SCB第6戦:ルーベンス・バリチェロが息子の戦略判断を活かし、今季3勝目をマーク

8月14日(水)11時6分 AUTOSPORT web

 同国出身の元F1ドライバーも多数参戦する、ブラジル最大のツーリングカー選手権、SCBストックカー・ブラジルの2019年シーズン第6戦がカンポ・グランデで開催され、レース1はチアゴ・カミーロ(Ipiranga Racing)が勝利。続くレース2は、クラッシュ多発の荒れたレースをルーベンス・バリチェロ(Full Time Sports)が制し、今季3勝目を飾っている。


 8月10〜11日の週末に開催されたシリーズ第6戦は、ブラジル南西部に位置し、パラグアイに国境を接するマト・グロッソ・ド・スル州最大の都市にあるカンポ・グランデのトラックが舞台に。静かに進行したレース1、セーフティカー(SC)多発の荒れたレース2と、対照的な展開の2ヒートとなった。


 伝統的に8月第2日曜日を『父の日』とするブラジルでは、この週末がその祝祭日に該当し、サーキットの至るところでイベントが催された。そしてトラック上でも、SCBのグリッドでもっとも若い父親のひとりであるカミーロが幸先良くポールポジョションを獲得。ここまで6戦で5度目の最前列獲得という離れ業を演じてみせた。


 するとレースでも、応援に駆けつけた家族を前に奮闘を見せ、第5戦でカミーロの連続ポールを阻止し、勝利を挙げているフリオ・カンポス(プラティ-ドナウジ・レーシング)相手にテール・トゥ・ノーズのバトルを展開。


 ピット作業を挟んで28周のレース全域で勝負を繰り広げた2台は、わずか0.286秒差でカミーロがプレッシャーに耐えきり、カンポスを振り切っての今季4勝目を飾った。


 表彰台にひとり娘のルイーザちゃんを伴って登場したカミーロは、父の日の勝利に感情を抑えることができず男泣き。その姿に、ファンからは大きな祝福と歓声が送られた。


「父の日ということは強く意識していたし、娘の前で彼女にこのプレゼントを贈ることができて本当にうれしい。それで気持ちが高ぶってしまった」と、照れ笑いを浮かべたカミーロ。  


「この高いコンペティションレベルを誇るSCBでここまで9レース中4勝も挙げられることは、現実的に考えてそうそう実現できることじゃない。この週末、レース1を狙うことは決めていたし、カンポスを封じるためオーバーライド・ボタン(SNSファン投票で使用者が決まる『FUN PUSH』のこと)はすべて使い切った。レース2は勝負にならないだろうが、結果には満足している」


 そして2位カンポスに続き、3位表彰台にはSCBで5度のタイトル獲得経験を持つ“帝王”カカ・ブエノ(シムド・レーシング)が入り、不振続きのシーズンで初のポディウム獲得を果たしている。

全ドライバーが家族を招待した「父の日」には、ダニエル・セラの父である元F1ドライバーのチコ・セラも登場
第5戦のR1でチアゴ・カミーロの連続ポールを止め、勝利を挙げたフリオ・カンポスが今回もレースを沸かせた
わずか0.286秒差でポール・トゥ・ウインを達成したチアゴ・カミーロはこれで9戦4勝に
「娘の前で彼女にこのプレゼントを贈ることができて本当にうれしい。それで気持ちが高ぶってしまった」と、照れ笑いを浮かべたカミーロ


 続くレース2はオープニングからアクシデントが続発し、今季最大級と言えるクラッシュも発生。その機会を最大限活用したのがレース1を14位で終えていたバリチェロで、レース序盤にバルデノ・ブリトー(プラティ-ドナウジ・レーシング)、セザール・ラモス(ブラウ・モータースポーツ)のクラッシュが発生した時点でSC導入を見越し、ピットウインドウ前ながらいち早くタイヤ交換と給油へと向かう。


 この戦略変更の決断が功を奏し、ライバル勢のルーティンピットを前に首位浮上に成功すると、リバースの3列目からスタートしていたリカルド・マウリシオ(ユーロファーマRC)を抑えてレースを支配。


 終盤には女性ドライバーのビア・フィゲレイド(イピランガ・レーシング)とペドロ・カルドゥソ(ホットカー・コンペティシオス)のクラッシュで再びのSC導入となり、マウリシオにもポジション奪還の好機が訪れるも、背後のガブリエル・カサグランデ(クラウン・レーシング)のチェックに神経を使い、バリチェロ逆転はならず。1秒325のマージンでバリチェロがトップチェッカーをくぐり、今季3勝目を手にしている。


「息子たち(長男エドゥアルド、次男フェルナンド)の前で勝利を飾れて良かったよ。彼らも僕のレースに全力で参加してくれて、良い戦略的判断が下せたのは本当にクールな出来事だった」と、意外な参謀の存在を称えた2014年SCB王者のバリチェロ。


「ここでの勝利は、タイトルを考える上で重要な鍵になりそうだ。キャリア最高の戦略を駆使し、チームも完璧な作業で応えてくれた。ピットアウトするときにはライバルたちが続々と入ってくるのが見えて、マシンの中でひとりお祝いの言葉を上げていたよ」


 選手権首位でシリーズ3連覇を狙うダニエル・セラ(ユーロファーマRC)も8位と5位に入り、191点でランキング首位をキープ。2位に175点でマウリシオ、3位に169点のカンポスが続き、バリチェロはそのカンポスに1点差の168点でランク4位となっている。


 SCBストッックカー・ブラジルの2019年シーズン第7戦は、8月25日にインテルラゴスで開催される高額賞金“ミリオン・レース”となり、ルーカス・ディ・グラッシを筆頭に多くのゲストドライバー参戦が見込まれている。

リバースグリッドのR2は、オープニングからクラッシュが発生し、都合3度のSCが発動
終盤まで首位バリチェロを追ったリカルド・マウリシオだが、わずかに届かず
昨季の”ミリオン・レース”覇者ルーベンス・バリチェロが弾みをつける今季3勝目をマーク
パルクフェルメで息子と抱き合うバリチェロ。エドゥアルド君が意外な貢献を果たした


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