【リーガ初挑戦の選手たち②】ジダンと同じルーツを持つ“1億ユーロ級の選手”…ナビル・フェキル/ベティス

2019年8月14日(水)21時32分 サッカーキング

リヨンで大活躍し、ベティスに移籍したナビル・フェキル [写真]=Getty Images

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 シリーズでお送りしている“ラ・リーガ初挑戦の選手たち”。第2回は、今夏にリヨンからベティスに加入したフランス代表FWナビル・フェキルを取り上げる。2018 FIFAワールドカップ ロシアの優勝メンバーでもある同選手について、7つのトピックを紹介する。

■ジダン、ベンゼマと同じルーツ
フェキルは1993年7月18日にフランスのリヨンで誕生。レアル・マドリードを率いるジネディーヌ・ジダン監督やカリム・ベンゼマなど数多くの名選手を輩出しているアルジェリア系フランス人だ。同じルーツということもあり、ジダン監督はレアル・マドリードでの第一次政権時にフェキルの獲得を希望したとも伝えられる。しかし、フェキルはバルセロナファンであることを公言していたこともあって、移籍は実現しなかったという過去がある。

■生粋のリヨンサポーター

フェキルは12歳でリヨンの下部組織に入団。物心ついたときからリヨンのサポーターだったため、念願かなっての入団となった。しかし、フィジカルの弱さを理由に2年でクラブを退団している。その後、地元のクラブで成長を遂げると、リヨンへのUターンに成功。2013年から正式にトップチーム昇格を果たすと、今夏退団するまで公式戦193試合に出場して69得点46アシストを記録した。26歳で初の海外挑戦は遅すぎると見る向きもあるが、それだけ“リヨン愛”が強い選手だとも言える。

■意外な移籍先
フェキルのベティス移籍は大きな驚きをもって伝えられた。それもそのはず、1年前にはリヴァプール入りがほぼ確実という段階まで進んでいたからだ。当時報じられた移籍金は6000万ポンド(現レートで約77億円)。しかし、メディカルチェックで古傷の右ひざに問題が発覚し、リヴァプール側が移籍金の値下げに踏み切ったため、リヨンが交渉を打ち切ったとされる。それから1年後、ベティスが支払った移籍金は“わずか”2000万ユーロ(約24億円。ボーナス等を含まず)。リヨンとの契約期間が残り1年を迎えていたためにこの額となったが、スペイン紙『マルカ』は「本来なら1億ユーロ級の選手」と記事をつづった。

■宿敵からも誘いが
フェキルは入団会見で、ベティスの宿敵であるセビージャからも移籍のラブコールを受けていたと明言。しかし、当時すでにベティスとの交渉が進んでおり、心は決まっていたという。とはいえ、セビージャのファンにとっては知らなくても良い話だったに違いない。両クラブが激突する“セビージャ・ダービー”では誰よりも目が離せない選手となった。

■兄弟揃ってベティス入り

フェキルにとっては初の海外移籍となるが、心強い存在がいる。それが同じタイミングでベティス入りを果たした4歳年下の弟ヤシン(・フェキル)だ。ヤシンは兄同様、リヨンの下部組織で育ち、昨シーズン途中にトップチームデビューを飾った。利き足は右だが、兄と同じく攻撃的なアタッカー。ベティスでは、ひとまずBチームからスタートすることとなったが、近い将来、兄弟揃っての出場もありえる。

■メッシと比較されるプレースタイル
フェキルを語るうえで避けられないのが、2015年に負った大ケガだ。ポルトガル代表とのゲームで右ひざの靭帯を断裂。長期離脱を余儀なくされた結果、それまでにあったスピードは若干失われてしまった。しかし、変幻自在のボールさばき、そしてドリブル技術を生かしてゴールとアシストを量産。2017−18シーズンにはリーグ・アンで18得点8アシストという成績を収めている。右サイドを起点に中央へと切れ込んでいく様はリオネル・メッシを彷彿とさせ、ベティスでは攻撃の核としてタクトを振るうことが期待されている。

■新旧ドリブラーの共演

ベティスには、かつて「スペインNo.1ドリブラー」と評されたホアキン・サンチェスが在籍。今年7月に38歳の誕生日を迎えたベテランは、往年のようなスピードあふれるドリブルではなく柔らかなトラップ、絶妙なスルーパスなどを駆使するテクニシャンへと変貌を遂げたが、対峙する相手をかわす一瞬のキレは今も健在だ。12歳差の新旧ドリブラーの共演は、ベティスの今季最大の注目ポイントと言えるだろう。

(記事/Footmedia)

サッカーキング

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