、そのコンバーチブルは残念ながら滅多に見る機会がないはずだ。展示車には"ランブル・シート"と呼ばれる後部の臨時座席を備えた「トラクション アヴァン 11Bクーペ」もある。非常に稀少で非常にクールなクルマだ。

1952年製シトロエン「2CV」:1949年から1990年まで(間違いではなく、本当に半世紀に渡り)生産されていた2CVの物語は有名だ。安価で、運転者がシルクハットを被ったまま乗れるくらい車内が広く、カゴに入れた卵を積んであぜ道を走っても割れないようにと設計された。この2CVに要求された性能は、特に農夫や助産婦や医師や獣医から人気を博した。展示されている1952年製モデルはわずか9馬力の2気筒エンジンを搭載。

1966年製「2CV サハラ」:わずか25台のみが現存するサハラは、2基のエンジンによる4輪駆動が特徴だ。前後に425ccの水平対向2気筒エンジンを搭載し、燃料タンクは前席の下に配置されている。米国運輸省道路交通安全局の役人が見たら卒倒しそうだ。

1957年製シトロエン「DS19 ベルリーネ」:そう、我々はDSが大好きだが、これほど見事なDSはないだろう。たったの3万マイル(約4万8,000km)しか走っていない、完璧に近い個体である。

1973年製シトロエン「DS23 プレステージュ」:アンリ・シャプロンがボディを架装したDSの稀少な1台。標準のDSがメルセデスの「Sクラス」だとすれば、このクルマはマイバッハに相当する。

もちろん、他にも多くのDSやSM、プロトタイプ、そしてロータリー・エンジンを搭載した試作車なども展示されており、それぞれ1台ずつに、博物館スタッフがマニア度を発揮して詳細を記述した案内板が添えられている。シトロエンに関する多数の歴史的な写真やアートも見ることができる。

クルマ好きなら必見の企画展だ。しかも、車両はもちろん、照明、設備、運営、展示、情報、そして素晴らしい解説も含め、全ての面において見事に配慮が行き届いている。今回の展示のために、マリン氏は48台のシトロエンを購入したという。つまり実のところ、自動車博物館というよりは個人のコレクションに近い。ツアー・ガイドの説明を聞き、壁に書かれた解説を読めば、あなたもフランス車マニアになること請け合いだ。それでは、ボン・ヴォヤージュ!

Mullin Automotive Museum
http://mullinautomotivemuseum.com/

By MIKE MAGRATH

翻訳:日本映像翻訳アカデミー/Autoblog Japan Staff

【ギャラリー】Mullin Museum Citroë
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